なんかまとまりのない話ですが、忘れないうちに書いておこうと思って。大晦日の話です。
今年は帰省しなかったので、両親と一緒に紅白を観ることもないから何をして過ごそうかなー、と思ったら、別に民放にも衛星放送にも特に観たい番組がない(´д`)。普段からテレビはあまり観ないので無理もないですが、この選択肢なら紅白が一番マシか、と思って NHK をつけてました。
そこであまり真剣に観るでもなく、飲みつつ Twitter のタイムラインを眺めていたのですが、テレビとのリンク具合が絶妙で、最終的にはこんなに紅白を楽しめたのは生まれて初めてかも?というくらい堪能してしまいました。
当日の具体的なようすは湘南生活で紹介されているので、そちらで。
紅白歌合戦とTwitterのステキな関係: YASの湘南生活
個人的には最近の紅白には否定的だったのですが、その前提でも去年の紅白はキャスティング等の仕込みがうまくいっているなあ、と感じました。でも、Twitter での盛り上がりがなければここまで楽しめなかったのも事実だと思います。またスーザン・ボイルのような Web 発で話題になったシンガーが登場したのも、この流れに拍車をかけたのだろうと思います。
私は先日の『天空のラピュタ』放送時のバルス祭りにも参加したのですが(笑)、やっぱりこういう Twitter(に限らずオンラインにおけるリアルタイムコミュニケーション)とテレビとの相性は抜群だと改めて実感しましたね。まあ、ネタバレという観点でスポーツ中継やドラマなどの類はあまり向いておらず、紅白のように視聴率が高くてネタバレ要素が少ない番組、あるいはラピュタのように多くの人にとって既知のストーリーのもの、などある程度条件はありますが。また、Twitter のようなオンラインサービスを使うという時点である程度のリテラシも必要ではあります。
近年のテレビ離れにはもちろん「面白いコンテンツがない」「高度成長期と違い、テレビ以外にも娯楽の選択肢が多い時代」という根本的な問題はあるにせよ、今回の紅白と Twitter が巻き起こした「事件」は、テレビの影響力と伝播力はまだまだ捨てたものではないことを再認識させてくれたような気がします。
作りかた次第では、テレビにもこうやってオンラインでの盛り上がりを巻き込むことでもっと面白いコンテンツに成長させられる素地があるはずです。もちろんテレビ側も Web サイトやブログ、検索、直近では突然 Twitter を絡めた企画も増えてきていますが、それらの多くは Web 系の媒体を使い捨てとしか考えていないのも事実。放送局側がお仕着せで用意するコミュニケーションよりも、視聴者側が自発的に作り上げたコミュニケーションのほうが得てして面白いのも、また事実です。
「放送と通信の融合」が叫ばれて十年余、その流れはなかなか本格化の兆しを見せませんが、逆にこういうところから「テレビとリアルタイム Web のゆるやかなリンク」という形から、少しずつ発展していくのかもしれません。この流れを見るとどうしても放送事業者側からの動きで実現していく世界には見えないところが残念ではありますが(いちネットユーザーの立場からすれば、ボトムアップ的に世界が変わっていってくれたほうが面白くもありますが)、今回の件でその片鱗だけでも見つけられたことは発見でした。
今回のように国内の Twitter ユーザーの多数を巻き込んだ「祭り」はそうそう発生しないと思いますが、これが一過性の Twitter ブームではなくて、もっと大きなうねりに発展していってほしいなあ、と願いつつ、しばらく見守っていきたいと思います。
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