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ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則

しばらく Web 関連の書籍が続いてたんですが、今度は思いっきり現実路線のお勉強。

福永 雅文 / ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則

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大学時代はずっとエンジニアになるつもりだったので(いや、実際に一度なったわけだけど)、一般教養系のマクロ経済学とか輸送問題みたいな科目は軽くスルーしてたんですが、最近になってそういう文系スキルの必要性を痛感(ノ∀`)。マジメに勉強しておけばよかったー。
# まあ、経済学に限らず、大学時代の私は学校の勉強そっちのけで PC・ネット系と音楽の独学ばかりしてましたが・・・。

ということで、今年はそっち系のスキルも身につけないと、と思って雑誌や本を読んだり、Web で勉強したり、研修を受けたりしてます。このランチェスター本はこないだ読んだ『改訂 シンプルマーケティング』と『孫子の兵法』に続いて、読んでおくべきと思って手に取った書物。


シェアの考え方は『シンプルマーケティング』でも基礎的な部分を説明されていますが、これはそのあたりを掘り下げつつ、戦略的な「戦い方」についてより実戦的にまとめた本です。基本的には戦争の戦い方を理論化した法則を経済に応用したものなので、『孫子の兵法』と考え方が似ている部分も多いですが、やはりそれだけ普遍的な法則だということなのでしょう。

ランチェスター戦略自体はもう経営戦略のバイブルみたいなものなので、経営企画やマーケティングに関わる人ならば基礎くらいは知っているべき話だと思いますが、それにしても世の中「強者の戦略」と「弱者の戦略」のどちらを取るべきなのか見誤っている失敗事例がいかに多いことか。特に、2 位以下であるにも関わらずフルラインアップを揃えて戦線を全面展開する企業は枚挙に暇がありません。戦略の王道を知らない企業ばかりではないはずなのに、こういうことが起きてしまうのは、いかに理論を学んでいても、実はそれ以上にそれを応用すべき「局面の認識」が重要だからだろうな、と思います。
実際に、この本を読んでアタマで分かったつもりになっていても、果たして自社が置かれているのはどんな局面なのか?冷静に分析しようとすると、これが実は難しい。マクロ的に見れば確率戦の戦略に出るべきように見えても、ミクロ的には競合他社が絶対的な市場を作っており、むしろ弱者の戦略で武器効率を高める方向に行くべきに見えたり。

本書の中でも過去の成功事例(実際の企業の事例と、戦国大名の戦いにおける事例)が数多く挙げられていますが、やや後付け感があるかなと。特に戦国時代の話については、無理矢理っぽいものも見受けられます。まあ、「過去の成功者も改めて見てみると、こういう合理的な法則を体で解っていた」という話だとは思いますが。
ということで、この本を一冊読んでみて、むしろランチェスター戦略の応用の仕方であったり、逆を行った失敗例なんかを学んでみたくなりました。世の中往々にして成功事例よりも失敗例からのほうが学ぶべきことが多いものですし、どのようなシチュエーションで状況を見誤るのか?など、現状分析と把握、そして打つべき手の選択こそ重要かなと思うので、そういうケーススタディをしてみたいです。まあ、そのへんはむしろ実際に経験していくべきことなのかもしれないですが、かといって現代の企業でそうそう失敗が許されるようなこともないし。

ううむ、この分野は今まで手を出していなかったけれど、もう少し本気で勉強してみる必要があるかなあ・・・。

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