HD-2D版ドラクエII、続いては五つの紋章を探索します。Iで紋章を作るストーリーが追加されたことでより思い入れの深い旅になりました。
まずは大灯台。ファミコン版では難易度の高いダンジョンだった記憶があります。複雑なマップを上り下りしながら最後にはボス戦もある構成はリメイクでも忠実に再現。それでも、こちらもパーティーメンバーが4人になっているからオリジナル版よりは安定して進められました。
ボス戦後に「星の紋章」を入手。本作での紋章は手に入れるとパーティーへの性能アップボーナスをつけてくれるのが嬉しい。
そしてペルポイの町。ハーゴンの勢力から身を守るため地下に築かれた町という設定が拡張されて自警団が組織されていたり、よりハーゴン軍の影響が見える形に。
勇者たちが訪れた際に町がモンスターの襲撃を受けるイベントが発生するのですが、このイベントが秀逸。敵意を持っていないモンスターは倒す対象になり得るのか、という問答が展開されます。全てのモンスターを敵視してきたムーン王女、のほほんと平和主義なサマル王子、そして意外と一番本質を突くところがあるサマル王女のやりとりが深い。私は多分テキストだけだとそこまで響かなかったでしょうが、声がついていることで心に刺さるやりとりになりました。
ペルポイでのイベント後、近隣にある炎の祠で「太陽の紋章」を入手します。FC版では単に旅の扉が三つ並んでいるだけの小さな祠の、それもマップ上に落ちている紋章を「しらべる」ことで入手(しかもなんの目印もない!)した太陽の紋章が今回はちゃんと祀られている(笑。しかもFC版と同じく祠の外、右上に向かうと配置されているというのが細かい。
ムーン王女の「こんなかたちで手に入るとは思っていませんでしたね」というのは、きっとFC版経験者に向けたメタ的なセリフなのでしょう。
続いてデルコンダルへ。もちろん王の前でモンスターとの御前試合を行うわけです。オリジナルとの違いはキラータイガー1戦ではなく3回に分かれたモンスター戦(最後がキラータイガー)になっていること。でもここまで来たパーティーならば特に苦もなく制して「月の紋章」をゲット。
ムーンペタでの「水の紋章」入手イベントはオリジナルとは少し経緯が変えられていました。モンスターが盗賊をそそのかして紋章探しを手伝わされていて、その盗賊を救出することで紋章が手に入るという話に。
このボスを倒すとバズズの名前が言及されます。ストーリーも中盤に入って少しずつハーゴン軍の全容が見えてくる展開、なかなかいいじゃないですか。
最後の「命の紋章」は少し長いストーリーになります。
まずは漁師町ザハンを訪問。FC版では、ここで行方不明になった漁師タシスンが持っていたという「金の鍵」を入手するのが目的でしたが、本作では海に出た漁師が人魚にさらわれたという話になっています。
情報をもとに「人魚の岩場」に向かうと人魚と遭遇。確かドラクエシリーズで人魚が初登場したのって本来はVIだったかと思いますが、こういう形でロトシリーズにも人魚が逆輸入されてきたとは。
話としては難破した船に乗っていた漁師を人魚が救助して…というよくあるお伽噺を入口としてこの先のシナリオが進んでいきます。この人魚の協力を得てモンスターに襲われている妖精を助けに行くことに。
襲撃を受けている妖精の城を上っていくと、まさかのこんなところでベリアルと遭遇!
心の準備ができておらず焦りましたが、バフ&デバフを駆使して(FC版と違って4人パーティーだと回しやすい)どうにか撃退。とはいえベリアルは撤退しただけで、いずれ再戦することになります。
このイベント後に「マーメイドハープ」を入手。これまたDQ6からの逆輸入ですね。
マーメイドハープを使うと船が海中に潜れるようになります。HD-2D版での追加要素。
ここまでのメインストーリーは概ねFC版を踏襲していて「だいたい知っている話」でしたが、海底パートは全くの新規だからワクワクします。
妖精を救出した後、今度は人魚もまた襲われているとのことで助けるべく人魚の聖域へ。
人魚の聖域では新ボス・ミリエラが登場。私はARTNIAのコラボカフェで先にネタバレを喰らっていたキャラ(笑)がここで登場しました。新ボスだからきっと海底で出てくるだろうと思ってたよ!
自己中でドギツい性格なミリエラはなんとCV:Lynn。『水星の魔女』のミオリネといい『タクティクスオウガ』のカチュアといい、キツいけど憎めないキャラの塩梅が絶妙。むしろもっと言って!と求めたくなる(笑
そしてこのあたりからサマル王女が勇者チームの中でも大事なことに気づく役割を担うことが増えていきます。単なるサマル王女の妹でも後付けの追加キャラでもなく、勇者一行に行動原理を与えて導いていく役。サマル王子でもムーン王女でもキャラ的には担えない部分を背負わせる設定、とてもよくできてる。それとは対照的に何も喋らないローレ王子への違和感がさらに気になってくるわけですが…。
さらにはムーン王女の旅の目的が復讐から変わってきていることも明らかになります。一連のイベントでムーン王女の悲しみや苦悩、それを乗り越えて人間として成長していく姿を描くシナリオが本当に素晴らしい。IIIやIではやや蛇足に感じることもあった追加シナリオですが、IIに関してはほとんどが効果的に作用していると感じます。
さらに海底探索を進めて「なぞの海底基地」に乗り込みミリエラを撃退。これも先ほどのベリアル同様に撤退しただけで終盤に再戦があるのでしょう。ハーゴン軍のボス、三幹部だと思っていたらミリエラを含む四天王的な設定に改変されていたんですね。
ミリエラ撃破後に「命の紋章」を入手。FC版ではロンダルキアの洞窟にあったものがここで手に入るとは。
ただし、FC版では五つの紋章が揃えばそのまま「ルビスの守り」が手に入ったのですが、本作ではそう簡単にはいかないようです。ロンダルキアに行けるまでにはまだしばらくかかりそう。
うーん、これは年内にクリアできるかどうか。














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