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味坊の流れを汲むガチ町中華:中延「中国酒家 馨」

環七の都営中延駅近くに、以前から引っかかっている町中華がありました。

中国酒家 馨(かおり)

中国酒家 馨

この店の前を何度か通ったことがあるのですが、一つの中華屋が閉店してその後に別の中華屋が居抜きで入るようなことを繰り返しているようでよく看板が掛け変わっている。でも中の様子が窺い知れない店構えだし、気にはなるけど入るのは躊躇われる…という感じでした。
でもあるとき、学芸大学の「好香味坊(はおしゃんあじぼう)」(『孤独のグルメ』にも登場した羊香味坊の姉妹店)と同じ店名になっていて、もしかして支店がこんなところにできたのか?と色めき立ったわけです。でもそこから程なくしてまた看板が掛け変わっている。調べてみたところ店名は変わったけど中身は同じっぽい?ということで入ってみました。

中国酒家 馨

やや年季の入った外観とは違って中は綺麗に整えられていて落ち着く雰囲気。お昼時でも座席には多少余裕があってゆったりできます。
お客さんは近所の人や近隣で働く人のように見えるけど、中国人の常連客もいるっぽい。これはガチ中華的クオリティーを期待しても良さそう。

中国酒家 馨

壁メニュー、書き方も含めてすごくソソル。でも大根餅とか四川よだれ鶏とかは分かるとして、中国ハンバーガーって何だ?めちゃくちゃ気になる。定番から変わり種まで、何を頼むべきか。

中国酒家 馨

メニュー表の方には「好香味坊」の文字が!体裁といい中身といいやはり学芸大の店とほぼ同じ。味坊の流れを汲む店であることは間違いなさそう。調べてみたところ味坊で修行した料理人が独立した店で、好香味坊の許可を得て暖簾分け的に店名をつけたけど何故か後になって店名を戻した模様(確かここ、好香味坊を名乗る前にも「馨」の店名だった)。味坊集団の店舗リストにも一切載ってないし、推測だけど「好香味坊の師匠に許可を得て店名をもらったけど、味坊集団の本部から認められなくて店名を戻した」とかそんな感じなんですかね。

お店の歴史の正確なところは分からないけど、味坊系統の店ならば間違いない。ということで何度か通ってみました。

中国酒家 馨

というわけで料理。
まずは四川よだれ鶏。柔らかい蒸し鶏とシャキシャキのモヤシたっぷり、ピリ辛でうまい!期待を裏切らないよだれ鶏。

中国酒家 馨

茹で骨付きラム肉。
骨を手づかみにしてかぶりつくと、独特の風味を残したワイルドな羊肉がたまらん。塩ダレも肉のうまみを引き出すいい仕事をしてる。こういう羊肉を食べられる店、ありそうで意外とない。

中国酒家 馨

そして気になっていた中国ハンバーガー。中国語では肉夾饃(ロージャーモー)というらしいですね。
豚角煮がゴロゴロ入った中華風ハンバーガーで、味は長崎名物の角煮まんじゅうに似てるけど皮が肉まん系のふっくらじゃなくてパン的に焼かれてるやつ。これうまいね!小ぶりだから点心的なサイドメニューとして使うのにちょうど良い。

中国酒家 馨

こちらは「好香焼きそば」。中華屋らしからぬシンプルなソース焼きそば…に見えるけど、この茶色は醤油は何らかの中華醤の色っぽい。
食べてみると桜えび?の香りがふわっと立ってきて絶品!確かにこれは「好香」。何の変哲もない焼きそばに見えて、とんでもない名物料理だった。

中国酒家 馨

続いて担々麺をランチセットで。
こういう店だからどんな凝った担々麺が出てくるのかと思ったら、意外にも教科書通りの超王道担々麺でした。

山椒はほぼ感じず、胡麻とラー油、挽肉が主役になった日本人的には馴染みのある汁担々麺。でも担々麺好きとしては中途半端に変化球を投げられるよりはこういうど真ん中ストレートが大歓迎。

中国酒家 馨

激辛でもシビ辛でもない旨辛。こういうのでいいんだよ!麺もうまい。
こういう担々麺が食べられるとなんか安心する。これなら毎日でも食べられるな。

中国酒家 馨

麺セットのミニ麻婆丼。ミニっていうから茶碗一杯程度だと思ってたらかなりガッツリ。麻婆豆腐、濃いめの味付けで酒のつまみとしてもいけそう。

他の料理はガチ中華っぽい尖った味なのに、ランチセットはいきなり町中華っぽくなるギャップが面白い。ガチ中華としても町中華としても両方いける二刀流、しかもどっちの方向性もうまい。めちゃくちゃ使い勝手がいい店なのでは。

中国酒家 馨

羊肉パクチー水餃子。
パクチーはそれほど自己主張強くなく香り付け程度、いっぽうで皮はもっちり、羊肉は風味強めでうまし。やっぱりこの店、味坊の血族らしく羊肉の使い方がうまい。ラム好きとしてはとても嬉しい。

中国酒家 馨

ならばこれは食べておきたいでしょう。羊肉のクミン炒め。

多めの油でジャジャッと炒めた羊肉、これですよ!クミンの香りと刺激もいい。この店の羊肉料理の中でも特に尖ってて食べ応えが強い。こういうの大好きです。

中国酒家 馨

羊肉にさらに羊肉を重ねていきます。羊肉刀削麺。
茹で骨付きラム肉と同様にプリプリの羊肉がうまい。たっぷりめのパクチーもいい。ガチ中華はこうじゃないと。

中国酒家 馨

モッチリ歯ごたえのある刀削麺が、うまみのある塩系スープとの相性抜群。
刀削麺は麻辣系の味が好きだったけどこういうじんわりくる旨味系刀削麺もいいじゃないですか。

中国酒家 馨

ガチ中華なのに冷し中華も出してるあたりが町中華。その上で冷し担々麺や麻辣麺も揃えているのはやっぱりガチ中華。
でもその隣にある「冷しじゃふじゃふ」って何だ?????めちゃくちゃ気になる。食べてみたいような、みたくないような…。

ともあれ、ここすごくいい店じゃないですか。外観の雰囲気のせいなのか、それほど流行ってるように見えないのが不思議なほど。
私は気に入ったので今後もたまに食べに行こうと思います。他にも食べてみたいメニューがたくさんあるし。

ごちそうさまでした。

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