ここしばらく墨田区~江東区周辺づいている私ですが、少し前にまた行っていました。
アニメ『リコリス・リコイル』のスピンオフ小説『リコリス・リコイル Ordinary days』を読んで以来、この界隈の喫茶店を巡るのが楽しい。小説の中で実在するお店の名前もいろいろと出てくるのですが、ほとんどは名前が挙げられるだけで具体的なお店の様子まで分かるようなものではありません。そんな中、唯一料理の味まで描写されていたのがこちらのお店。亀戸天神の参道真正面にある、小さないなり寿司のお店です。
↑写真がお正月っぽい雰囲気なのは、実際に行ったのが先月のことだから。
この小説、いろいろと料理が登場するのですが基本的には架空のもの。でも表現が巧くてどれも食べてみたくなります。そんな中で唯一実在のお店の実在の料理が紹介されているとあれば、食べてみるしかないじゃないですか。
店内には『Ordinary days』のポスター(しかもこの店のいなり寿司を食べている場面の挿絵)が掲示されていました。しかもアニメのストーリー原案であり小説の著者でもあるアサウラ氏の直筆サイン入り。ご本人自らご挨拶に来られたのでしょうね。もしかすると以前からこの店のファンあるいは常連だった可能性もありそう。
下町らしい人の良さそうなお母さんに注文を伝えて、いなり寿司を包んでもらいます。
ふと視線を横にやると棚には小説や『リコリコ』のグッズ類が。思っていた以上にフィーチャーされていて驚きました。
いなり寿司は プレーン/がり/ごま/ゆず/しそうめ の五種類の味があるところ、私は プレーン/ゆず/しそうめ の三種を買ってみました。オーソドックスなプレーンは抑えておきたかったけど、がりとごまはその派生としてなんとなく味が想像できたのに対してゆず/しそうめは驚きがありそうな味に思えたから。
花いなりの店内には食べるところがないので、ちょっと歩いて錦糸公園のベンチに座っていただきます。
一般的なものよりも一回り以上小ぶりないなり寿司は、一つ一つがフィルムに包まれていて手を汚さずにも食べられます。
私はまずスタンダードから入るクチなので、最初はプレーンから。
一口で一個食べられそうなくらい小さないなり寿司を頬張ってみると…じんわりと甘いお揚げと、その中からほんのり酸味のあるシャリ。全体的に優しさに包まれているような味で、ほっこり幸せな気分に浸れます。
続いてゆずは豊かな柚子の香りがプレーンとは全然違う方向に連れて行ってくれる感覚が嬉しい。
最後にしそうめば、爽やかな大葉の香りと梅の香りの優しいアクセントという二段ジャンプで、これもすごく楽しい。ちなみに千束はしそうめが一番のお気に入りだそうですが、この甘さから香り、酸味とあちこちに飛び跳ねるような味わいが確かに千束っぽい。
下町っぽい手作り感と、上品なかわいらしさの共存したおいしいいなり寿司でした。このサイズなら五種類全部買って食べ比べも全然いけたなあ。
ちなみに『リコリス・リコイル』は Blu-ray 最終巻の発売に合わせるように新作アニメーションの制作が発表されました。テレビシリーズなのか OVA なのか映画なのかはまだ明らかになっていませんが、人気ぶりからいってこの展開は予想通り。ただ一度売れたら涸れるまで搾り取るアニプレックスなのがちょっと心配なところではあります(笑。でもあの熱量の高い世界観の続きが見られるのは楽しみ以外の何者でもありません。どういう形になるにせよ、今から期待しています。
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