昨日公開されたばかりのこの作品を観に行ってきました。
テレビアニメーションとして放送されていた『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』の続編にあたる物語の映画化です。さらにその原点となった特撮作品『電光超人グリッドマン』は私は未見だったのですがそれでもアニメは楽しめました。TRIGGER 制作らしく話の筋よりもケレン味たっぷりのアクションシーンが気持ち良かったのと、会話劇的なやりとりの心地よさが気に入っていました。
本作は世界観を共有しながらも別の世界線にあった『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』のクロスオーバー、タイトルからも滲み出ているとおりマルチバース作品的な位置づけということでどうなるのか楽しみにしていました。
物語はグリッドマン側の世界にダイナゼノンのキャラクターたちがゲスト的にやって来ることで進展していきます。テレビシリーズの最終話で新条アカネとアレクシスが去り、日常生活を送っていたグリッドマン世界に再び怪獣が現れ、いなくなっていたはずのグリッドマンや新世紀中学生(アシストウェポン)たちがそれに呼応するように登場します。その頃から世界に何らかの次元の歪みが生じることでダイナゼノン世界のキャラクターたちが登場する…のですが、何かのきっかけでバーン!と出揃うわけでもなくなんか「ヌルッと」出てくる演出は意外性がありました。そしてグリッドマン/ダイナゼノン両チームはその世界の歪みの元凶を探り、それと対峙していくわけですが…まさか『グリッドマン ユニバース』というタイトルがストレートにそういう意味だとは思わなかった(笑)。これにはやられました。
会話劇とアクションからなる本シリーズの特徴は劇場版になっても変わらず。アクションについてはむしろ大幅にパワーアップしています。映画館の大スクリーンと音響でグリッドマンやダイナレックスのアクションが見られるのは痺れる!戦闘シーンだからといって駆け引きとか紙一重のやりとりみたいなのはなくて、とにかくドカーン!バキーン!必殺技ドーン!!!という感じのアクションですが、ヒーローものらしいド派手なアクションにオーイシマサヨシの歌を被せられると脳汁がドバドバ出る(ぉ。こういうのが見たかったんだよ!というアクションを期待を上回るパワフルさで見せつけてくれました。しかも「これでフィニッシュか」と思った瞬間の後にさらに二段階くらいクライマックスがあって、想像以上の大サービスに打ちのめされました。変身ヒーローとか合体ロボものにときめいていた幼少期の自分の心が掘り返されるような映画だった。
テレビシリーズで未回収だった伏線もけっこう回収されたし、SSSS.GRIDMAN の物語としてはこれで一旦完結ですかね。本作は見たかったもの特盛の作品ではあったけど、欲を言えばグリッドマン同盟とガウマ隊メンバーの日常的な掛け合いがもっと見たかった。SSSS.DYNAZENON 側の伏線も回収しきれていないので、さらなる続編として『ダイナゼノン ユニバース』も期待してしまいます。
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