社長の古川です。2015年3月にNintendo Switchの存在を公表して以来9年ぶりにSwitchの後継機種に関するアナウンスを今期中に行います。また、2024年後半のSwitchソフトラインナップをお知らせするNintendo Directを6月に実施しますが、そこでは後継機種を扱いません。誤解のないようお願いいたします。
— 任天堂株式会社（企業広報・IR） (@NintendoCoLtd) May 7, 2024
任天堂が Switch 後継機種に関する情報を初めて公にしました。今期中、つまり今年度内に具体的な発表を行う予定とのこと。逆に来月開催予定の Nintendo Direct では言及しないことまで予告しています。先日新機種の発売延期報道を受けて株価が下落したことをふまえ、噂先行でイベント開催後に株価が下がるリスクに対して先手を打ったということでしょうが、新機種に関する第一報が「公式 X アカウントからの社長名によるポストで予告」という形で世に出てくるとは思いませんでした。
現時点で「今期中」としているということは年内ではなく 2～3 月頃の発表とみて良いでしょう。現行 Switch は 2016 年 10 月発表→2017 年 1 月に発売日・価格公表→同年 3 月発売という流れだったので、同様のリードタイムを設けるとするなら発売は秋口くらい？少なくともクリスマス商戦を最大化するスケジュールになることは間違いないと思います。まあ昨今は発表から発売までの期間が長いと話題が冷めてしまうので、もっとショートスパンで発売してくる可能性もあります。
商品性については任天堂自ら「Switch の後継機種」としているのがポイント。現行機種との連続性がないなら「新機種」と表現しそうなところをあえて「後継機種」としているため、現行機種とは何らかの互換性が確保されると予想します。任天堂がハードウェアで新旧の互換性を設けたのって Wii→Wii U が唯一の事例だったと思いますが、他陣営の状況を見る限り近年のゲームハードは後方互換性をもたせることで既存ユーザーを囲い込みながらジワジワと移行させるのが常識。Switch 後継機でも同様の戦略を採るのが自然と言えます。ただ、任天堂のゲームハードは世代交代時に大胆な UX の提案を織り込むことで新しい遊びの提案を行ってきた歴史でもあるわけで、世代間の互換性確保はその足枷になり得るのが悩ましいところ。まあ Wii リモコンも Joy-Con も身体性を使った遊びが楽しかったのも最初の頃だけで、最終的には一般的なゲームコンソールと大差ない遊び方のゲームタイトルに収斂していきましたが。
あと気になるのはやっぱりグラフィック性能ですね。任天堂のハードは PlayStation/Xbox 比で 1～2 世代前のグラフィック性能にとどまっていることが多く、現行 Switch も競合に対して明らかに見劣りしています。特に Switch 世代では一台のハードで据置機と携帯機を兼ねたことと、価格設定（子どもまで幅広く遊んでほしい）的な観点で消費電力・発熱・コストを抑える必要があったはず。後継機が同様のコンセプトだとすると引き続き競合機種より低スペックなものになるのは間違いないでしょうが、クロスプラットフォーム対応のゲームタイトルで他機種より明らかにみすぼらしいグラフィック表現にはしないでほしいのと、せめて携帯モードで 2K・テレビモードで 4K 解像度はサポートしてほしいところ。まあ、ゲームの面白さはグラフィック性能だけでは決まらない、というのは他ならぬ任天堂自身がこの 9 年で証明し続けてきたことではありますが。
個人的には、成人して以降で最も長い時間触れてきたゲーム機は Switch だと断言できるほどお世話になってきたハードなので、後継機種も楽しみにしています。PS5 はこのまま買わずじまいになる可能性が高いけど、Switch 後継機はたぶん買う。正式発表まであと 9～10 ヶ月でしょうか、今から妄想を膨らませておくことにします。
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