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Chromecast with Google TV を試す

Google が先日発売した新しい Chromecast に触れる機会があったので、ちょっと試しに使ってみました。

Google / Chromecast with Google TV

Chromecast with Google TV

私が過去に使ったことのある Chromecast は 6 年前に発売された初代モデル。当時のものは本当にただ Android スマホの画面や PC の Chrome ブラウザの内容をテレビにキャスト(ミラーリング)できるだけの代物で用途も限られていましたが、今回の Chromecast は「with Google TV」と名が付くとおり、Android TV 相当の機能が搭載されていて単体でセットトップボックスとして動作します。Google TV って確か Android TV 以前に Google が開発していたテレビ向けプラットフォームだったと思うのですが、もしかして今後 Android TV も Google TV に改称するんですかね。まあ Android Market→Google Play ストアや Android Pay→Google Pay のように改名した Google のサービスは枚挙に暇がありませんからね。

Chromecast with Google TV

HDMI 端子に小型のデバイスがぶら下がった本体とシンプルなリモコンという構成は Amazon の Fire TV シリーズと同様。Chromecast with Google TV は白いのでリモコンがどっか行ってしまいにくそうという利点はありますが(笑)、経年変化で黄ばんでこないかちょっと心配。

Chromecast with Google TV

動作には外部電源が必要ですが、給電コネクタは USB-C なのが 2020 年の機器として正しい。Fire TV は最新型でもまだ microB のままですからね。
一応小型の USB AC アダプタも付属しますが、多くの場合テレビが備えている USB 端子から給電することになるでしょう。

Chromecast with Google TV

リモコンは HDMI-CEC 経由でテレビ側の電源や音量の操作も可能。Fire TV は初期のモデルは Fire TV の操作しかできず私はテレビ操作用のアタッチメントをつけたりしていました。

驚くのがハードキーとして YouTube ボタンに並んで Netflix ボタンが配置されていること。テレビなどの機器メーカーならいざ知らず、サービスプラットフォーマーである Google が他プラットフォーム専用ボタンをわざわざリモコンに置くとは。まあ実際アメリカでは YouTube に次いで利用されているのが Netflix だというし、ユーザーの利便性を考えればつけておく意味はある(もちろんこれに対して Netflix から Google にインセンティブは支払われているのでしょうけど)と思いますが、同じ STB 系でも Amazon や Apple だったら絶対にやらないだろうところに Google の立ち位置の違いが見えます。

Chromecast with Google TV

Chromecast with Google TV をテレビに接続したら、セットアップはスマホで行います。画面に表示されている QR コードを読み込んだら続きはスマホにて。
最近のスマートホーム系デバイス/サービスはこの手のセットアッププロセスを経るものが増えてきましたよね。スマホに慣れていれば簡単で良いのですが、仮にこれが自分の両親だったらスムーズにセットアップできるのだろうか?とは少し疑問に思うところ(一応、リモコンを使ってテレビ側で設定することもできますが)。

Chromecast with Google TV

あとはスマホでセットアップを続けていきます。

ここで Google アプリからダイニングに設置している SRS-ZR7 が認識されていることに気づきました。そういえば ZR7 は Google アシスタント対応機器だけど、普段はもう Echo Show 5 の外部スピーカーとしてしか使っていないから存在を忘れていました(汗)。これはつまり SRS-ZR7 の Google アシスタント経由で Chromecast を声で操作することもできるということですね。

Chromecast with Google TV

初期設定中に他社も含めた VOD サービスのどれを利用するかを選択する画面がありました。ここで選択したサービスのアプリが初期セットアップ中に自動インストールされます。これが Fire TV なら他社サービスを追加することはできるけど初期設定は Prime Video だけという状態なので、このあたりは Chromecast with Google TV のほうが若干ユーザーフレンドリーであると言えます。

Chromecast with Google TV

ひととおりのセットアップが完了して起動した Chromecast with Google TV のホーム画面。既に世にある Android TV 搭載テレビのホーム画面とほぼ同じだし、Fire TV のホーム画面(こちらは既に新 UI に切り替えが始まっているようですが)ともよく似ているのであまり新鮮味はありません。が、リモコン操作に対する反応がキビキビしていて気持ち良い。私が使っている Fire TV は三年前のモデルなので最新版はもっと軽快になっている可能性はありますが、リモコン操作以外にも VOD アプリの起ち上げでもたつく感覚があるので、このレスポンスの良さだけのために買い換えたくなったほど。

Chromecast with Google TV

リモコンにマイクと音声検索ボタンがついていてコンテンツを音声検索できるのも Fire TV 同様。ですが、Fire TV は Prime Video をはじめとした有料 VOD サービスに対してのみ横串検索を行うのに対して、Google TV は YouTube までまとめて検索対象にしてくれます。私はあまりテレビで YouTube を見ないのですが、YouTube 依存度が高い人であれば Google TV のほうが使い勝手が良いのではないでしょうか。

Chromecast with Google TV

VOD の場合は検索結果から「どのサービスで視聴するか」を選択する方式。

Chromecast with Google TV

選択画面はちょっと殺風景ですが、登録済みのサービスは「今すぐ見る」、未登録のサービスは「登録」と表示されます。
横串検索がこれだけ便利だと、見たいのに自分が利用しているサービスでは見れないのがプチストレスに感じますね。かといって無数の VOD に月額課金するわけにもいかないので、各サービスにはコンテンツごとに ¥100~500 程度でアラカルトで見られるとか、¥500/月 で毎月 3 本まで見られるサブ契約用の料金プランとかを用意してほしくなってきます。

Chromecast with Google TV

もちろん各 VOD サービスごとのアプリ画面からコンテンツを選択・再生することもできます。横串検索は便利だけど一人が利用するサービスなんて限られているので、求めるコンテンツが自分の利用しているサービスにあることが判っているならばこちらのほうが手っ取り早いでしょうね。
ただ、(これは Fire TV でもそうなのですが)Google TV と Prime Video や Netflix などのホーム画面のデザインが似通っているので、自分がどの画面にいるのか時々見失いがちなのがちょっとネック。

Chromecast with Google TV

なお DAZN を見てみようとしたところ…Google TV には現時点では DAZN アプリは存在しない(?)模様。検索しても YouTube の DAZN チャンネルくらいしか出てきませんでした。F1 を DAZN で見ている私としては、これでは Chromecast with Google TV に乗り換えるわけにはいきませんね…。

それと音声検索はアプリを探したいときでも YouTube や VOD サービスに横串検索をかけてしまうのがちょっと面倒くさい。検索対象をアプリストアだけに絞らせてもらえないものでしょうか。

Chromecast with Google TV

Google ならでは的機能としては、スマホの Google アプリで動画コンテンツ関連のキーワードを検索した際、それが Google TV 内のアプリで視聴可能なものであれば検索結果にそれが表示され、自分が契約済み(という情報を Google TV に登録済み)であればスマホ内で即アプリを起ち上げて視聴したり、「観たいものリスト」に登録して後から視聴したりすることができます。外出先で誰かと話したり広告を見かけたりしてその場で検索してみたけど、帰宅したらそのことをすっかり忘れてしまっていた…ということは少なくないので、これは地味に便利。

Chromecast with Google TV

上記で検索して「観たいものリスト」に保存したコンテンツは、Google TV 上では「ライブラリ」の中に登録されています。ちょっと暇ができたからテレビのザッピング感覚で何か VOD を見たいけどこれといって思いつかないみたいなときにこうやって保存しておいたリストから消化していく、というのは使い勝手が良さそうです。
Fire TV にはこういう他社サービスまで含めた形でスマホ連携できる(私が知る限り)機能はないので、この点は Chromecast with Google TV がちょっと羨ましいところ。

Chromecast with Google TV

もちろん Chromecast 本来の機能である Android スマホや Chrome ブラウザからのキャスト機能も使えます。そんなに頻繁に使う機能じゃないけどあると便利なんですよね。Fire TV も機種によっては Miracast に対応していてスマホや PC の映像をミラーリング可能なようですが、私が使っている Fire TV 2017 年モデルは対応していないのでこれもちょっと羨ましい。

というわけで私はキラーアプリの一つである DAZN が使えないので Fire TV からの買い換えには至りませんが、操作レスポンスの良さと横串検索の便利さは気に入りました。DAZN さえ対応していたら買い換えを検討していたかもしれません。とはいえ他の主要な VOD サービスには対応していますし、YouTube がサクサク使えていくのは便利なので、YouTube 依存度の高い人であれば Fire TV よりも Chromecast with Google TV のほうが相性が良さそう。

我が家の Fire TV もそろそろ三年経つし、もし最新モデルでレスポンスが良くなっているようであれば次のタイムセール祭りのタイミングで買い換えても良い気がしてきました。

コメント

  1. Ino_K より:

    他のAndroidTV向けアプリは何故か検索で引っかからないので
    設定→アプリ→Google Play ストア→開くでストア検索できます
    かなり面倒ですが……

    • B より:

      ご指摘ありがとうございます!
      Play ストア、あるんですね。やっぱり中身は Android TV だけど微妙に UI を変えてあるということですね…。
      とはいえ DAZN が使えるのは朗報です。

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