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ガンダム LIVE EXPO ~ジオンの世紀~

横浜で開催されたガンダムのライヴイベントに行ってきました。

ガンダム LIVE EXPO ~ジオンの世紀~

パシフィコ横浜の国立大ホールは、二年前のイベント『機動戦士ガンダム UC FILM&LIVE the FINAL “A mon seul desir”』以来。あのイベントがとても良かったので、宇宙世紀百年を総括するこのイベントも期待できるだろうと、横浜でガンダムといえばこの人と一緒に足を運びました。

これ、おそらく内容的には UC FILM&LIVE the FINAL で福井晴敏氏が予告していた朗読劇『白の肖像』の構想をベースにしつつ、『THE ORIGIN』や『サンダーボルト』が公開中である状況をふまえて、連邦とジオンの興亡を軸に構成されたものでしょうね。『白の肖像』はシャアに焦点を当てた『赤の肖像』と対比的に、ガンダムの歴代パイロットのモノローグで綴る…と言われていたのが、その要素を取り入れつつ練り直された企画だと思われます。


まずは展示コーナーから…と言いたいところですが、今回はスケジュールの都合で上映直前に会場入りして終わったらすぐに帰らなくてはならない感じだったので、本当に流しでしか見て回れず。UC のイベントのときには立体物含めてかなり大がかりな展示だったのが、今回は原画とセル画中心の、最近の『THE ORIGIN』のイベントに近い内容でした。『THE ORIGIN』と『UC』以外の原画はあまり目にする機会がなかったので、これはこれで貴重ですが、過去作関連の展示は撮影禁止だったのが残念なところ。

それから、何故か『鉄血のオルフェンズ』の展示も。今週からテレビシリーズの第二期が始まることに合わせたプロモーションのようで、イベント本編の中でも言及される、という宇宙世紀外の作品としては特別扱いを受けていました。が、『オルフェンズ』の劇中に登場する世界地図には、実は宇宙世紀でオーストラリア大陸にコロニーが落ちたのと同じ大穴があるという…もしかすると「厄祭戦」というのは宇宙世紀の出来事だった、というリンクが二期で示されるサプライズがあったりするのかもしれません。深読みすぎるかな。

限定グッズは地味め。それでも物販コーナーには開演時間に間に合わないくらいの大行列ができていました(;´Д`)ヾ。
私はパンフレットだけ買ってきました。

で、本編。

全体のナレーションは藤村歩さん演じる(といっても録音)ミネバ・ザビが「ラプラス事件」後に宇宙世紀百年を振り返る、という設定で語られます。そこに池田秀一さんと潘めぐみさんがそれぞれシャア、セイラとして生朗読劇を絡める展開。物語の流れの中で、『08MS 小隊』のシロー・アマダ、『0083』のアナベル・ガトー、『Ζ』のカミーユ・ビダンの新録モノローグが割り込んできます。個人的には、カミーユが劇場版ではなくテレビ版の設定(精神崩壊後)で、『UC』のラストで真のニュータイプの戸口に立ったバナージに精神世界から語りかける…というくだりにグッときました。肉体を解脱して神の領域に到達しようというバナージに対して、人間の世界から呼びかけるミネバとリディ、神の領域から人間世界に帰そうとするカミーユ。小説と OVA、前回の FILM&LIVE、そして今回のイベントがちゃんと繋がるように作られているんだなあ。
コンサートではないので楽曲は要所要所に配置されるという構成でしたが、あえてセットリストを起こすならこんな感じ。

  1. 石田匠 / 風よ 0074 (機動戦士ガンダム THE ORIGIN)
  2. 米倉千尋 / 嵐の中で輝いて (機動戦士ガンダム 08MS 小隊)
  3. I.C.I aka 市川愛 / あなたのお相手 (機動戦士ガンダム サンダーボルト)
  4. MIQ / MEN OF DESTINY (機動戦士ガンダム 0083)
  5. 森口博子 / 水の星へ愛をこめて (機動戦士 Ζ ガンダム)
  6. Aimer / RE:I AM -piano ver.- (機動戦士ガンダム UC)
  7. Aimer / StarRingChild -piano ver.- (機動戦士ガンダム UC)
  8. 森口博子 / ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~ (機動戦士ガンダム F91)

米倉千尋とかめちゃくちゃ懐かしい(08MS はリアルタイムでは観てませんでしたが)。でも近年のガンダムは作風が重めで、本イベントもテーマとしては重めなので、彼女と I.C.I、あとヨドバシカメラの歌の人(ぉ)の出番は、その直前までのモノローグとのギャップが激しすぎて、自分含めお客さんがテンションの変化について行けず微妙な空気になっていましたね…。

そして『Ζ』の森口博子。もう彼女だけ拍手の量が他の歌手と違う(笑。一昔前のトップアイドルを思わせる銀色純白のドレスをまとって登場し、『水の星へ~』を熱唱。しかもこれがむちゃくちゃ巧い。私は当時小学生だったので、その後バラドルとして一世を風靡した彼女がこの曲を歌っていたことを知ったのはずいぶん後になってからでしたが、今でもこれだけ歌えるどころか、今のほうが遙かに巧いことに驚きました。
しかも今回のイベントで「実は今日、重大発表があります」「あっ、結婚じゃないですよ!」というお約束の前フリのもと(笑、次の『THE ORIGIN IV』で 25 年ぶりにガンダムの主題歌を歌うことが発表されました。ガンダムの主題歌ってレコード会社の都合で微妙な人があてがわれることも珍しくない中で、この縁も実力もある人選はとても嬉しい。
それにしても、森口博子さんは今回の出演者全体の中で一人だけ別格な存在感を放っていました。やっぱり長年テレビに出ている人は違いますね。

イベントの〆は、予告されていた「2,000 人での『ジーク・ジオン!』」。先日のプレミア上映会でも実は池田秀一氏が音頭を取って予行練習が実施されましたが、その本番です。ギレン・ザビによる演説と当日のために特別に起こされた映像にテンションを引っ張られながらの大合唱は、今後プロモーション映像等で使用されるとのことで、私も隅っこに写り込んでいるかもしれません。本当は銀河万丈さん本人登場あるか!?と期待していたのが叶わなかったのが残念でしたが、いい思い出になりました。

これでガンダム関連のイベントは秋の『THE ORIGIN IV』までしばらくお休みですかね。『IV』では森口博子さんの新曲披露が期待できそうなので、またプレミア上映会を狙っていきたいと思います。

森口 博子 / I wish ~君がいるこの街で~


※『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』の新録版が収録されています

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