しつこく横須賀の話を続けていきますが(笑)、横須賀に行ったら食べておきたいものがありました。
それは海軍カレー。横須賀駅に「スカレー」というキャラクターを展示するくらいに横須賀はカレーの街というじゃないですか。横須賀に限らずカレーは旧帝国海軍時代から兵食に取り入れられ、また現代でよく言う「金曜日はカレーの日」というのは海上自衛隊にルーツがあるらしい。それくらい横須賀という街とカレーは縁があるということです。街を挙げて推しているご当地カレーとあっては、カレー好きとしては食べてみざるを得ません。
というわけでやってきたのはこちら、米海軍基地のほど近くにあるこのお店。
「ヨコスカネイビーバーガー」なのに何故店先にどどーんと鉄人 28 号が…横須賀も米軍も関係ないよね?でも、こういうカオスな感じ嫌いじゃない。
全体的にいろんなものの圧がすごい店構えにちょっと気圧されながらも中に入っていきます。
店内にはあちこちに日本とアメリカの有名人(と思われる)のサインが貼られていました。この界隈ではけっこうな有名店のようですね。
そしてメニューの軸はハンバーガーのようです。この横須賀港を拠点とする米海軍第 7 艦隊や、ジョージ・ワシントンやロナルド・レーガン(いずれも元米大統領の氏名であると同時に横須賀に配備された/されている米海軍空母の名称)の名前を冠するバーガーはいいとして、「オバマバーガー」や「トランプバーガー」、果ては「バイデンバーガー」まである遊び心。ここまで推されるとカレーよりもハンバーガーのほうを食べてみたくなってきますが、ここはグッと堪えて初志貫徹。
カレーを注文して出来上がりを待ちながらテーブルの隅に目をやると、日本では一般的じゃないサイズのケチャップとマスタードの存在感が気になってきます。実際街全体が日本語・英語併記だし道幅も広くて軍関係の車も走っているし、実はここは日本じゃないと言われても信じてしまいそうなほどに雰囲気が日本離れしているのが横須賀という街。この空気感を全力で堪能するなら、やっぱりカレーじゃなくてハンバーガーを食べておくべきだったか。
そうこうするうちにカレーとセットになっているサラダが運ばれてきました。ランチセットのサラダにしてはボリュームがあり、これだけでそれなりにお腹に溜まりそうなサラダ。
そしてグラスに入っている白い液体はなんとミルク。横須賀海軍カレーとは単にカレーだけじゃなくこのサラダとミルクがセットになっているものらしい。栄養バランスの取り方が確かに海軍っぽい。
そして本体のカレーがこちら。
一見なんの変哲もないカレーだけど、「外食のカレー」でこういうジャガイモやニンジンがゴロゴロ入っているのはちょっと珍しい。こういう見た目のカレーってむしろ日本の一般家庭のカレーですよね。
カレーの味はいわゆる家庭のカレーに近いけど、酸味の入り方がちょっとレストランの欧風カレー的でもある。日本のカレーと欧風カレーのハーフ的な味わい。
そこにジャガイモやニンジンの食感が加わることで、一気に親近感が湧いてくる。なんだか幼馴染みが海外留学した後に国際結婚して帰ってきたような感覚。
という感じで全体的には気の置けない感じだけど、中に入っているビーフがトロットロでおいしい。このビーフは家カレーではなかなかない、外食ならではのおいしさ。
ボリュームもけっこうあって、満足感の高いカレーでした。こういう家庭と外食の中間みたいなカレーならば毎日でも食べられそう。と同時に、海自がちょっと身近に感じられる気がしました。
でも向かいのテーブルのお客さんが食べてたハンバーガーもおいしそうだったなあ…。次に横須賀に来る機会があれば、今度はネイビーバーガーを試してみるしかないか。
ごちそうさまでした。
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