防災用に LED 懐中電灯を購入：GENTOS RX-032D

本日で、東日本大震災の発生からちょうど十年が経ちました。

自分の人生観を変えた出来事の一つではあるものの、個人的には過去を振り返るよりもその教訓を活かしてより良い未来に繋げていくのが人間だと思っています。なので、14 時 46 分には黙祷をしつつも、ここ数日は改めて自宅の防災備品のチェックや買い足しなどをしていました。つい先日も東北を中心に大きな地震があったところだし、さらに先週はニュージーランドで大地震が発生しているので、日本でも近いうちにもう一度震災級の地震が発生しないとも限りません。
東日本大震災の直後に購入したマグライトは十年間電池を換えていないにも関わらずちゃんと点灯して驚いたわけですが、今やもうこういう懐中電灯も白熱球じゃなくて LED が標準になって久しい。ここはひとつ防災用に LED 懐中電灯を持っておこうと思い立ち、買ってきました。

ジェントス / REXEED RX-032D

ジェントスって今まで知らなかったのですが、業務用やアウトドア用ではかなり実績のある LED ライトのブランドなんですね。

「明るさ最大 370 ルーメン」という数字の強さと、飾り気のない質実剛健な感じのデザインが信頼性高そうなのが選んだポイント。

アルミ削り出しらしい堅牢性を感じるボディは金属のひんやりした触感と程良い重みがあって、手にしっくり馴染みます。
また IP66 準拠の耐塵・耐水＆2m 落下耐久仕様ということで、万が一の災害時にも信頼が置けそう。逆にこのスペックの懐中電灯が千円台後半で買えていいの？と思ってしまいます。

小型懐中電灯の定番であるミニマグライト（AA）と比べると一回りくらい大きい。

このミニマグライト、二十年くらい愛用してるやつですが最近の LED ライトに比べて暗いから買い換えたかったんですよね。

LED ランプは 1 チップ。この一見頼りなさげなチップから出る光が、直視すると失明しかねない勢いの大光量。これはちょっと驚きます。

なおヘッド部分を手動で伸縮させることでワイドビームとスポットビームを無段階に調整することができるようになっています。

グリップエンドに電源スイッチがあります。点灯モードは Max/High/Mid/Eco の 4 モードで、電源ボタンを押すごとにモードがトグル式に切り替わっていきます。5 秒以上点灯した時点でボタンを押すと電源オフ。慣れると扱いやすい仕組みですね。

電源は単三アルカリ乾電池×2。最近はスマホのようにリチウムイオン電池内蔵でもっと大光量を実現した LED 懐中電灯も多いようですが、いつ充電できるか分からない非常時用こそ交換できる一次電池対応のものを買っておくべきだと考えてこれを選びました。

ちなみに各点灯モードごとの明るさと点灯時間の関係は以下のとおり。

モード	明るさ	点灯時間
Max	370lm	2h
High	260lm	5h
Mid	130lm	13h
Eco	30lm	60h

Max モードの 370lm/2h というのはいくら明るくても災害に伴う停電時にはちょっと使えませんが、Eco モードの 30lm/60h まで 4 段階の選択肢があるのが実用性高い。

では実際どれくらい明るいのかを比較してみました。Max モードと Eco モードのそれぞれワイド／スポットビームをミニマグライトも含めて並べたのが以下の画像。マニュアル露出で撮影しています。

ミニマグライトで帽子のシルエットがギリギリ判別できるくらいの露出に設定したのに、Max モードのスポットビームだと完全に白飛びしてしまっています。これは恐るべき明るさ。Max モードはワイドビームにして天井に投射すると、シーリングライトほどの光量はありませんが六畳間程度ならば十分に生活できそうな明るさが確保できます。まあ 2 時間しかもたないから実用にはなりませんが、Mid モードなら（寝るときは消灯する前提で）二晩くらい使える計算です。

なお Eco モードとミニマグライトをそれぞれスポットビームで比べてみたのが以下の写真。

Eco モードでもミニマグライトの数倍明るい。ムラのない白い光なこともあり、ミニマグライトより遙かに見やすいです。これはもうマグライトは用済みかな。
ちなみにマグライトも現行品は LED が標準になっていますが、この RX-032D のほうが明るくて調光対応で安いので、ブランドイメージやデザインの好み以外でわざわざマグライトを選ぶ必然性はないですね…。