「ん?ペルー料理…」
原作版『孤独のグルメ』聖地巡礼も、だんだん単行本未収録の店が増えてきましたが、今回もそのひとつ。第 20 話に登場した、信濃町のペルー料理店に来てみました。両隣の千駄ヶ谷と四谷には降りたことがあるのに、信濃町だけこれまで未踏の地でした。それくらい、自分にとって縁がなかった街。
お店は、駅前通りを一本曲がってすぐにあるビルの地下一階にありました。
「『孤独のグルメ』に載った店」。こういうキャッチコピーも、原作が知る人ぞ知る存在だった漫画から、ドラマを通じてメジャーになったからこその表現ですかね。ドラマ版はともかく、原作のモデル店でこういうノリの店は珍しい。
ちょ、入口のドアからして谷口ジロー先生の絵じゃないですか!
『孤独のグルメ』の掲載店というより、こどグル版ガンダムカフェに来たような気分(笑。
「なんだこりゃあ、サッカーファンの店なのか?」
店内は、こどグルカフェというより完全にスポーツカフェ。壁一面にサッカー関連の写真や色紙が貼り出されています。
30 年前のキリンカップのポスター!しかもブラジル代表メンバーのサイン入り。私はサッカーはあまり詳しくないけど、それでもドゥンガは分かる。その頃からスポーツカフェとして続いているんですね…。
この店、代表戦の日にサッカー好きの人を連れてきたら楽しいだろうな。
メニュー…といっても、ペルー料理なんてさっぱりわからない。
ゴローちゃんが頼んでいたのは「フレホーレスセット」だったな。
でも、辛味好きとしては「タクタクセット」「ロモサルタードセット」も気になるなあ。
ドリンクメニュー。ペルー愛に溢れるラインアップです。でも、そのわりにアルコール系は隣国キューバとメキシコなんだな(笑。
注文しようとしたところで、マスターが「以前いらっしゃったことあります?」。
私は聖地巡礼の店では、どうも以前来た人と誤認されるらしいですが(笑)、それはさておき、
「いえ、初めてです」
「何か見て来ました?」
「あ、はい」
「…アレですね?(ニヤリ)」
「(ニヤリ)」
というやりとりの末(笑)、改めて隣のテーブルを勧められました。
「ここ、久住シートね」
というわけで、巡礼者の指定席、久住シートに移動(笑。
そして着席するや否やマスターが持ってきてくれたのが、
久住さん来店時の写真!
それに「SPA!」掲載号のコピーまで!
ここまで巡礼者へのもてなしが厚い店は初めてです(笑。
で、まずはゴローちゃんも飲んだ「インカコーラ」から。
「これ、黄色じゃなくて、ゴールドだから」という、こどグル読者おなじみの注意事項をちゃんと言い添えていくマスター(笑。
しかしやっぱりうこんのごとくまっ黄色だぞ、どう見ても(お約束
このおもちゃっぽい味。どこもコーラじゃない…炭酸も弱いし。でも嫌いじゃないぞこういうの。
メインはフレホーレスセット(大盛り)。
付け合わせはあまり辛くないチョリソ(ハラペーニョソースをかけて食べる)、ポテトサラダ、ヤシの芽(生まれて初めて食べた!)、イタリアとはだいぶ違う酸っぱく漬けこまれたオリーブの実、それにタマネギの酢漬け。日本人には馴染みの薄い料理ばかりなので、マスターが丁寧に説明してくれました(これも原作どおり。ここまで来ると素なのかファンサービスなのかもはや分からない(笑))。
「タマネギの酢漬けはおかわり自由です。っていうか最初から置いておきますから」ってちょっと!タマネギだらけになっちゃったぞ…。
「タマネギはフレホーレスに混ぜて食べても美味しいですよ」ということで、タマネギを単独で食べたり、フレホーレスに混ぜて食べてみたり。かなり酸っぱいけど、酸っぱうまい。食べていくそばから血液がサラサラになっていくかのようだ(ぉ。
このタマネギ、箸休めを超えた箸休めだ。
フレホーレスは、豆と豚肉、タマネギを煮込んだものがガーリックライスにかけてある料理。見た目はカレーっぽいけどマイルドで、辛くないチリビーンズみたいな感じ。何を言ってるのかわからねーと思うが(ry
でも、初めて食べるわりに、懐かしいような、親しみのある味だ。ペルー版おふくろの味とでもいうのか…地球の裏側の味という距離感が全くない。
ボリュームあったけど、けっこういい勢いで完食。
これはなかなか美味しかった。がぜん親ペルー派になってきた。
でも、ゴローちゃんのようにこの後ロモサルタードセットまで追加で頼む腹の空きはありませんでした(笑。
ランチタイムは、コーヒーおかわり自由。サッカーの時期以外はあまり混まないのか、このままコーヒーを飲みながら長居するお客さんも少なくないとか。マスター曰く「このコーヒーで二時間粘れたら、ウチのお客様として一人前」とのこと(笑。ゴローがこの店に入った時間帯はお昼時だったのに、店を出たのがすっかり夜だった理由がようやく分かりました(笑。
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