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HTC EVO WiMAX 通信速度はどうか?

昨日に続いて、HTC EVO WiMAX のインプレを。主に通信速度周りをチェックしてみたいと思います。

HTC / EVO WiMAX ISW11HT

EVO WiMAX には、通常の au の料金プランに加えて¥525/月 で WiMAX が使い放題になる「+WiMAX」という料金プランが用意されています。通常、WiMAX は月額¥4,000 前後かかってしまうので、スマートフォンを使いつつ格安で WiMAX も使える(しかもルータとしても使える)というのはヘビーモバイラーにとっては魅力的ではないでしょうか。UQ WiMAX と資本関係がある au ならではのプランと言えるでしょう。

スマートフォンとしてよりもテザリング端末として注目されているだけあって(笑)EVO WiMAX には、標準で「Wi-Fi テザリング」アプリがインストールされています。

テザリングアプリを起動すると、テザリング機能のオン/オフ、およびルータとしての設定(SSID やセキュリティキーなど)を行う画面が出てきます。このあたりは Wi-Fi ルータを設定したことがある人なら楽勝かな。

ということで速度を測ってみました。Speedtest.net の Android アプリを使っての計測です。まずはテザリングを使わずに EVO WiMAX 自体の通信速度。ちなみに計測場所は山手線品川駅近辺の某所で、Wi-Fi の電波を検索すると WiMAX ルータらしき SSID が複数検出されるような場所です。

PINGDOWNLOADUPLOAD
EVO WiMAX(WiMAX)92ms4,435kbps1,102kbps
EVO WiMAX(3G)114ms1,208kbps867kbps

3G では下り 1.0~1.2Mbps 、WiMAX では 3~5Mbps といったところ。速度的にはやはり 3G のほうが安定感があり、WiMAX は同じ場所で測っても時と場合によって振れ幅が大きめなようです。まあ、速度が出ていない状態でもほぼ WiMAX のほうが 3G よりも速いので、WiMAX サービスエリアであればほぼ 3G を使う必要性は感じません。
また、iPhone とモバイルルータで計測したときにはイーモバ回線との比較では WiMAX のほうがレイテンシが長い傾向がありましたが、au 回線との比較では大差がないかむしろ WiMAX のほうが短い、というのは興味深いところ。

続いてテザリングでの計測。Xperia PLAY を EVO WiMAX のテザリング経由で接続し、同じく Speedtest.net のアプリで測ってみました。

PINGDOWNLOADUPLOAD
Xperia PLAY+WiMAX テザリング103ms3,674kbps2,423kbps
Xperia PLAY+3G テザリング102ms1,162kbps857kbps
Xperia PLAY+AtermWM3500R118ms3,071kbps2,840kbps

これも EVO WiMAX 単体での通信速度とほぼ同じ傾向で、テザリングによるオーバーヘッドの影響はないと見て良さそうです。また、WiMAX ルータ専用機である AtermWM3500R と比較してみても速度差はなく、テザリングだからといって何か制限事項があるということもないようです。

続いて PC での通信速度も測ってみました。こちらは speed.rbbtoday.com の Web アプリでの計測です。

下り上り
PC+WiMAX テザリング6.29Mbps1.91Mbps
PC+3G テザリング2.04Mbps1.50Mbps
PC+AtermWM3500R12.07Mbps1.07Mbps

Android アプリとは計測方法が違うこともあるでしょうが、スマートフォンでの計測よりも明らかにスピードが出ているのは、端末側の性能も関係しているのかもしれません。EVO WiMAX でのテザリングではやはり 3G よりも WiMAX のほうが 3 倍近く高速なのですが、AtermWM3500R との比較では、明らかに AtermWM3500R のほうが速い、というのは少し気になりました(何度か計測してみても、振れ幅はあるものの同じような傾向でした)。
とはいえ 6Mbps 程度出ていればよほど重いデータを送受信しなければ十分な速度が出ているわけで、仕事の重い添付ファイル付きメールのやりとりでもそれほどストレスを感じません。スマートフォン+¥525/月 の料金でこれなら十分じゃないですかね?スマートフォンも WiMAX ルータも持っていなければ、私もこれ 1 台で済ませることを考えたかもしれません。

ただ EVO WiMAX の弱点としては、WiMAX の電波の掴みが弱いと言われる(私が試した環境ではほとんど感じなかったので、使用環境次第と想われます)のと、何と言ってもバッテリ消費が激しいところでしょうか。ヘビーに通信していると 3~4 時間でバッテリが干上がってしまうくらいに燃費が悪く、標準で予備バッテリが付属してくるというあたりも、メーカー側がそれを認識していることの現れでしょう。この端末を使う人は本体でもテザリングでもガンガン通信するような人だと思うので、そこが最大の不満になりそうです。

とはいえデカくてバッテリが持たないことを除けば、通信速度は十分だし Android スマートフォンとしてもよくまとまっている端末だと思うので、スマートフォンの 3G 回線速度に不満がある人は検討の余地がある製品ではないでしょうか。また、au は今秋に他にも WiMAX スマートフォンを何機種か予定しているようなので、それも含めて今後の展開に期待ですね。

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