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MIU404 [Netflix]

四年前のテレビドラマを今更ながら Netflix で視聴しました。

MIU404

8 月に公開予定の映画『ラストマイル』を観に行くつもりでいるのですが、この映画はドラマ『アンナチュラル』と『MIU404』と同じスタッフ(野木亜紀子脚本/塚原あゆ子監督)が手がけている上、両ドラマとは世界設定を共有しておりゲスト出演もあるとのこと。私は『アンナチュラル』は松重豊さんきっかけでリアタイ視聴していたのですが、『MIU404』は未見でした。なので映画公開前にゆるゆると予習しておこうと思い Netflix で見始めたら、面白くて一週間足らずで全話見てしまいました。

アンナチュラルは UDI ラボ(不自然死究明研究所)という架空の機関を舞台とした法医解剖医のミステリーでしたが、MIU404 はオーソドックスな刑事バディもの。警視庁において事件の初動捜査を専門に行う機動捜査隊(MIU)を舞台とした物語で、元捜査一課の優秀だけどどこか陰のある刑事・志摩一未を星野源が、所轄上がりの熱血問題児刑事・伊吹藍を綾野剛が演じています。
初動捜査専門ということで被疑者逮捕までいくケースばかりではなく、事件発生から 24 時間で捜査した結果をまとめて刑事課や担当課に捜査を引き継ぐのが主な仕事。「事件捜査のごく一部を担当する組織にスポットを当てながら、彼らの視点で事件の全容を紐解いていく」という構造自体は『アンナチュラル』とよく似ています。しかし遺体調査が主で物語が静かに進みがちだったアンナチュラルとは対照的に、こちらは初動捜査だからスピード感があってアクションも多め。そういう意味ではアンナチュラル以上に引き込まれる作品だと言えます。

序盤は身近の小さな事件から始まりつつ、徐々に担当する事件同士が関連し合うようになっていき、最終的には大きな犯罪と相対することになる…という流れもアンナチュラルとほぼ相似形。出てくる事件が軒並み現代の社会問題に強く関連している点が少し鼻にはつくものの、事件発生の経緯や関係者、あるいは機捜メンバーの立ち居振る舞いがいずれも現代的で昔ながらの刑事もののような古くささはありません。また志摩と伊吹が何度も衝突しながらも、様々な事件を通してそれぞれの過去の傷を克服し、互いに信頼し合えるバディになっていくくだりはベタだけどグッとくるものがあります。また星野源と綾野剛がいつものドラマや映画で担うキャラクターとはギャップのある人物を演じているところに意外性があり、逆にそれがドラマに深みを与えているように感じました。

また本作で白眉と言えるのが毎回のエンディングにおける主題歌『感電』(米津玄師)への入り方。アンナチュラルでも『Lemon』のかけ方が絶妙でしたが、それに勝るとも劣らないうまさで心に響きます。『感電』が収録されたアルバムは持っていますが、ドラマを見た後だと楽曲への印象が大きく変わりそう。

ちなみに本作にもアンナチュラルから坂本(飯尾和樹)と神倉(松重豊)がゲスト出演しています。ファンサービス程度の登場ながらちゃんと爪痕を残していくあたりが素晴らしい。

というわけでアンナチュラルチームによる作品なら面白いに違いないとは思っていましたが、想像以上でした。これは映画『ラストマイル』への期待もさらに上がろうというものです。8 月の公開を今から楽しみにしています。

コメント

  1. Clio より:

    当時、リアタイで夫とハマって観てました。
    サントラも持っていて、よく車のなかでかけてたんですが、「メロンパンの歌」でいつも大ウケします。

    • B より:

      面白かったです!!!
      サントラ、メロンパンの歌までちゃんと入ってるんですね(笑)今度聞いてみよう。

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