騙し騙し使っていた NAS の容量が遂にいっぱいになってしまったので、新しく HDD を買いました。
Western Digital / WD Red 4TB WD40EFRX
データ保存用のストレージは長らく NAS をメインにしてきましたが、今の家に引っ越してから自宅では自作機(+タブレット)くらいしか使わなくなってしまい、複数の PC からアクセスする必要がなくなってしまった(あと DLNA も思ったほど使わなかった)ので、それならアクセスの速いローカルストレージにしたほうが低コスト。というわけで、自作機の HDD を増設しました。
最近同じく WD の外付け HDD を買った方がいるようですが、私は内蔵ドライブを購入。信頼性の高い NAS 用ドライブである「WD Red」シリーズを選択しました。半端な容量を買ってもすぐ足りなくなってしまうと思い、奮発して 4TB を二本!
信頼性だけで言えばサイカ先生がアンバサダーを務める HGST が鉄板なのでしょうが、HGST は今やもうプロ/エンタープライズ用途に特化していて、価格的に手が出ませんでした…。
デスクトップ PC の内蔵ドライブとして NAS 用グレードを買う意味はあるのか?と思いましたが、先日 AKIBA PC Hotline! に掲載されていたこの記事↓
HDDメーカーが語る「HDDを壊さない使い方」、HGSTが店頭イベント実施 (取材中に見つけた○○なもの) – AKIBA PC Hotline!
を読むと、RAID 対応を謳っている NAS 用ドライブは振動対策など、信頼性確保のための作り込みがされているとのこと。通常のデスクトップ PC 用 HDD である WD Green と比べると、RAID 対応以外にも動作保証温度の範囲(WD Green:0℃~60℃、WD Red:0℃~70℃)や通電サポート時間(WD Green:8 時間×5 日/週、WD Red:24 時間×7 日/週)、保証期間(WD Green:2 年、WD Red:3 年)などの違いがあり、デスクトップ PC でも NAS 用ドライブを使う意味はあると言えます。まあ、連続稼動が前提となる NAS 用ドライブを、スピンアップ/ダウンを繰り返す PC(といっても毎日 1~2 度程度だけど)の内蔵ストレージに使ったときの信頼性がどうか?という疑問はあれど、メリットの方が大きい。
自作機への組み込みは、内蔵の SATA 3.0(最大 600MB/s)のポートがもう埋まっているので、多少の速度低下に目を瞑って SATA 2.0(最大 300MB/s)のポートに接続。RAID 1(ミラーリング)で一台の 4TB ドライブとして、冗長性重視で使います。
システムドライブとして使っている Intel SSD 520、データドライブとして使っている WD Green と比較してみました。ベンチマークは CrystalDiskMark 4.0.3a。
ドライブ | WD WD40EFRX (SATA 2.0) | WD WD30EZRX (SATA 3.0) | Intel SSD 520 240GB (SATA 3.0) |
---|---|---|---|
Sequential Read (Q32T1) | 92.517 | 92.413 | 562.164 |
Sequential Write (Q32T1) | 158.896 | 90.574 | 246.476 |
Random Read 4KB (Q32T1) | 4.167 | 2.118 | 147.799 |
Random Write 4KB (Q32T1) | 1.820 | 1.884 | 213.937 |
Sequential Read | 105.079 | 91.863 | 337.428 |
Sequential Write | 157.288 | 91.019 | 198.607 |
Random Read 4KB | 1.201 | 0.577 | 27.798 |
Random Write 4KB | 1.436 | 1.787 | 77.283 |
おお、やっぱり今まで使っていた WD Green より新しい WD Red のほうが速いですね。どちらも 300MB/s には達していないので、SATA 2.0 でもインターフェース側がボトルネックにはなっていないようです。WD Green 比で書き込みが 1.5 倍速になっているので、大量の写真データの取り込み時に本領を発揮しそう。
とりあえず 4TB もあれば、今まで使っていた NAS の 1TB+500GB 相当分と合わせて当分写真や動画の保存には困らないでしょう。まあ私の場合 RAW データもそのまま保存しているのが HDD を逼迫する要因なので、思い切って再現像する可能性が高い写真以外は JPEG だけ残す、としてもいいんですが。
1,600 万画素までの写真であれば容量無制限に保存できる Google フォトのようなサービスも始まっているので、写真データのバックアップに対する考え方は今後変わっていく可能性があります。私は RAID 1 でローカルで冗長化+多少の劣化覚悟で Google フォト、という二重バックアップを取ることにしていますが、一般的にはローカルに JPEG 保存+Google フォトにバックアップ、で十分かもしれません。
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