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全否定の世の中

ここのところ、マンション構造偽装、ライブドア、東横インと社会を騒がすニュースが相次いでいるけど、最近とみに「報道のあり方」について疑問を抱くことが多くなってきたような気がします。
まあ、昼間のワイドショーはもとより、22~23 時に放送しているニュース番組ですら、半ば「報道」と呼べる代物じゃない、という言い方もできるけど(´д`)。

そんな中、最近目にとまった記事がありました。

「この女に石を投げるな」、東横インの小さな親切。 (livedoor NEWS: PJオピニオン)

東横インって私も昔からよく使ってたんですよね。特に以前の職業では出張も多かったので、他所がほとんどやっていないころから Web 予約ができて客室に Ethernet がきていた東横インを利用することがほとんどでした。当時から、価格を考えればサービスも悪くないし、部屋もそこそこなので、ビジネスホテルを探すときにはまず東横インが近くにあるか探していたくらい。


この事件そのものや当初の会見での西田社長の態度は確かに非難されるべきものだけど、報道を見る限り、果たしてその人となりや企業組織、社員まで全て否定するほどのものなのか?と逆に報道の姿勢に対する嫌悪感までおぼえるほど。マスコミが世論や風評をつくっているとも言えるほどの社会に対する影響力、浸透力は、クチコミベースで広がるインターネットの影響力もまだまだ比較にならないもの。

一方、ライブドアに関しても

「こんな時だからこそ安定したサービスを」――ライブドアの技術者魂 (ITmedia)

 あの事件をきっかけに、マスコミは一斉に同社を叩いた。同社のサービスすべてを「虚業」と呼び、「技術がない」と決めつける一部の報道に、地道に技術を磨いてきた同社の技術者はやるせない思いをため込んできた。「一番ひどかったのは、ワイドショーでした。コメンテーターが『ライブドアのすべてが虚業だ』と、すごい勢いで叩かれて……」

もともと IT 業界に身を置いていた立場としては、ライブドアが以前「IT 企業の代名詞」的な報道をされていたことに対して違和感を持っていたのは確かだけれど、だからといって「ライブドア=金儲け至上の悪徳企業、実体のない虚業」ほど悪いイメージを持っているわけでもなく、むしろホリエモン自身が「マスコミをうまく利用しているつもりで、実際は最初から食い物にされているだけだった」という印象で、ライブドアに対しては同情的な立場だったりもしています。果たして、何か落ち度があった人間や企業は、半ば社会的に抹殺され、更生する権利も与えられないものなのか――?

「放送と通信の融合」って、IT 企業が放送局を買収することでも、テレビ局がネット配信に乗り出すことでもなんでもなくって、本当のゴールは「世の全ての人が、あらゆる情報の中から公平に取捨選択して、利便性を得たり、自分なりの意見をもてたりすること」なんじゃないだろうか、と、最近よく思います。

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