赤いガンダムを部分塗装で仕上げるにあたり、こんな塗料を試してみました。
GQuuuuuuX のモビルスーツは一般的な宇宙世紀のそれよりもかなりディテールが細かく、部分塗装するにしても繊細な塗り分けを必要とします。マニピュレーター周辺の黄色いフレームはマスキングで塗り分けたけどそれ以外はマスキングするのも手間だし、そもそも細かいからマーカーや筆塗りでも粗が目立たなさそう。でもそうするとサフなしで塗ることになるから隠蔽性が高くて細部まで塗れるものはないか、塗料+面相筆は面倒だからマーカータイプで何かないか…と探して辿り着いたのがこれ。
DSPIAE(ディスペイ)という馴染のないメーカーの製品ですが、どうやら中国の新興メーカーのようですね。まあ中国は今やフィギュアや模型の一大製造国だし塗料やツール関連が進歩していても不思議はありません。
赤・青・黄色が「メカレッド」「メカブルー」「メカイエロー」という名称になっているあたり(通常のレッド/ブルー/イエローは存在しない)ガンプラの塗装を強く意識しているものと思われます。
模型界で最近人気の水性アクリル塗料を筆ペンタイプにしたマーカーです。この流れはおそらく nippper が流行らせたシタデルカラーに端を発しているのだろうと思いますが、それが今やマーカー、それも筆ペンタイプまで登場しているとは驚きです。
水性アクリル塗料は他の塗料に比べて扱いやすく、隠蔽力があり、重ね塗りも可能というあたりが人気の理由でしょう。私はシタデルカラーは使ったことがないのですが、そんな水性アクリル塗料をマーカーでさらに手軽に扱えるなら試さない手はありません。
筆先はハリもコシもしっかりあって扱いやすい。細かい部分は筆先を面相筆のように使って、広い面は筆の腹を当てて塗ることでさまざまな箇所に使えます。
塗料は水性だけあってよく伸びる。ムラができないわけではありませんが、乾燥後に(水性だから乾きやすい)重ね塗りすることである程度均一な塗面を作れます。また塗膜はそれほど強くないのではみ出したらナイフや紙ヤスリで簡単に落とせるほか、別途修正ペンも発売されています。
前回も紹介した腿裏の赤い部分はこのマーカーで塗装したものです。面の部分と細かい凹凸がある部分の両方に対応できるのは筆ペンならでは。ガンダムマーカーだと細部はキレイには塗れません。
ちなみに膝関節のグレーは DSPIAE のグレーでは色味が合わなかったのでガンダムマーカー(ガンダムグレー)で頑張りました。
ビットの球体から砲身が出ている部分のイエロー&グレー(リング部ではなく内側のグレー)の塗り分けにも使いました。ここはマスキングも難しいので当初は色分けを諦めてグレー一色で塗ろうかと考えたのですが、この水性アクリルマーカーを発見したことで塗り分けに挑戦できました。
本当はグレーの発色が成型色やガンダムグレーより一段明るいのですが、細かい部分だからよく見比べないと気づきません。メカイエローの発色はさすがガンダム系のイエローにピッタリです。
それからシールドの覗き穴の白。ここの成型色はシールドの装甲と同じホワイトだから水性アクリルマーカーのホワイトで細かく塗装。直線的な形状だからマスキングテープ貼ってスプレーでもいいのですが、塗装部分が小さいのとデコボコしていて塗装ムラが目立たないからマーカーでサクッと。このホワイトの隠蔽力はかなり強く、二度塗り程度で十分下地が隠れてくれます。
塗っているうちに楽しくなってしまい、さらにメタリックパープルと蛍光グリーンを買い足しました(笑。
メタリックパープルは赤いガンダムの顔のカメラセンサー部分を塗装。キットにはツインアイとトサカのカメラ用のホイルシールがついていますが、それ以外の部分は単なる凹モールドなので再現するには塗装しかありません。こんな細かいところのためにわざわざマーカーを買うのは酔狂に違いないけど、興が乗ってしまったら止められない。ほんの 2mm ほどの幅も筆ペンのおかげでバッチリ塗装できました。
余談ですが GQ ガンダムの顎についてるのって PTZ(パンチルトズーム)カメラですよね。こんな部分に現代の現実社会からリアリティーを持ち込んでいるあたりが山下いくとメカらしいと感じます。
さらに細かいところで、頭側部にあるサイコミュ通信モジュールの発光部を蛍光グリーンで塗ってみました。劇中、ビットの遠隔操作時にガンダムの当側部が高速点滅しているのが確認できます。
30cm 離れて見たらもう見えないレベルのこだわりだけど、自己満足(笑
なおこのマーカーには別売でペンスタンド兼ペンケースも用意されています。横から見たときにどのペンが何色なのか分かりにくいデザイン(これだけがこのマーカーの欠点だと思う)なので、このスタンドに立てておくだけで見分けられて捗ります。
空いたところには他社のマーカーでよく使うものをとりあえず立てておきましたが、今後 DSPIAE のマーカーをもう少し買い足して立てる予定。
試しに買ってみたつもりが途中で買い足してしまうほど良かったです。これは気に入りました。
ガンプラの部分塗装というとガンダムマーカーが定番ですが、ガンダムマーカーは塗りムラができやすいのとアルコール系だから重ね塗りができないのが難点でした。その点この水性アクリルマーカーは重ねやすいしムラも対策できるのが扱いやすいですね。そして何より隠蔽力が強いのがいい。今後、私の模型塗装の主力の一つになりそうです。












コメント
[…] ので、ちょうどbさんがDSPIAE 模型用水性アクリルマーカーのエントリーを書かれていたので、こっちを買ってみました。製品の特徴はbさんブログに詳しいのでそちらをご覧下さい(丸 […]