Sony LA-EA5

ソニー、AFカップリング&絞り駆動レバー搭載のAマウントアダプター「LA-EA5」 – デジカメ Watch

α の A マウントと E マウントを繋ぐマウントアダプタの新型「LA-EA5」が発表されました。

まさかこのタイミングで A-E マウントアダプタがモデルチェンジするとは思っていなかったのでちょっと驚き。この 7 月に α77 II と LA-EA3 がひっそりと生産完了し、A マウントはこのままフェードアウトしていくだけかと思っていましたが、最後にこの LA-EA5 で残る A マウントユーザーの E マウントへの移行を促そうという狙いでしょうか。

LA-EA5 は E マウント機の像面位相差 AF を A マウントレンズでも使うことができるマウントアダプタです。ソニー製 E-A マウントアダプタは既に 5 世代目となりますが、それぞれの差分は以下の通り。

フルサイズセンサーに対応したのは LA-EA3 以降のモデル。当初 LA-EA3 は単にマウントを A-E 変換するだけのアダプタで、LA-EA4 には A マウント機同等のトランスルーセントミラーと AF 駆動モーターが搭載され、A マウントレンズをフルに活用できるのは LA-EA4 のほうでした。が、初代 α9 の発売後にファームウェアアップデートで LA-EA3 が E マウントの像面位相差センサーに対応し、SSM/SAM の AF モーター搭載レンズであれば AF が可能になりました。今回の LA-EA5 は LA-EA3 をベースに AF 駆動モーターを内蔵し、モーター非搭載レンズでも AF ができるようになったある意味「決定版」と言えるマウントアダプタです。
気になるのはこの AF 駆動モーターが DC モーター（遅い＆うるさい）なのか超音波モーター（速い＆静か）なのか。前者だとすると LA-EA4 のようなもっさり AF になってしまうので、E マウントの超高速 AF に対応するなら超音波モーターであってほしいところです。

私は歴代のマウントアダプタは LA-EA2 以外は三つとも購入しています（LA-EA1 だけ売却済み）。LA-EA4 は初代 α7 購入時にまだまだ少なかったフルサイズ E マウントレンズを補う目的で購入、LA-EA3 は α7 III 購入後にいくつかの A マウントレンズを再活用すべく購入したものです。最近の E マウントボディに慣れてしまうと LA-EA4 では AF 測距点が少なすぎ＆狭すぎで使いづらく感じたのと、モーター非搭載レンズでの AF が遅すぎてこれなら MF で使った方が良いと感じたので。

手持ちの A マウントレンズ資産が全て SSM/SAM 搭載ならば LA-EA3 でも十分なわけですが、虎の子の Planar 85/1.4 が最新の E マウントボディの AF で使えるとあれば LA-EA5 が俄然気になってきます。

なお、少なくとも現時点では LA-EA5 でこのアダプタ内 AF モーターを利用できるのは α7R IV と α6600 だけとなっているので、無印 α7 III ユーザーである私には恩恵がないのが残念。対応機種が限定される理由は不明ですが、AF 駆動モーターを動かすための電力供給が一部のボディしか対応していないといったところではないでしょうか。他のボディがファームウェアアップデート等で対応できるかどうかは、現時点では何とも言えません。私の推測では発表／発売済みのボディで今後対応できそうなのは α9 II と α7S III くらいじゃないですかね。

よもやこんな形で A マウントレンズが再び脚光を浴びることになるとは思ってもみませんでした。これは場合によっては来るべき α7 IV への買い換えの理由になり得るし、Sonnar 135/1.8 やミノルタ時代のレンズなど、昔憧れていた名レンズに改めて手を出すきっかけになるかもしれません。それくらい楽しみなマウントアダプタです。

ソニー / LA-EA5