「ニュージーランド大使館、こんなところにあるのか」
漫画『孤独のグルメ』聖地巡礼のため、渋谷区は松濤エリアにやってきました。ここは昨年「SPA!」にて「有楽町ガード下の韓国料理」の翌週に掲載された第 28 話の聖地。渋谷ならばいつでも巡礼できる場所でありながらこの時期まで引っ張ったのは、この回のメイン食材である鰤の旬が冬だから。日本一のブリの産地・富山生まれの身としては、ここは最も旬の季節に巡礼する以外の選択肢はありません。実際、夏場は巡礼してもブリ照りはメニューになかったようです。
渋谷区松濤といえば、都内有数の高級住宅街。NHK の本社ビルや東急本店、各国の大使館など豪奢な建物も並ぶ、優雅なエリアです。
おっと、こっちはなんだ?
ヨルダン大使館。
ほう、ヨルダンときましたか。こっちは…
昼だん大使館(ぉ
というお約束のギャグをかましつつ(´д`)、お店に向かいます。
お目当ての「魚力」は、本当に鮮魚店+食事処というハイブリッドな店舗。派手なお店ではありませんが、ガラスケースに並んでいる魚はどれもうまそうで、期待が高まります。
いい店の匂い、ぷんぷん。
漫画と同様に、入口で食券に相当する札を選んで、カウンターに着席します。
選んだのは当然、ブリ照り焼き定食。
漫画に登場したのとそっくり(ここが谷口ジロー氏の画力を実感するポイント)な店主らしきおじさんに「札裏返してみて」と言われるがままにひっくり返すと、書かれていた数字は 8 番。
で、壁に貼られていた当たり番号には「8」の文字が!やった!!!
しかし面白い店だ、雨の日はアタリ番号増量か。
ふふ、遊んでるな。まるで大人の駄菓子屋だ。
で、おまけの一品をこの中から選ぶわけですが…またまた迷わせるなあ。
ポテサラかもずくか…うーん、いや、頂上作戦でいくか。
というわけで、きましたよ。ドスンとブリ照り勝負だ。
おー、これは見た目だけでわかる。まちがいなくウマイ!
ブリはよく脂が乗っていて、箸を立てるとほろっと解ける柔らかさ。
天然ものはもうちょっと締まっているはずだからこれは養殖だろうけど、それでも想像以上にウマイ。東京でこんなブリ照りに出会えるとは。
味付けは、私が想像していたよりもちょっと甘め。でも、濃いめのタレが白米を誘う。
食べ始めたばかりなのに、ごはん不足が当選確実。
この小鉢のマグロのひと切れも、キッチリうまい。
さすが鮮魚店。
ヒジキの取り放題…ではなく、この日は高菜の取り放題でした。
辛子高菜を想像したら思っていた以上に甘く、最後にちょっとピリリとくる感じ。
これまた白飯を呼び込んでくれちゃいます。
ああ、楽しいな。楽しいよこの店、ほんと!
予想通りごはんが足りなくなったので、ここでおかわり。
少ないなんて言ったけど、明太子が宝石のように見える。
うまい魚でめしがバクバク食えるしあわせ。
ブリ照りを丹念に箸でついばみながらごはんを食べる充実感。(あぐむぐ
うー、食った。
昼からちょっと食べ過ぎた。久々の感動的満腹。
こんな駅から遠くにこんな名店があるとは、思いもヨルダン大使館。
お昼時の渋谷に用事があったら、わざわざ足を運びたくなる味。
ごちそうさまでした。
今度はサバ味噌頼もう…。
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