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F1 シュタイアーマルク GP 2020

F1シュタイアーマルクGP決勝|ハミルトン、横綱相撲で今季初優勝。レッドブル・ホンダのフェルスタッペン3位

先週に引き続きレッドブルリンクで開催された F1 第 2 戦シュタイアーマルク GP。今回はグランプリ名にサーキットが属する州名を冠しています。

開幕戦のレッドブルはダブルリタイヤ(アルボンは完走扱い)ながら二人とも勝てるチャンスはあっただけに、真っ向勝負できればきっと面白いレースになるだろうという予感はありました。が、蓋を開けてみれば厳しい結果に。

まずは予選、激しい雨の合間に行われたため多くのドライバーが本来の速さを見せられない中で、ハミルトンが 2 位フェルスタッペンに 1 秒差をつける圧倒的な速さで PP。雨中でこれだけの大差がつくというのは往年のセナを思わせるほどの走りでした。思えばこの時点でメルセデス(というかハミルトン)との歴然とした差が見えていました。

決勝はスタート直後にフェルスタッペンがサインツに背後を脅かされるシーンこそあったものの、フェラーリの二台以外は大きなトラブルもなく始まりました。が、フェルスタッペンはレースペースでもハミルトンについていくことができず、じわりじわりと引き離されていきます。とにかく差を広げられないようにラップを刻むこと以外にやれることがない中、チームは後続のボッタスにアンダーカットされることを警戒してフェルスタッペンを真っ先にピットイン。レースとしてはこの時点でほぼ勝負あったと言えます。
結局ハミルトンはほとんど苦労することもなくゴール。一方フェルスタッペンはレース中にフロントウィングを破損して空力バランスが乱れ、またタイヤ交換を引っ張ったボッタスに終盤で逆転され、3 位表彰台がやっと。抜かれる前後のフェルスタッペンとボッタスのギリギリの攻防は見ていて手に汗握るものがありましたが、見せ場と言えばそれくらいでした。
フェルスタッペンの僚友アルボンは 6 番手スタートからすぐに 4 位にポジションアップするも、トップ 3 のペースには全くついていくことができず孤独なレースでした。終盤はレーシングポイントのペレスに追い立てられて危うく順位を失うところでしたが、ペレスが他車とのバトルで接触したのに助けられて何とか 4 位。

結果だけ見れば 3-4 フィニッシュは悪くないように見えますが、ハッキリ言って今回のレッドブル・ホンダはメルセデスに完敗を喫したと言えます。予選でも決勝でもハミルトンに全く太刀打ちできず、それどころかボッタスに逆転を許してメルセデスとのポイント差を広げられてしまいました。勝てなかったとしても対等にやり合えるレースを期待していただけに、落胆が大きい。メルセデスは先週のトラブルも一週間で解決して今回は全く隙のない内容だったし、今年もまた死角はないのでしょうか…。
レッドブル・ホンダはまだ PU もシャシーもメルセデスに劣っているのは明らかでしょう。が、アルボンがボッタスにさえついて行けていないのがとにかく厳しい。レッドブルがチャンピオンを狙うなら、せめてアルボンがボッタスを牽制してフェルスタッペンとハミルトンの一騎打ちの構図に持ち込むとか、逆にアルボンの存在がメルセデスの戦略の幅を狭めてフェルスタッペンに勝つ糸口を掴ませるような展開を作る必要があります。が、現状では全くそれができていない。F1 二年目のドライバーに求めるのは酷だとも思いますが、チャンピオンを本気で狙うチームならばそれができる必要があるんですよ。この調子では「来年のマックスのチームメイトはヴェッテルのほうが良い」という流れになってこないとも限りません。

優勝争いとフェラーリ()を除けば中団のポジション争いが白熱してとても面白いレースではありました。特にマクラーレン、レーシングポイント、ルノーあたりの競争が熾烈で見応えがあります。レーシングポイントはペレスがほぼ最後尾から 4 位に食い込めそうなペースでそろそろ「三強の一角」と言えそうな速さを持っているし、ルノーも去年までの状況と比べれば競争力を高めてきています。そしてマクラーレンはマシンもドライバーも良くて見ていて本当に面白い。サインツもいいけど、開幕戦に続いて終盤にガツッとポジションを挙げてきたノリスが素晴らしいじゃないですか。彼はこのまま成長していけば来季リカルドがチームメイトになっても負けないんじゃないですかね。

正直、今回のレースでのメルセデスとレッドブルの勝負になってなさ加減には絶望を感じましたが、ベストオブレスト争いの面白さがそれを救ってくれた気がしました。
次はまたすぐ今週末、ハンガリー GP ということになっていますが入国制限の関係でオーストリア三連戦になる可能性もあるようですね。サーキット的にはまだハンガロリンクのほうがレッドブルに勝てる可能性があるだろうとは思っていますが、最終的にはどうなるでしょうか。

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