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ラッシュ/プライドと友情 [Blu-ray]

ラッシュ/プライドと友情 [Blu-ray]

今年 2 月に日本公開された映画が早くもパッケージ化。劇場に観に行ってとても気に入ったので、BD の発売を楽しみにしていました。

ニキ・ラウダとジェームズ・ハントがチャンピオンを争っていた時代の F1 の物語。テーマとしては「実力を認め合えるライバルがいることで、互いにさらに成長することができる」というところでしょうか。スポーツに限らず、「アイツにだけは負けたくない」と思える相手がいることってすごく重要だし、そういう存在に恵まれることは幸せなことだと思います。

監督は『ダ・ヴィンチ・コード』『アポロ 13』などで有名なロン・ハワード。クライマックスでも盛り上げすぎず、どこか淡々とした生真面目な作風、というのが私が今まで観てきた作品の印象でしたが、この映画もその流れの中にあります。本作は実話に基づいていて、ある意味「誰もが結末を知っている話」なわけで、必要以上に盛り上げるよりはこのようにドキュメンタリー的に描くのが合っていたように思います。その映像を盛り上げ、緊張感とスピード感をもたらした音楽が改めて聴いてみるとすごく良いなあ…とクレジットを見てみたら、『グラディエーター』『ダークナイト』『ライオン・キング』『パイレーツ・オブ・カリビアン』など数多の対策を手がけてきたハンス・ジマーじゃないですか。近年の日本における F1 の扱いから、勝手にマイナー映画のイメージを持っていましたが、改めて見るとすごい製作陣ですね…。

この映画のすごいところは、基本的にはヒューマンドラマを軸としていながらも、F1 のディテールに一切手を抜いていないところです。登場する F1 マシンは映画のためにレプリカを作ったりショーカーを引っ張り出してきたりしたようですが(当然 CG 映像も混ざっているはず)、画作りも含めて私にとっては「文献に載っている写真でしか見たことのない当時の F1 が、そのまま動いてる」と言って良いほどのクオリティ。こだわりの細かさを言うなら、6 輪車として有名なティレル P34 が、富士スピードウェイで開催された F1 世界選手権イン・ジャパンのシーンだけ平仮名で「たいれる」と書かれているのまでわざわざ再現してあるくらいなんですから!BD で改めてそのディテールへのこだわりを発見して、驚かされました。
ストーリーは分かりやすく簡略化されているので F1 好きでない人にもオススメですが、F1 ファンなら一度は見ておくべき名作だと思います。私も繰り返し観よう。

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