スポンサーリンク

F1 ブラジル GP 2008

ブラジルGP決勝:ファイナルラップの大波乱!ハミルトンが5位で初戴冠!! (GPUpdate.net)

「この一戦で勝負が決まる」最終戦ブラジルは、予選、スタート、決勝ともにマッサとフェラーリが完璧な内容で非の打ち所のない勝利。ライコネンもきっちり後続を抑えつつポディウム獲得と、サポート役としての仕事を全うしました。しかし、チャンピオンは最低限のポイントを何とかもぎ取ったハミルトンの手に。


日曜の決勝レースはスタート直前のスコールによってウェットコンディションに。スタート直後のエス・ド・セナでは恒例の混乱が発生し、引退レースであったクルサードがロズベルグに当てられ、スピンしたところで中嶋一貴にヒット!キャリア最後のレースをわずかコーナー 2 つで終える結果となりました。デビュー一周年をデビューレースと同じインテルラゴスで迎えた一貴は何とかコースに留まったものの、マシンにダメージを受けており最後まで我慢のレースとなってしまいました。
この事故をきっかけに 4 周の SC 走行。コースはセクターによって程度の違いはあるものの、スタートから徐々に乾き始め、8 周目から全車順次ドライタイヤへと交換。もともとファーストスティントを短くして逃げを打つつもりだったマッサには願ってもない展開に。
その後はマッサ-ヴェッテル-アロンソ-ライコネン-フィジケラ-ハミルトンというオーダー。ソフトタイヤで粘っていたフィジケラが 18 周目にハミルトンに交わされ、そのままレースは膠着状態に。このまま 5 位フィニッシュならハミルトンは 1pt 差でチャンピオンに。

レースが動き始めたのは残り 20 周。唯一の 3 ストップ作戦を採ったヴェッテルが、ピット作業中に先行されたハミルトンを猛追。ただ、ここで逆転されてもハミルトンは 5 位、後続はチームメイトのコヴァライネンなので体制としては盤石。ここまでか・・・と思われた残り 6 周、再び雨が。
ギャンブルに出た下位チームが徐々にスタンダードウェットに換装し始め、トップチームも続いてタイヤ交換。全車ピットインならオーダーは変わらないところ、なんとトヨタの 2 台だけがドライタイヤでレースを続行!マッサ-アロンソ-ライコネン-グロック-ハミルトン-ヴェッテルの順に。しかも、雨に強いヴェッテルがハミルトンを猛追、残り 2 周でハミルトンをオーバーテイク!

風雨が強まる中、マッサがトップチェッカー。この時点で後続の順位が変わらなければ、マッサが同点ながら優勝回数でチャンピオンに。アロンソ、ライコネンまではそのままの順位でフィニッシュ。しかし、濡れた路面で大幅にペースを落としたグロックが、ヴェッテルとハミルトンに交わされており、ハミルトンは手から滑り落ちかけた選手権を残り 10 秒で取り戻しました。

まさに今年のスパを思い出させるような、ドラマチックな雨の演出。去年とは異なるパターンで、1pt 差でハミルトンが史上最年少の初戴冠。「チャンピオンの資質」という議論はもちろんあるにせよ、最後の最後に我慢のレースをし、運を味方につけたハミルトンが今季「最も強いドライバー」であったことは事実でしょう。一方、レースに勝ち、今季最多勝を挙げながらもチャンピオンを逃したマッサは、自らとチームのミスによっていくつかのポイントを失いながら、レース後に見せたあの表情には今季一回り成長した精神面の強さを感じました。

今シーズンのグランプリはこれにて終了。後半はヴェッテルの初優勝やアロンソの復活はともかく、チャンピオン争いという意味ではシラケたレースが続きましたが、最後にこんなエキサイティングな展開が待っていようとは、思いもしませんでした。ここ 2~3 年どちらかというとフェラーリ贔屓な私としては、残念な結果でしたが、レースそのものが面白ければそれで良し。
来季のマクラーレンはハミルトン絶対王政、フェラーリは引き続きジョイントナンバーワン体制で変わらないでしょうが、今季を通じてそれぞれ成長したであろうこの 3 人が改めてどんな争いを見せてくれるか、そこにアロンソやヴェッテル、クビサといった実力者達がどう絡んでくるか、さらに楽しみになりました。

来季はレギュレーションも大幅に変わり、また勢力図が変わりそうな気配。一部にはカスタマーカーが正式に認められ、フォースインディアがマクラーレンのクルマを使うのでは・・・という噂もあります。また、今年後半にチーム力を増したルノー、トヨタ、STR あたりがどう化けてくるかも楽しみです。来季の一発逆転を狙うホンダについては、冬季テストの内容を見てみないことには何とも言えませんが、ロス・ブラウンの手腕を持て余さないチームに変革できているのかどうか。
ともあれ、まずはいくつか残っているシートを賭けたストーブリーグ。アロンソの残留がほぼ確定的になった今、残るはルノーの 1 つ、STR の 1 つ、ホンダの 1 つといったところ。日本人的には佐藤琢磨の去就が関心事ですが・・・。

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました