HG ガンキャノン（ククルス・ドアンの島版）

ここのところほぼ毎週ガンプラを組み立てていてチェーンモデラー化している私ですが、今度はガンキャノンを完成させました。

ククルス・ドアンの島版のガンキャノンです。先日の再販時に半ば衝動買い。まあGQuuuuuuXの軽キャノンを作ったら改めて正史のガンキャノンを組みたくなったのもあるし、THE ORIGIN版ガンダムの隣に並べたかったのもあります。肝心のククルス・ドアンの島の劇中ではガンキャノンはあまり活躍しませんでしたけどね。

このキットはOVA『THE ORIGIN』版のガンキャノン（ホワイトベース登場以前の時間軸なので初期生産型という位置付けでU.C.0079とはディテールがけっこう異なる）のキットをベースに一部を『ククルス・ドアンの島』の設定に合わせたバリエーションモデルです。だから元になっているキットはけっこう古い。でもプロポーションはガンキャノンらしさが感じられるガッシリ体型でとても見栄えがします。

後ろから見ると本体はガンキャノンらしいんだけど、ランドセルの形状が本来のガンキャノンとは全然違う。ショルダーキャノンが肩ではなくランドセルから生えているし、キャノンを支えるためか胸部が妙に前後に長い。ここは好みが分かれそうなところだからオリジナルのガンキャノンに寄せる改造をする人もいそうだなあ…と思ったらホビージャパンにそのものの作例が紹介されていました。

「HG ガンキャノン（ククルス・ドアンの島版）」をベースに改造！　パーツを組み込むなどハイブリッドモデルとしてガンキャノンを製作【機動戦士ガンダム】 – Hobby JAPAN Web

これ、ガンキャノンの立体化として決定版と言える仕上がりなんじゃないでしょうか。むしろこれをキット化してほしい。

機体番号のステッカーはカイ機（104）とハヤト機（109）の選択式。あれ？カイって108じゃなかったっけ？と思ったら、ククルス・ドアンの島におけるガンキャノンの機体番号はカイ機がTHE ORIGIN準拠、ハヤト機が『めぐりあい宇宙』準拠というハイブリッド設定になっているんですね。

良くも悪くも面白いのがショルダーキャノンの構造。砲筒の下部にある油圧シリンダーで射角を調節する仕組みになっていることと、キャノンの支点が肩ではなくランドセルになったことで頭部が隠れにくくなりました。本来のデザインではキャノンをよほど上に向けない限り顔が隠れてしまってポージング泣かせだったのがこれにより解消されるわけです。ガンキャノンらしさはやや薄れたけどアニメの演出上（CGベースだから手描きアニメのように絵で嘘がつけない）必要な改変だったのだと思われます。

装備のバリエーションとしてショルダーキャノンとの選択式でスプレーミサイルランチャーが付属します。ククルス・ドアンの島ではハヤト機が装備していたものですね。ファーストガンダムでは登場せずMSVとガンプラのみに存在する設定だったのが、ククルス・ドアンの島では正式に映像に組み込まれた形になります。

ちなみにこのスプレーミサイルランチャーのランドセルは本来のガンキャノンのランドセルを踏襲したデザイン。やっぱりこっちの方がしっくり来ますね。上記ホビージャパンの作例でこのバックパックを活かしたくなった感覚はよく分かる。

一年前に作ったREVIVE版ガンキャノンと。
REVIVE版はファーストガンダムに登場したガンキャノンのイメージをそのまま立体化したような懐かしいデザイン。やや大味で野暮ったい雰囲気まで含めプラモに起こされています。対するククルス・ドアンの島版はドッシリムッチリしたボディラインは残しながらも現代的なリアリティラインを意識したスタイルにリデザインされ、さらにディテールも追加されました。腰アーマーが短くなって関節が露出してるのは防御力的にどうなの、と思わなくはないけど全体的に「強そう」にリファインされていると感じます。

THE ORIGIN版ガンダムと並べると、胸部ダクトの意匠とか全体的なディテールの具合とか、世界観や時代感が揃っていてすごく良い。個人的にTHE ORIGINのMSデザインが好きなこともあって、やっぱりこのデザインラインでTHE ORIGINのリメイクをやってほしかったな…と思いますね。

せっかくだから軽キャノンに両腕とランドセル＋ショルダーキャノンを移植して「なんちゃってGQガンキャノン」を作ってみました。下半身から下は股関節のジョイントがオスメス逆で換装できず、上半身のみのイメージで。
GQ版ガンキャノンのデザインは手足にもかなりアレンジが入っているから設定画と比べると全然違うんですが、それでも太めの腕と両肩のキャノンがつくだけで随分GQガンキャノンっぽさを感じます。