韓国GP決勝 ヴェッテルが4連勝、ライコネン2位 – GPUpdate.net
F1 韓国グランプリは、数戦ぶりにちょっと荒れ気味のレースになりました。ディ・レスタのクラッシュとウェバーのもらい事故で計 2 度のセーフティカー導入。それにロズベルグのフロントウィング脱落、ペレスの右フロントタイヤトレッド剥離、などアクシデント満載。
そんな中、何者をも寄せ付けない安定感のあるレース展開で、堂々の 4 連勝、3 戦連続ポールトゥウィンを達成。夏休み明け後の RB9+ヴェッテルはもう手をつけられない速さを身につけていますね。空力とセットアップ、タイヤマネジメントの最適解を見出したようで、どんなサーキットでも強い、というオールマイティなマシンに仕上がっているようです。
ヴェッテルもヴェッテルで、一時期は全盛期のセナのように「とにかくポールからスタートして、最後まで速く走って大差をつけて勝つ」ことを楽しんでいたように見えましたが、今は「プッシュすべきときはプッシュする、セーブすべきときはちゃんと自分をコントロールする」ということができるようになってきたようです。特にスタート直後や SC が戻った直後のファストラップは見事。天性の速さに加えて、アロンソのお株を奪うような強さまでも身につけつつあるように見えます。
これでチャンピオンシップはアロンソに 77pt 差。残り 5 戦、次の鈴鹿で戴冠するためには自身が優勝、アロンソが 9 位以下でなくてはならないので、さすがに鈴鹿でのチャンピオン決定はないでしょうが、もはや決定的な状況になりましたね。
今回良かったのは意外にもロータスとザウバー。どちらも今季のマシン開発は事実上終了し、あとは「ありもので戦う」状態。ロータスはフェラーリやメルセデスについていけない状態、ザウバーはトロロッソに後れを取る状況になっていましたが、今回はロータスが 2-3 フィニッシュで表彰台獲得、ザウバーが今季初めて 2 台揃っての Q3 進出からのヒュルケンベルグ 4 位フィニッシュ。いずれもタイヤに優しいマシン特性とサーキットの相性が良かったこと、セットアップが決まったこと、2 度のセーフティカー導入にタイヤライフが救われたこと、など複数の要因が重なって得たリザルトであり、必ずしも現在のチーム力を反映した結果ではないでしょうが、これぞレース。特に、ヒュルケンベルグはハミルトン・ロズベルグ・アロンソ・バトンを抑えきっての 4 位であり、単純に運が良かっただけではありません。このヒュルケンベルグがなかなかトップチームのシートに恵まれないというのは、なんというか不遇ですね…。ライコネンが抜けるロータスのシートはヒュルケンベルグかマッサか、と言われていますが、今よりも争えるチームで走らせてあげたいところ。まあ個人的にはロータスのシートにはむしろ可夢偉に座ってほしいですが(笑。
今年で 4 回目の開催となった韓国 GP ですが、レース運営は相も変わらず杜撰ですね。サーキットの完成が初年度の開催にギリギリだったことから始まり、もともと関係者から不満は出ていたグランプリでしたが、今回特にひどかったのが事故車の扱い。残り少ない F1 でのレースの一つをスーティルからのもらい事故でフイにしてしまったウェバーには同情しかできませんが、コースマーシャルのもたもたした仕事(というよりしばらく放置されていた)で炎上した愛車の消化に時間がかかり、しかも粉末消化剤を使ったことで多くのパーツが使い物にならない状態に。これ、場合によっては全損でシャシーごと交換の必要もあるんじゃないでしょうか?シーズン終盤のフライアウェイでこの状況、というのは、ウェバーにとっては厳しいですよね…。
ともかく気を取り直して、来週は待ちに待った日本 GP。例年とは韓国 GP との開催順が逆になっていることで、ドライバーは既に日本に向けて移動を始めているようです。水曜日くらいまでを東京で過ごすドライバーも多いようで、これは月・火あたりに秋葉原や銀座ソニービルで待ち構えていれば、F1 ドライバーに遭遇できるチャンスもあるのでは。私は残念ながら仕事が休めそうにありませんが(´д`)。
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