「池上線池上に旨い店アリ…ここか」
以前から一度行きたいと思っていた店に行ってきました。
久住昌之原作コミック『食の軍師』8巻に登場した池上の店、のモデルになった店です(同作は漫画版『孤独のグルメ』同様にお店をそのまま漫画にを登場させず、あくまで「モデル店」として扱っている)。
実はここ、私が昔この至近に住んでいて当時から存在は知っていたのですが、独特の雰囲気を発していて入ってみる勇気がありませんでした。でもまさかの『食の軍師』に取り上げられて様子が分かったことで、いつか池上に行く用事があれば立ち寄ってみようとタイミングを狙っていたのでした。
以前から行列ができていたこの店。この日も開店待ちの行列ができていました。
こちらのお店、南房総の専属漁師が毎朝獲ってきた魚介を直送しているそうで新鮮さは折り紙付き。しかも店先で鮮魚の販売もやっています。そこらの魚屋やスーパーの魚よりも新鮮でうまそうなんですけど!
店内では加工品も売ってます。池上に住んでた頃にここに来ていたら、絶対に刺身や唐揚げを買って自宅でツマミにしてただろうなあ。
初めて入ってみた店内。こんな感じだったとは。
池上の住宅街にある店の敷居をまたいだら、一気に魚市場の食堂にワープした。そんな異空間感がある場所です。たぶん右側のカウンターの手前(写真には写っていない)のテーブルが『食の軍師』で本郷と力石が座ってた席。
中は思ってたより広くて、奥の方に少し落ち着けそうなテーブル席もあります。私はこちらに通されました。
壁にいろいろ貼ってあってゴチャゴチャしてるのもこの店の雰囲気に合ってる。
メニュー、めちゃくちゃ多し!海鮮ワードが目白押しで、これは文字通り目が泳ぐ。
刺身で行くか丼にするか…焼き魚や煮魚、揚げ物もおいしそうだ。サメとかウツボとか、そこらの店じゃ食べられなさそうな魚介もたくさんある。想像以上にマニアックな店だった。
こちらは定食メニュー。
本郷は午前中のうちから「漁師あさ呑みセット」なんてのを頼んで記憶が飛ぶくらい酔っ払ってたけど、自分的には王道の定食系で攻めたい。
と言いつつちょっとだけ呑んじゃうもんね。
南房総の地魚ならば千葉(メニューには「千波」と書かれてるのに粋を感じる)の地酒で受けたい、と考えて寿萬亀(じゅまんがめ)の辛口。普段は北陸や東北の地酒を好んで飲む私にとって千葉の地酒はちょっと珍しい。
お通しはバイ貝の煮付け。富山人としては定番の酒のつまみ。この甘口の煮付けが日本酒によく合うんだよなあ。
そして本命が来る前に小アジフライ。二口くらいで食べてしまえそうな小ぶりのアジフライだけど、旨味がギュッと凝縮されたアジフライでうまい。アジフライ専用飲み物といえばビールだけど、こういう小ぶりのアジフライなら日本酒のお供としてもなかなか。
メインはやっぱりコレでしょう!おまかせ極上刺身盛り定食。3・5・7種から選べたから私は5種盛りを注文。
この眺め、まさに壮観。目の前に宝船が現れた。
左から順にバショウカジキと水タコ。これだけ分厚い刺身が各種3切れずつ出てくる贅沢。
バショウカジキ、しっかりした食べ応えと旨味。そして水タコの歯ごたえと、こちらも旨味が強い!タコ刺を自信持って出してくる店って信用できる。
続いてヒラマサとキハダマグロ。この辺はもう間違いないネタ。キハダは軽く漬けっぽくして胡麻と葱を散らしてあるのがちょっと嬉しい。
よく見ると刺身のツマにもいちいち「美人妻」「大事な妻」という札が添えられているのが面白い。手作りしているツマを全部食べてほしいというお店側の願いが伝わってきます。
最後は灯台ツブ貝と天然カンパチ。あれ?5種盛りのはずなのに6種類入ってる(笑)。わざとだと思うけど、こういう計算ミスなら大歓迎。
ブリの国で生まれ育った富山人としては関東でなかなかウマイ寒ブリに出合えないのが寂しいんですが、代わりにこうやって新鮮なカンパチやヒラマサ(どちらもブリの近縁種で、ブリと違って夏が旬)を出してくれる店に巡り合えると幸せを感じます。
刺身だけでも充分ボリュームがあるのに、さらに小鉢三品!この店、めちゃくちゃサービスが良い。
こういう小鉢で舌の目先が変わることでさらに刺身を飽きずに楽しめる。
魚の旨味たっぷりのあら汁と、ご飯は白米と「だしご飯」が選べるということでそりゃあだしご飯を選ぶでしょう!
炊き込みご飯じゃなくシンプルに出汁で炊いた米って初めて食べた…これは確かに刺身を受け止めるに相応しい。魚と醤油の味ならば白飯っていうのは王道だけど、だしご飯も気に入った。
そして刺身のツマは…店員さんが「ツマ専用ドレッシングありますよ」と出してきてくださいました。人参ドレッシングと胡麻ドレッシングがあるとのことで、人参を。
私は基本的にはツマは残さず食べる派なのですが、ドレッシングをかけることでツマを刺身とサラダのいいとこ取りみたいな感覚で最後まで楽しめる。これは良い。
刺身って「メイン料理があった上でもう一品」とか「居酒屋の序盤で刺盛り」という扱いが多くて、それだけで満たされる食べ方をすることが少ない。でもここの刺身盛り定食は本当に刺身で腹一杯にできる、なんとも贅沢な刺身定食でした。刺身でこんなに満足できたのはいつぶりだろう。
ちなみに壁の貼り紙に「お客様より魚、魚ファーストです」と書かれていたからお店側の意に沿わない食べ方をしていたらガンガン指摘されるのでは…と内心少しビクビクしていたのですが、実際は全然そんなことなく心地よい接客でした。
店内にはさかなクンさんのサインが。しかもつい最近じゃないですか!それもクーラーボックスの蓋に書いてるのがなんかイイ。さかなクンさんがわざわざ食べに来る鮮ギョの店ならば間違いないですね。実際に食べてみて満足した気持ちが裏付けられたように感じます。
おいしかったです。うまい刺身が食べたくなったらまた来たいと思えたし、焼き魚や煮魚も絶対うまいに違いない。そのうちまた食べに来よう。
ごちそうさまでした。




















コメント