昨日発売された Blu-ray、どうしようか迷いながらも購入しました。
庵野秀明監督の「シン」シリーズの中では私にはそこまで深くは刺さらなかった『シン・仮面ライダー』。その理由はたぶん三つあって、私自身が仮面ライダーシリーズにあまり触れずに育ってきたこと(せいぜい BLACK/RX 程度)、ずっと孤独な戦いが描かれていて他の三作にあった群像劇的側面がないこと、そして作品のバランスが大衆向けエンタメよりも庵野監督自身の作品愛が前面に出すぎていること、が私には合わなかったのだろうと分析しています。
でも「シン」シリーズにここまで付き合ったんだから通常版 Blu-ray くらいは買っておくか…と考えていたのですが、初回限定版にテレビシリーズとして放送したらこんな感じ…というイメージの「各話フォーマット版」が収録されることを知ってちょっと高価い初回限定版を購入。それでも画質的には 2K HD 止まりで、UHD Blu-ray は実売 2.5 万もする完全受注限定版にのみ含まれるとのこと。他の三作のパッケージメディアはそこまで阿漕な商売じゃなかったのに…。さすがにそこまでは付き合えませんでした。
「各話フォーマット版」は映画を 5 つのエピソードに分け、それぞれオープニング・エンディング・ジングル(途中の CM 入り/明けの止め絵)・次回予告が追加されています。1 話あたり 25 分というきっちりした尺ではなく話数によって多少の長さの違いはありますが、視聴した印象は確かにテレビ版としての『シン・仮面ライダー』っぽい。まあ私はオリジナルの初代仮面ライダーを観たことがないから雰囲気だけですけどね。
OP/ED は完全に昭和のフォント(じゃなくて書き文字ですね)で現代の関係者の名前が記されているのが面白い。特に出演者の名前を見ると映像とのギャップにジワジワ来ます。ちなみに ED 映像と最終話の後に収録されている「新番組予告」はこの特典映像のために新撮されたものらしいですね。
まだ全話観たわけではありませんが、映画として全部通して観るよりも OP/ED ありのテレビフォーマットとして観た方が何故か見やすく、テンポも良く感じるのが不思議。オリジナルを自身のこだわりと翻案で再構築するのが庵野監督のやりたかったことだとすれば、映画フォーマットよりもこのテレビフォーマット版の方が真の完成形なのかもしれません。なんか映画館で観たときよりも本作の自分内評価が高まった感。
「シン」シリーズといえば、庵野監督の次回作は『宇宙戦艦ヤマト』が題材になることが発表済みです。これもまた「シン」シリーズとしてオリジナルのリブート作となるのか全くの新作となるかは分かりませんが、私はヤマトは仮面ライダー以上に縁がないんだよなあ。以前テレビアニメでやっていたヤマト 2199 を一応観ていた程度でオリジナルをちゃんと観たことはありません。もし「シン・ヤマト」として映画化されたとしても、今度ばかりは付き合うかどうか迷うところです。
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