先日所用で自由が丘に行った際にこちらのスペイン料理店でランチをいただいてきました。
自由が丘での食事って微妙に難しくて、自分が場違いでなくてそこそこおいしいところを見極めるハードルが妙に高い。おいしくても客層が違いすぎて落ち着かないことも珍しくありません。
そんな中、大井町線の線路沿いにあったこちらのお店は老舗っぽい雰囲気が漂っていて期待が持てました。
お昼よりも少し早い時間帯に入ったらカウンターが空いているということで通されましたが、私が着席した直後にどんどんお客さんが入ってきてあっという間に満席に。基本的に予約必須な人気店だったようです。
ランチタイムは女性比率高し。立地的に世田谷マダムと言いたくなる、暮らし向きの良さそうな女性客で賑わっていました。
黒い壁に白い毛筆で書かれたメニュー、やたらと圧を感じる(汗。
でもこの店が全力でパエージャ(パエリア)を推しているのはとてもとても伝わってきます。
冊子の方のメニューは説明文がなんか投げやり(笑。
ビン長マグロのツナサラダの「極上のツナを味わって下さい。」が何とも言えず気になる…。
というわけでその「スペイン産 極上ビン長マグロのツナサラダ」から始めていきます。
そうは言ってもツナサラダでしょ…と高を括っていたら、ツナのほぐし身じゃなくて塊単位のツナがドン!ドン!と乗っかった豪快なサラダでした。
このツナがまためちゃくちゃうまい。食べ応えといい味といい、確かに「極上のツナを味わって下さい。」と言いたくなる気持ちがわかる。ドレッシングの味付けも良いし、これはツナサラダの常識が根底から覆された。
メインの前にタパスもちょっと行っときましょう、ということで「なすのフライ」。
ごくシンプルな茄子のフライに軽く塩を振っただけのものですが、添えられている蜂蜜をかけて食べるとこれが特級のうまさ。ブルーチーズ系のピッツァに蜂蜜をかけると絶妙な甘じょっぱさがクセになるけど、それと同種のおいしさがあります。和食の揚げ茄子は出汁に浸しがちだけど、それとは全く違う方向性。これは他のスペイン料理店で同じのがあったら絶対頼みたい、それくらい大ヒットのタパスでした。
あとスペイン料理店に来たらこれは食べておきたい、マッシュルームのバスク風。同じ沿線の四駅隣、旗の台にある「スペイン食堂 石井」で食べて以来大好物になりました。
マッシュルームの存在感はスペイン食堂石井のそれに譲るけど、アツアツのアヒージョ状態で出てくるこれも十分おいしい。むしろ本場ではこっちの方がスタンダードなんだろうなという定番感があります。
メインはやっぱり「魚介類のパエージャ」。
エビ、カニ、アサリ、ムール貝といった魚介がふんだんに使われています。カニは身を食べるというより出汁用という感じではあるけど、それ以外の魚介とそのうまみを受け止めた米がおいしい!見た目だけでなく味も豪華なパエリア、幸せ。
食後はホットコーヒーで〆。
ちゃんと淹れたおいしいコーヒーでした。喫茶店じゃないところで食事の後にこのレベルのコーヒーが出てくると得した気分になれます。
とてもおいしいスペイン料理でした。想像していたよりもずっと本格的だった。
ここはランチタイムというよりはディナータイムに来て、最初はワインと一緒にタパスをゆったりと楽しむのがきっと良いんだろうなあ。今度改めて夜に来てみたいところです。
ごちそうさまでした。
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