ulanzi DOF Adapter with iPhone iPhoneでオールドレンズ三昧 – metalmickey's camera
マイクロフォーサーズの登場によってフランジバックの短いミラーレスカメラの歴史が始まって 11 年。その間に、ギヤを仕込んで CONTAX G レンズを MF 可能にするもの、電子制御を導入して他社 AF レンズを AF 動作させるもの、チルトシフト機構を内蔵したもの、縮小光学系を入れることで APS-C ボディでフルサイズ相当の画角での撮影を実現したもの、ライカ M マウントを力業で AF 対応させたもの…など様々なマウントアダプタが世に出てきました。最近は多くのことがやり尽くされてきたこと、また各マウントアダプタメーカーのリソースがキヤノン RF やニコン Z などの新マウント対応に割かれていることで変わった製品があまり出てこなくなりましたが、澤村徹さんのサイトで久しぶりに新しい変態マウントアダプタが紹介されました。
スマートフォンにソニー E マウントレンズを装着するマウントアダプタです。
以前からスマホに EF レンズを取り付けられるアダプタは存在していましたが、これはどちらかというと動画用途を想定した大仰なシステムでした。EF マウントな時点でレンズが大きいこと、また画角が大幅に変わってしまうこともあって私の興味の対象外でした。が、この ULANZI の DOF Adapter は E マウントを採用しており、マウントアダプタ経由で M マウントをはじめとしたコンパクトなレンズが付け放題であり、また縮小光学系を内蔵していることで APS-C 相当の画角で撮れるため応用が利く。さらに言えば EF などの縮小光学系入りマウントアダプタを重ねづけすれば、スマホでフルサイズ用レンズが本来の画角でそのまま使えてしまうってことですよね。
まあ AF はできないし電磁絞りレンズでは開放でしか撮れないなど制約はあるものの、実絞り仕様の MF レンズをスマホで使えるアダプタと考えればとても面白いデバイスです。
まあ実際には装着したレンズの映像がスマホのイメージセンサに直接結像しているわけではなく、縮小光学系を兼ねたスクリーンに映った映像をスマホのカメラで撮っているにすぎません。またこの縮小光学系がフレネルレンズ(同心円状の溝を刻むように設計することで薄型化したレンズ)であることも画質面では不利。でもこれを使えばソフトウェアによるフィルタではなく好きなレンズの味をそのまま活かせ、かつスマホそのもので撮影するわけだからカメラからの転送の必要もなく SNS でシェアしたり Web に公開したりできるのは楽しそう。こういうデバイスが進化していくと、仮に今後スマホの進歩によってほぼ完全に単体カメラが必要なくなっても、既存のレンズ群はスマホで使えるものとして生き残っていくのかもなあ…と思えてきます。
ちょっと欲しい…と思ったものの、国内 Amazon での販売価格はけっこう高い。でも ULANZI の直販か AliExpress なら衝動買いできる値段で出ています。あとネックはこれを装着するためのリグがさすがに分厚くて、常用するスマホにつけっぱなしにしておくわけにはいかない点でしょうか。でもなんかの拍子に買ってしまいそうで怖い(;´Д`)。
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