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冷凍ラーメン自販機「ヌードルツアーズ」

最近話題の自動販売機ラーメンを試してみました。

ヌードルツアーズ

このコロナ禍で最も大きな打撃を受けた業界の一つは間違いなく外食産業でしょう。飲食店の厳しさにばかり注目が集まりがちですが、そのお店に食材を納入している業者も同様に深刻な影響を受けています。その打開策としてちょっと前に話題になっていたのが「冷凍ラーメンの自動販売機」。大田区にある製麺所がラーメン店の休業や売上減を受け、その補完のために納入先のラーメン店等とのコラボで冷凍ラーメンを販売し始めたのがきっかけとのこと。始めたビジネスがわずか半年で 26 店舗にまで急拡大していることからもその勢いが窺えます。

今回はその本店にあたる丸山製麺前の自販機に行ってみました。
以前近くを通りかかった際に麺の直売で行列ができているのを見かけ、「こんなところに製麺所なんてあったんだ、しかも直売やってるんだ」と思っていたのですが、まさかそこが最近話題のラーメン自販機の本拠地だったとは。

自動販売機は合計 4 台。冷凍食品の自販機ということで、よく駅とかで見かけるセブンティーンアイスの自販機に似ています。

隣の建物からは職員さんが麺を搬出している様子があり、本当にここで麺を作っている工場であることが分かります。

ラーメンの種類は二郎インスパイア系から煮干し系まで幅広い。「ヌードルツアーズ」の名のとおり、遠出しなくてもいろんな地方のラーメンが楽しめるというのがコンセプトの模様。
下段には餃子も用意されているのがちょっと嬉しい。

家系っぽい豚骨醤油やつけ麺もあります。
私はあまり外でラーメンを食べないから最近の有名店には詳しくないのですが、それでも AFURI やつじ田は聞いたことがあります。

4 台ある自販機は内容の重複もありますが、まさに商品拡充中という雰囲気なのでこれからもっと増えていくのでしょう。

とりあえず試しに買ってみました。

購入はタッチパネルで行います。
一般的な自販機のようにボタンを押して決済したら商品が出てくるのではなく、いったんカートに投入してから決済するというちょっと謎な方式。複数商品をカートに入れてまとめて決済でき、ネットショッピングっぽい。

支払いは現金のほか各種キャッシュレス決済に対応。
IC カードだけでなくバーコード決済も使えるのには少し驚きました。今っぽい自販機ですね。

ちなみに複数商品を購入した場合は一つの商品を取り出した後に次の商品が出てくるようになっていて、飲み物の自販機のようにお構いなしに出てきて取出口が詰まるようなことがないようになっています。
自販機だからレジ袋の用意は当然ないため、買いに行く際はエコバッグ等の準備が必要な点に注意。

まず買ってきたのは菜香新館 匠 Jang の麻辣担担麺。担々麺好きとしては興味を引かれました。
透明のタッパーに冷凍ラーメン一式が収められています。

中身は袋麺と冷凍されたスープ、それに調理法の説明書のみ。
説明書にはあらかじめお湯で丼を温めておくよう指示があり、ちょっとしたこだわりを感じます。

あとせっかくなので餃子も買ってみました。
説明書から伝わってくるお店のこだわり。コラボ先のお店にとっても、商品そのものの売上以上にこれをきっかけにお店の認知を広めたいという想いが伝わってきます。

中身は見た感じでは普通の冷凍餃子。
25 個入り 1,000 円というのは冷凍餃子としては安くないですが、お店の餃子がラーメンと一緒に 24 時間買えるなら悪くないかも?
ちなみにこの自販機の真向かいが東急ストアで、安い冷凍餃子が欲しいだけならそちらでも買えます(笑

というわけで、それぞれ調理していきます。
餃子は普通にフライパンで焼く必要があるけど、ラーメンのほうは麺を茹でてスープを湯煎するだけなので、カップラーメンよりは手間がかかるけど自分でラーメンを作るよりは全然ラク。

匠 Jang の麻辣担担麺が完成しました。
冷凍スープの袋の中に挽肉とタマネギが入っていましたが、野菜が入っていないから見た目が寂しい…。ここは青梗菜でも載せたくなりますね。

細いけどしっかりコシのある麺がおいしい。さすがは製麺所が出している冷凍ラーメンですね。
真っ赤なスープは辣の辛さもさることながら麻の刺激が強い!これはかなりシビレます。でもうまい。

確かにこれは、近所の半端な中華料理屋で食べる担々麺よりおいしいかも。

餃子は見た目こそ普通ですが、味がしっかりついていてガッツリ系のうまさ。
これ単体でビールか白飯がガンガン進みそうな味です。

この餃子も悪くない。焼く手間はあるけどこの味でこの値段なら決して高くないと思います。

ちょっと気に入ったので他にも食べてみました。
こちらは AFURI の柚子塩らーめん。さっきの担々麺と違ってチャーシューとメンマ、海苔のパウチされた具材と柚子エキスが別添されています。

調理後。やっぱり味付玉子や野菜がないと見栄えがイマイチだし、こういう上品系のラーメンは丼のデザインも重要なことを実感します。
海苔も載せた瞬間からスープを吸ってふやけてくるし、これをうまく撮るのは難しい。

担々麺とは種類の違う細麺。小麦の粒々が入っていてとても香りの良い麺です。

スープは澄み切った見た目どおりとても上品で優しいコク。そこに柚子の香りが立って独特のおいしさがあります。
ガッツリ豚骨系よりも出汁のきいた素朴な中華そばが好きな私としては、これは気に入った。実店舗にも行ってみたくなりますね。

続いてらーめんバリ男。二郎系のガッツリニンニク豚骨ですが…山盛りの野菜(もやし)がないとあまり二郎系には見えませんね。二郎の本体はラーメンじゃなくてもやしだったのかもしれない…。

ただ、この状態でも丼から溢れてきそうな太麺がすごいことになっています。それもそのはず、麺だけで 300g。さっきの AFURI の 2.5 倍の麺です。

太くて超コシの強い麺をワシワシ食べる感覚。この太麺が濃厚な豚骨スープをしっかり受け止めて、一噛みごとにこちらがパワフルになっていく感覚。
二郎系って本当に久しぶりに食べたけど、たまに食べるとおいしいですね。ニンニクが大量に入っていますが、平日の昼間に食べても誰にも気兼ねする必要がないのがリモートワークの良いところです(笑。帰宅してきた家族からは顰蹙モノだけど…。

今回食べたのはどれも外れなくおいしかったです。製麺所が出しているだけあって、いずれも麺の味とコシが印象的でした。
玉子や野菜などの足が早い具材が入っていないのが残念なので、せっかくならそこは自分で用意して食べたいところ。

最近ではコンビニのラーメンもすごく進化していて下手な店で食べるよりおいしかったりしますが、冷凍ラーメンは明らかにそれより一段おいしい。
少し値が張るのと調理の手間があるのがネックですが、昼休みに余裕がある日のためにいくつかストックしておこうかなあ。

なお、ヌードルツアーズは自販機だけでなく通販事業もやっているようで、近所に自販機がなくても購入することができます。

Just a moment...

まだまだ自由に外食とはいかない状況が続いているので、こういうのを利用して少しでも外食業界を応援していきたいと思います。

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