「6/15 に発表する」と予告していながら、6 月 15 日という日付は結局米国時間だったという(ぉ)オリンパスのマイクロフォーサーズ機が、いよいよ正式発表されました。
オリンパス、同社初のマイクロフォーサーズ機「E-P1」 (デジカメ Watch)
オリンパス、広角パンケーキレンズ「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」 (デジカメ Watch)
オリンパス、標準ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6」 (デジカメ Watch)
オリンパス、「E-P1」の発表会を開催 (デジカメ Watch)
オリンパス / PEN E-P1
私も数日前からリーク情報を探し回って楽しみにしていたので、ようやくキタ!という感じ。
コンセプトモックで示されていたとおり、「一眼レフ」タイプではなく「レンズ交換式レンジファインダー」と表現したほうが良いようなスタイルで登場してきました。デザインはコンセプトモックよりもだいぶ洗練されて、スタイリッシュな中にもややレトロテイストを感じる印象になっています。ミラーレスなのに一眼レフの形をしている LUMIX G1・GH1 よりも遙かに合理的かつ、マイクロフォーサーズの利点を活かしているので、個人的にはこちらのほうが好ましいです。
GR DIGITAL や DP1 に代表される高級コンパクトとデジタル一眼レフのギャップを埋めるようなこの製品ですが、グッとくるのはオリンパス伝統の「PEN」のペットネームが与えられていること。デザインも「PEN F」のそれをモチーフとしており、なるほど新しい中に(良い意味での)古さを感じるわけだ。
PEN はハーフサイズカメラ(フィルムの半コマで 1 枚の写真を撮る仕組みのカメラ。解像感はさすがに落ちるけど、フィルムの節約になる)ブームの火付け役でしたが、マイクロフォーサーズも 35mm フィルムの半分サイズの撮像素子なので、ある意味ハーフサイズカメラ。こじつけ的ですが、そういう符合や PEN が生まれて 50 周年を迎える今年こういった形で「PEN」ブランドが復活するという事実も、実に面白いです。
基本的なスペックはここでは省きますが、アンチダスト・(E-4×0 にはなかなか搭載されない)アンチシェイクも標準搭載、かつ 720p の AVI 動画撮影にも対応(音声は何故か無駄にリニア PCM)と、まあ必要十分な機能。シンプル路線で来ると思っていたので、動画対応は正直意外でしたが、これは歓迎です。
本体カラーはシルバーとホワイト。事前リーク画像を見てディティールが微妙に合成くさい?と感じていた限定のブラック×シルバーは、やっぱりでっち上げでした(´д`)。でももしこのイメージで作れるなら、クラシックカメラ然としていて好きな人は多いと思われるので、E-P1 が売れたら 2 世代目とかで出てきそうな気も・・・。
今年はリコー GX200 の後継機種が出てきたら(かつ少し値崩れし始めたら)買おうかと思ってましたが、E-P1 も面白そうだなー。悩むなー。
コンパクトなレンズ交換式カメラとして楽しんでも良いですが、例えばライカ M-マイクロフォーサーズ用マウントアダプタで遊ぶと幸せそうだなとかぼんやり夢想してみたり(n’∀’)η*・゜
でも何だかんだ言ってライカレンズは中古でもそう手を出せる価格帯じゃないので、マウントアダプタで遊ぶなら M42 レンズや OM レンズ、あるいはヤシコンアダプタで CONTAX 用ツァイスを使う、というのが王道かも。CONTAX レンズならば Tessar 45mm とか Sonnar 85mm といった、スペック的に無理をしていない代わりにコンパクトで扱いやすいレンズのほうが E-P1 には似合いそうですね。
ただ、E-P1 でマウントアダプタ遊びをするのに致命的なのはファインダの仕様。光学ファインダおよび EVF は搭載されず、3 型の液晶モニタのみという仕様にもかかわらず、その液晶モニタはたったの 23 万画素。EVF の性能(追従性じゃなくて解像度)の高さもあいまって、マウントアダプタを使ったオールドレンズ遊びで一部マニアに支持されている LUMIX G1・GH1 とは対照的な仕様で、これでは MF は実用的でないと言わざるを得ません。
レンズ交換式カメラの楽しみを提供しつつ、撮り方はコンデジライクにオートで撮ってねというあくまでライトユーザー/オサレカメラマン向けの企画コンセプトなのだとは思いますが、あまりにも惜しい。
まあ、マウントアダプタ遊びをしたところで、焦点距離が 2 倍になるフォーサーズ規格の弱点で、50mm の標準レンズが 100mm の中望遠、85mm のポートレートレンズが実に 170mm の立派な望遠レンズ、25mm の広角レンズを使ってやっと 50mm の標準域なので、仮に手を出したところでレンズ選びに苦労するのは目に見えているのですが(実は、その問題にはシネレンズという禁断の沼が開かれていたりもするのですが)。
そういうことで、E-P1 はマニアックに楽しむ、というよりは、キャメルカラーの細いストラップと速写ケースで首から提げて、オサレに街歩きスナップを楽しむのが正解な気がします。まあ、まかり間違って 92 万画素モニタとブラック×シルバーのカラバリでマイナーチェンジモデルが出てきたりしたら、フラフラッと買ってしまいそうな気がしてならないんですけど(;´Д`)ヾ。
私の場合仮に手を出したとして、EF マウント・αマウントに続く第 3 のマウントになってしまい、さすがにそこまで資本が回らないので、ワイコン・テレコンを揃えてもたかが知れている GX200 後継や GRDII 後継あたりで自制しておくのが吉、という気はしています(笑。
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