今年のF1はまだまだ分からない! ラッセルが逆襲の狼煙、今季2勝目。フェルスタッペンも復活2位|F1オーストリアGP決勝
二週間前のカタルーニャGPは予想外の展開で面白かったですが、続くオーストリアも前戦とは全く違う展開で盛り上がりました。
まずは予選。メルセデスの2台にフェラーリとフェルスタッペンが喰らいつくタイムの出し合いで最終的に誰がPPを獲るか、もしかしてここを大得意とするフェルスタッペンの今季初PPがあるか…と思った矢先のクラッシュ。残り時間もないしこれはもうその時点でトップタイムを記録しているルクレールのPPで決まりだな、というところにまさかのラッセルがタイム更新して1位。これは黄旗区間で減速しなかったからタイム抹消、酷いとグリッドペナルティーもあるのではという状況でしたが実際には減速していたということでお咎めナシ、そのままラッセルがPP。ただ状況的に危険だったことは変わらないので、ラッセルがどうこう以前にマーシャルが即ダブルイエローを提示すべきでしたね。今季はこういう運営側の拙さが妙に目立つ。
決勝はグリッド通りに逃げるラッセルをフェラーリ、アントネッリ、フェルスタッペンが追う展開。ただフェラーリの2台はデグラデーションが酷かったのかメルセデスに迫れるだけの速さはなく、あとはラッセル/フェルスタッペン/アントネッリの3台がタイヤ交換タイミングを少しずつずらしながら後者が前者を追い上げるレースでした。レース距離があと2~3周多ければまた結果は違ったのかもしれませんが、最終的には3台のギャップはほぼ削り取られたけどオーバーテイクには至らず、そのままフィニッシュ。ラッセルは8レース目にして開幕戦以来の今季2勝目を挙げました。
■フェルスタッペン
久々にフェルスタッペンが活き活きとしていた週末でした。レッドブルはこのレースでRB22に大型アップデートを持ち込み、ボディワークが以前とは全く違って見えるほどのエアロ改修を実施。それが奏功したのかフェルスタッペンのドライビング力によるものかは不明ですが、これが本物だとすると今季チャンピオンは無理でも何レースかで勝ってもおかしくないと思えるほどに速かった。でもハジャーが6位止まりだったことを考えるとやはりフェルスタッペンの力なんでしょうね。予選ベストタイムでのフェルスタッペンとハジャーとの差は0.25秒、フェルスタッペンとレッドブルのセカンドドライバーの差は実は去年とそれほど変わってないんですよね…。
■メルセデス
ラッセルはスターティンググリッドでアントネッリやフェルスタッペンとの間にフェラーリの2台が入ってくれたこととクルマのスタートダッシュが改善されたことで勝ち切れた印象。よく言えばレースをコントロールできていたということでもありますが、もし予選でフェルスタッペンがクラッシュしておらず、アントネッリもアタックを中止していなければどういう結果だったかは興味あるところです。
アントネッリは終盤の追い上げには目を見張るものがありましたが、スタート直後にとっちらかって3回ほどオーバーランしてしまったのは「まだ若いなあ」という感想。あのタイムロスがなければ終盤に逆転できていた可能性もあるんですよね。フェルスタッペンもキャリア初期にはそういうレースが多々あったし(今でも頭に血が上るとやらかすけど)、新たにチャンピオンになるレーサーの成長過程を見られているようで貴重に感じる(笑。
チャンピオンシップの行方はラッセルがこういうレースをこぼさずに獲りつつチームメイトにプレッシャーをかけ続けることができるか、そして二人の間にフェルスタッペンやハミルトンがどれくらい割り込んでいくかにかかっていると思います。対するアントネッリは今回のレースを糧にして不利な状況にも落ち着いて対処できるかどうか、ですね。チームメイト同士のチャンピオン争いになるとコース上の戦いよりもどちらが精神的に相手を上回れるかが勝敗を分けるし、レースそのもの以上にそれが面白いと言えます。


コメント