発売日以降それなりに忙しくてあまりまとまった時間を充てられていない HD-2D 版ドラクエ III ですが、とりあえずピラミッドまでクリアしました。
今回のリメイクで旧作とは大きく違うと感じているのが「プレイヤーに優しくなった」こと。ドラクエといえば次にどこに行くべきか、求めるものがどこにあるかなどは基本的に町の NPC へ聞き込みを経て自分で見つけ出すものというのが当たり前のフォーマットでしたが、今回のリメイク版ではそこがかなり親切設計になっています。自分から聞いて回らなくても細かなイベントが追加されて勇者たちが次にどうすべきかを示唆してくれるようになったし、フィールド上でメニューを開くと画面上に「次にすべきこと」が明記されている。数日間、あるいは数ヶ月間放置して復帰しても「何をしたら良いか分からなくなった」ということがなく、大人になって昔ほどゲームに集中できなくなったプレーヤーへの配慮が感じられます。
冒険序盤の山場は何といってもシャンパーニの塔ではないでしょうか。FC/SFC 版では城や町、塔などはフィールド上では共通のシンボルとして描かれていたのが HD-2D 版ではそれぞれ固有のグラフィックが与えられています。シャンパーニの塔の外観ってこんな感じだったのかー!という感動があります。確かに低層階のほうが面積が広く、まるでスタジアムの上に塔が載ってるような構造でした。
シャンパーニの塔の最上階。旧作では表現できていなかった「盗賊のアジト」感満載のグラフィック。しかも盗賊カンダタはロマリア王から盗んだきんのかんむりを被ってるし。子分たちのグラフィックもさまよう鎧の流用ではなくなっています(が、戦闘シーンになると例のグラフィックになる)。
なんやかんやあってカンダタを倒し、きんのかんむりをロマリア王に返却すると、FC 版同様に勇者が王位を継承するイベントが発生。なにげにこのイベント好きなんですよね(笑
そしてアッサラームへ。夜の街アッサラームの「ぱふぱふ」イベントは HD-2D 版でも健在(オチまで同じ)。しかもこのぱふぱふ娘はなんとボイス付きで、CV:東山奈央(ゆるキャン△ のリン、マクロス Δ のレイナほか)という豪華さ!なんでそこに全力投球した(笑
さらに事前と事後で「ぱふぱふ」のイントネーションが変わるというこだわり。このイベントは絶対に音声付きで経験すべきです。
旅は進んでイシスからピラミッドへ。HD-2D 版ではフィールドのスケール感が増して砂漠がとにかく広く感じます。ピラミッドの巨大さも FC 版の比ではない。ここまでの旅で最も冒険してる実感が高まった場所ではないでしょうか。
ピラミッドといえばメインの探し物(まほうのかぎ)以上の一大イベントなのが「おうごんのつめ」であることに異論はないと思います。武器として強力であり高値で売ることもできる、けどピラミッドの地下で入手した後は脱出するまでモンスターの出現率が跳ね上がるという恐るべきアイテム。しかもピラミッドの地下では呪文が使えないという制約までついてきます。FC 版では決死の覚悟で取りに行ったものでしたが、HD-2D 版では魔法が使えなくてもまもの使いの特技(やすらぎの歌やけづくろい)で回復できるし、FC 版と違って道具袋制だから薬草も大量に持ち歩けるし、難易度が大幅に下がりました。逆に道具袋が導入されたことでアイテム預かり所がなくなり(=売却しない限りおうごんのつめはずっと手元にある)、ピラミッド地下のモンスター出現率を戻すことができなくなった点は微妙に難点でしょうか。
ピラミッド最上階ではまほうのかぎが入手できるわけですが、旧版からの変更点としてアイテム入手前にボス戦が追加されました。「ナイルのあくま」ってここだけ実在の地名をつけるのか(笑。
HD-2D 版では全体的にバトルの難易度は旧版比で下がっていると感じますが、それなりに歯ごたえのあるピラミッドを登ってきたところで予想外のボス戦というのはさすがにちょっとしんどかった。
ナイルのあくまを倒すと上役としてボストロールの名前に言及します。FC 版では勇者が直接対決するバラモスの手下はプレイヤーの選択次第でジパング(やまたのおろち)かサマンオサ(ボストロール)が初めてでしたが、HD-2D 版ではバラモスはまほうのかぎを手に入れて自分に近づこうとする者に先手を打っており、この時点でバラモスがアリアハンの勇者の存在を認知するという流れに変更されているようですね。これは今後のサマンオサ編やバラモス戦で敵の台詞が少し変化しそうで、今から楽しみです。
ということで、ここまで来たら次はポルトガからバハラタ~ダーマへと続いていくことになります。船の入手と転職という大きなイベントが二つ待ち構えており、それらはドラクエ III の世界を大きく広げてくれる要素でもあります。しばらくは細切れ時間でのプレイになりそうですが、早く先に進めたい。
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