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F1 オーストラリア GP 2008

オーストラリアGP決勝:リタイア15台の大荒れレースをハミルトンが制覇!! (GPUpdate.net)

いよいよ開幕した 2008 年の F1 チャンピオンシップ。予選でいきなりライコネンが Q2 出走できずというアクシデントがあり、波乱を予感させる幕開けとなりましたが、決勝もまさに大波乱のレースとなりました。
オープニングラップの第 1 コーナーで多重クラッシュが発生し、リタイア続出。その後もさまざまなマシンにクラッシュやマシントラブルが発生して、終わってみれば SC 出動 3 回、22 台中完走 7 台(+完走扱い 2 台)というすさまじいレースに。TC/OC が禁止されたことでコーナーでの飛び出しやオーバーテイク仕掛け時の絡みが増えた結果だと思いますが、その中でも勝ったハミルトンはやはり荒れたレースに強いですね(昨年のカナダといい富士といい)。

下馬評では圧倒的優位と言われたライコネンは予選・決勝ともにマシントラブルに見舞われる悲運ぶり。どうして彼はこうもマシンの信頼性に恵まれないのか・・・まあ、元々攻めているときには比較的ミスが多いドライバーなのに加えて TC/OC 禁止でリスクが高まったことや、今回のレースに関しては猛暑のさなか、後方からの追い上げでエンジンに負荷をかけすぎたのがトラブルの一因になったと思われますが、でも確実に 1 ポイントを取るのではなく目の前に他車がいる限り抜かないと気が済まないライコネンらしい結果なので、アリかと(笑。
マッサのリタイアもエンジンが原因(ついでに言えばフェラーリエンジンを搭載しているトロロッソのブルデーもエンジントラブルでリタイア)なので、今年もこのチームは信頼性に泣かされるのか。次戦マレーシアからは気候も変わるので多少条件は違うでしょうが、このまま信頼性の問題をクリアできなければ暑くなる 7~8 月に失速する可能性もありそうです。


逆にマクラーレンは盤石の速さ。今回はフェラーリとの直接対決が実質的になかったようなものなので、本当はどちらが速いのかは判断できませんが、今年もこのチームは安定していそうですね。ハミルトンだけでなくコヴァライネンも十分速そう。アロンソをぶち抜いてロン・デニスが珍しくガッツポーズをするシーンがありましたが(笑)、その直後に間違えてリミッタースイッチを押してしまいアロンソに抜き返され(´д`)。
しかしマクラーレンはマーク・スレードが担当するドライバー(ライコネン以降)は毎年黒×赤系のヘルメットデザインで、シーズン序盤は紛らわしいったらないですね。去年とはマシンが逆になったアロンソとコヴァライネンのバトルは途中からどっちがどっちだったかこんがらがってきました(;´Д`)ヾ。

オフテストの調子がイマイチだった BMW ザウバーは調子を取り戻した模様。空力付加物がゴテゴテで醜いマシンにはなってしまいましたが、ハイドフェルドもクビサも調子良さそうですね。予選空タンで上位グリッド→決勝早めにピットインは去年までもよく使った戦術でしたが、きっちりトップ下につけておいて隙さえあれば表彰台を獲ってくるハイドフェルドのうまさはさすが。やはりこのチームは今年もセカンドグループからは頭一つ飛び出しているような気がします。

ルノーはアロンソとピケ Jr. で明暗が分かれたグランプリになりました。というか、あまりパッとしないマシンをアロンソの力で乗っているといったほうが正しいかな?マクラーレンの 1 台を抑え込んだのは紛れもないアロンソの実力でしょう。個人的には、2005~2006 年のような優勝よりも 8 ポイントを確実に取りにくるアロンソは好きじゃないですが、こういう攻めているときのアロンソの走りには意志の強さみたいなものが感じられて好き。

ウィリアムズは予選 7 位・14 位から決勝 3 位・6 位という立派なリザルト。スピードも信頼性もドライバーの勢いもあって、今年の台風の目(優勝争いに絡むほどじゃないだろうけど)になりそうな雰囲気。ロズベルグは初表彰台で自信をつけただろうし、細かなミスは目立ったものの一貴も実質のデビュー戦で 6 位入賞(レース後バリチェロの失格で繰り上げ)は立派。これをもって父を超えたというのはちょっと早すぎますが、このまま経験を重ねれば毎レースポイントを狙っていけるポジションにはいると思います。

HRF1 は直前のへレステストがうまくいったのか、事前の予想に比べればはるかにマシな戦闘力を持っていそうな感じ。今年は昨年以上に中団の争いが熾烈なので、予選 Q3 に残るのはかなりハードルが高いですが、サーキットとの相性次第では不可能ではない感触です。決勝スタート早々ぶつけられてリタイアしたバトンはアンラッキーとしか言いようがないですが、バリチェロはピット作業が散々。給油リグが外れる前にロリーポップが上がってリグをつけたまま発進するわ(火災にならなくて本当に良かった)、その給油が SC 中だったためにドライブスルーペナルティを受けるわ、んでそのドライブスルーの際にピットレーン出口の赤信号を無視して失格になるわ。マシン以前にレース運営に問題があったレースでした。

トヨタはよく分かりませんが(ぉ、こちらも思ったほど遅くはなくポイントが狙えそうなマシンであることは分かりました。あと、グロックはもしかしたら波のあるトゥルーリよりも安定して結果を出しそうな気がします。

トロロッソのブルデーはデビューレースで 2 ポイントゲット。完走扱いリタイアの末、バリチェロの失格で 7 位という結果ではあるものの、荒れたレースを生き残るのもドライバーの才能のうち。僚友ヴェッテルは接触でリタイアとなったものの、二人とも十分に速いドライバーだし、マシンもそこそこ速くて信頼性もあるので、意外と親チームを喰うかも。
その親であるところのレッドブルですが、今回はまともなレースになりませんでしたね・・・。テストや予選の内容を見る限り、ダークホースになる可能性はありますが、やはり今年も信頼性やアクシデントに悩まされるのか。

フォースインディアはダブルリタイアで結果が出ませんでしたが、予選では完全に SAF1 より速いので、現在位置はセカンドグループの最後尾(というか、SAF1 だけがダントツに遅い)といったところでしょうか。現時点のポジションは大したことありませんが、経験豊富なガスコインとフィジケラが引っ張り、資金もあるチームなので、新車が出る 5 月に化ける可能性あり。ただ、白×金×蛍光赤というカラーリングは何とかしてほしい(´д`)。

そして、SAF1 は・・・。
とりあえずスターティンググリッドにつけただけで良しという状態でしょうか(;´Д`)ヾ。パーツが足りなくてクラッシュできないという状況らしいので、チーム事情としては相変わらずかなり深刻なのではないかと。予選は 20 位・22 位→ダブルリタイアというパッとしない結果ですが、スタートで 11 位まで上げた琢磨はよくがんばった。他チームとの差としては 2006 年当時の状態に戻ったようなものなので、しばらくは今回のようにスタートでジャンプアップ→その後じりじり後退というレースが続くでしょうね。
それでも SA08A(おおざっぱに言えば RA107 のモノコック、ボディ+RA108 のリヤエンド+SA07 のリヤウィングという構成)は去年の同時点の RA107 よりはマシなマシンらしいし、資金調達の目処はついたので今後ちゃんと開発はできるのでしょう。当分はテールエンダーという状況が続くでしょうが、RA108 ベースの SA08B(?)が出てくるであろう後半戦に期待。

ともあれ、今年もシーズンが始まりました。1 レース見ただけでは勢力図は見えませんが、なんとなくライコネンとハミルトンの一騎打ちになりそうな予感。そこにダンゴ状態の後続グループがどう絡んでいくか、が見所じゃないかと思います。次はさっそく来週末のマレーシア、楽しみです。

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