ここ最近仕事で Wi-Fi の電波が大量に出ている環境にいることが多いので、そういう場所で役立つアプリについて個人的にメモ。
『Wifi Analyzer』~目に見えない電波を可視化!無線LANを徹底分析し、最適な環境を見つけ出すアプリ~ | andronavi (アンドロナビ)
とかくネットワークってデータの流れが目に見えないだけに分かりにくいものですが、Wi-Fi をはじめとした無線通信の電波は、物理的に何と何が繋がっているか目に見えないので、余計に分かりにくい。繋がらないときには、一般的には OSI 参照モデルの定義に従って IP アドレスは取れているか、Ping は通るか、などの順に原因を特定していくものですが、一定数以上に電波が出ている状況だと、そういうセオリーも通じないことがあります。最近の Wi-Fi 環境だと、そういうときはたいてい 2.4GHz 帯の電波干渉が原因であることが多いので、そういうときに役立つのがこのアプリ。
まずは標準の「チャネルグラフ」。周囲に飛んでいる電波を可視化してくれます。単に飛んでいる Wi-Fi の SSID を表示してくれるだけでなく、それぞれが使っているチャンネルや電波強度までグラフィカルに表示してくれるので、今どこにどれくらいの強度の電波が出ていて、どこが空いているか、というのが一目瞭然。
「シグナルメータ」という機能もあって、これは特定の SSID について電波強度がどの程度かをアナログメーター的に表示してくれるものですが、複数の電波強度を一覧表示できるチャネルグラフのほうが便利かな。
こちらは「AP リスト」。SSID ごとにセキュリティ方式、周波数、チャンネル、電波強度を一覧表示してくれるモードです。チャネルグラフほど感覚的ではないけど、こちらのほうが情報量は多いです。
これが「チャネルレーティング」。チャンネルごとに現在の感度の良さを★で表示してくれるモードで、Wi-Fi が繋がりにくい、遅いと思ったら、これで感度の良いチャンネルに設定を変更すれば繋がりやすくなるかもしれません。
最後に「時間グラフ」。チャネルグラフに表示される SSID の電波状況が、時間軸に沿ってどのような推移を示しているかを確認することができます。瞬間的に感度が良くても不安定ならば、より安定している SSID につなぎ替えるための判断材料になるでしょう。
という感じで基本はチャネルグラフを見つつ、用途に応じて他のビューに切り換えながら SSID やチャンネルを設定して通信の安定化を図る、という分析と対策に最適なアプリだと思います。特に Wi-Fi のチャンネルは普段あまり意識して設定しないポイントなので、繋がりにくくても穴場が見つかるかもしれません。
最近ではモバイル Wi-Fi ルータが使用禁止になるくらい、そういうものを持っていそうな人が集まるイベントもあるようで、そういう場所ではどんなに工夫してももうどうしようもない状況というのもあるでしょうが、一般的な用途に限ればこのアプリは非常に有用だと思います。特に、最近では自宅だけならともかく、外出先ではいろんな人がスマートフォンやらモバイル Wi-Fi ルータで Wi-Fi や Bluetooth、3G、WiMAX などの電波を飛ばしているので、外ではふとした瞬間に繋がりにくくなることもありがち。そういうときに起動してやりたいアプリです。
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