先日出張に行ったときのこと。ホテルにチェックインして部屋に入ったところ、デスクの上にレンタル用スマホが置かれていました。
おー、これ去年の夏くらいに日本でもサービスが始まったというレンタルスマホじゃないですか。主にインバウンド(外国人客)需要向けだから国内対応のスマホを持っている私には必要はないものの、どんなものなのか気になってはいたのでした。
ちなみに置いてあった宿はリッチモンドホテル松本。リッチモンドホテルグループは値段の割に小ぎれいでファシリティも充実しているからけっこう好きなんですが、久しぶりに泊まりました。
機材には最初からシリコンカバーと液晶保護シートがセットしてあり、多少雑に扱われる前提で考えられているようです。
当然ホテル内でも使えますが、LTE の SIM が挿さっていて滞在中(チェックアウトまで)はホテル外に持ち出して使っても良いようです。私は海外に行ったら空港内でプリペイド SIM を買って通信可能な状態を維持しないと死んでしまう体質ですが(ぉ)、そうでないならば入国してとりあえずホテルにさえ着いてしまえばあとは余計な手間もコストもなく通信手段を手に入れられる、というのは便利そう。
試しにシリコンカバーを外してみたところ、背面にシャープロゴと「SH-H01」という型番が見えました。しかし調べてみたところ、製造はシャープではなく現在のシャープの親会社に当たる鴻海(Foxconn)が「InFocus VZH」という名称で海外販売しているものの同等品のようです。日本向けには日本ブランドのほうが売れるということなのか、グループ会社内での OEM をやっているということですね。
カバーなしの背面には充電用の接点らしきものも見えましたがカバーをつけるとそこからは充電できません。代わりに microUSB 端子部分にマグネット端子アダプタを装着し、専用充電スタンドを使って簡単に充電できるようになっていました。USB 端子を潰したら内蔵カメラで撮った写真とかどうするの?と思ったけど、それはクラウド経由で自分のアカウントに保存すればどうとでもなる、か。
handy はいわゆる Android スマホですが、一般的な Android のホーム画面にはアクセスできないようになっており、代わりにホテル情報や周辺の観光情報などをまとめたポータルがホーム画面代わりになっています。おそらく各ホテルや観光地ごとに多少カスタマイズしたものを提供しているのでしょう。
一応、設定から端末情報を覗くこともできました(笑)。MSM8937(Snapdragon 430)と Android 7.0 を搭載した、エントリークラスのスマホという感じ。モデル番号は InFocus の「VZH」がそのまま記載されています。
観光地情報は旅雑誌風になっています。東京や大阪ならまだしも、かなり目的が明確でないとわざわざ来ないような地方のホテルでなんとなく行く場所を探してスマホを見る…というのがどのくらいあるのか分かりませんが(笑。
Android のホーム画面はありませんがアプリ一覧画面は持っていて、基本的なアプリはもちろん入っています。ちょっと意外でしたが Google Play ストアにもアクセスでき、プリインストール以外のアプリもインストールできてしまうようです。
アプリ一覧にはいくつかフォルダが切られていて「Useful」のフォルダには各種 SNS や多言語入力アプリのダウンローダーへの導線あり。外国人向けということで日本では馴染みのないアイコンも多いですが、WeChat や QQ、ピンイン入力が用意されているところに「主にどの国からの旅行客を想定しているか」が垣間見えます。
言語設定を変更してみたら日本語表示にもできてしまいました。その気になれば、国内旅行先で自分のスマホの通信料を節約するのにも使えそうです。
私は比較的いろんなスマホをいじっている方だとは思いますが、普段あまり触れたことのないタイプのスマホを見られてなかなか興味深かったです。今度出張で連泊する機会があったら、普通に自分で持ち出して使ってみようかと(笑。
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