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フジテレビがF1の国内独占放送権を獲得

フジテレビ、F1を11年ぶり地上波放送。5年間の国内独占放送・配信権 – AV Watch

突然すぎて驚いたニュース。2026~2030年の日本国内におけるF1の放送・配信権をフジテレビが独占で取得したことが発表されました。

フジテレビは1987年から38年にわたってF1の国内放送・配信を続けてきました。しかし2011年に地上波での放送を終了してBS/CSへの放送に移行。一方で映像配信事業者であるDAZNが2016年にF1の配信に参入し、以降9年あまりにわたって日本でのF1の視聴はフジテレビとDAZNという選択肢がある状態となっていました。

二社から選べるというのは消費者にとっては良いことだけど、フジテレビは近年の業績悪化(特にこの一年は中居正広氏関連の不祥事により致命的なダメージを受けていた)で経営立て直しが急務、F1の放送権はむしろ撤退の可能性が高いのでは…と考えていました。それが撤退どころか独占権取得、さらには地上波復活(ただしダイジェスト版)やF1公式(リバティメディア)が展開するF1 TVとの連携も行うということで逆にサービス強化に走るとは。リバティに莫大な放映権を支払っても十分に利益が得られる算段がついたのでしょうか。

F-1 Grand Prix

(余談ですが↑は1992年の日本グランプリ現地観戦で鈴鹿サーキットに行ったときに買ったフジテレビF1中継のロゴキーホルダー。まだ持ってた)

一方で、フジに独占権が与えられるということは競合であるDAZNは配信権を失うことになるわけです。フジからサブライセンスを受けるという手もあるだろうけどフジテレビ的にはわざわざ敵に塩を送るようなことはしないだろうと思っていたら、案の定DAZNが撤退を発表。

DAZN、今季限りで日本におけるF1配信を”一旦終了”「今後もモータースポーツの熱を様々な機会を通じてお届けする」

うーん寂しい。私は2018年から全戦の観戦をDAZNに切り替えてもう8年。DAZNのサッシャ・中野信治コンビを中心とする実況解説陣は初心者向けとマニア向けのバランスの良いコメンタリーがとても聴きやすくて気に入っていました。それに比べるとフジは玄人向け・内輪受けの話が多すぎて素人お断りな雰囲気が強いのが難点。昔からのF1ファンである私が聞いても気分良くない発言も少なくないし、何よりファンの裾野を広げようという意志が感じられないのが聞いてて辛い。人によってはフジの解説は深みがあるけどDAZNは表面的だし間違いも多い、という向きもあるでしょうが、だからこそフジとDAZNが併存する中継体制は選択肢という意味で素晴らしいと思っていました。
フジは今後DAZNから流出した視聴者を獲得するために何か新しいことをやってくれるでしょうかね。DAZNからF1に入った人がフジの実況解説を聞くのは厳しいと思うなあ。DAZN解説陣がフジの副音声、あるいはF1 TV日本版の音声を担当してくれるのが理想だけどそうもいかないだろうし。
とはいえ、2025→2026というタイミングでは角田裕毅のレギュラーシート喪失、レギュレーション刷新による技術の難解化など「ライト層がDAZN撤退に伴いそのままF1から離れてしまう」要因が重なっていて、フジがDAZNの受け皿になるには彼らを誘引するための施策は必須と言えます。

個人的には、DAZNには度重なる値上げに苦しめられたしいろいろと思うところはあるけれど、Wednesday F1 Time公開収録への参加日本グランプリでのトークステージ、今季の新幹線ダゾーン号乗車など楽しい思い出もたくさんもらいました。とりあえず少なくとも2031年まではDAZNでのF1配信はなさそうではありますが、またどこかでサッシャ・中野信治コンビはじめDAZNメンバーによるF1解説を聞ける日を楽しみにしています(まだ今週末のアブダビGPが残っているけど)。

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