ぼちぼち夏も終わりかけていますが、まだ夏と言える気候のうちに観ておこうと思って。
テレビ放送でも DVD でも観ているので、かれこれ 3~4 回目ですが、『サマーウォーズ』を観たらこの作品も改めて BD で観ておきたくなって購入しました。
DVD 版でもじゅうぶんに高画質で、PS3 あたりのアップコン機能を使えば大画面でも観られてしまうものだと感じたものでしたが、やっぱり BD はもとから入っている情報量が違い、改めて楽しむことができました。
青い空が単なる塗り絵じゃなくて微妙な表情をつけた塗りが施されていることや、人物の輪郭線が完全に黒じゃなくてグレーがかっていることがこの作品の「現実性の中の非現実性」を際立たせていること、そして背景の描き込みや登場人物の細かな動き、などが堪能できるのは BD ならでは。ただし全体的に画質はソフトで線も太め(これはあえてこういう作画なんでしょうが)というセル画を意識したような作りになっているので、CG 作画のみっちりカリッとした最近のアニメのつもりで観ると、ちょっと物足りなさを感じるかもしれません。でも、タイムリープのシーンの作り込みの細かさなんかは HD 制作のアニメ作品らしさを感じることができるでしょう。
この作品は細田監督の出世作ですが、ストレートに青春していて、清々しさと切なさが絶妙にミックスしていて、なんか忘れかけていた気持ちを思い出させてくれるような作品で、何度見てもじーんと来てしまいます。『サマーウォーズ』も大好きな作品ですが、世界観がシンプルで登場人物が少ないぶん、『時かけ』のほうが作品としてはまとまりが良く、完成度が高い気がしますね。もし『サマーウォーズ』を観ていてこの作品を未見なら、一度観てみることをおすすめします。
噂によると次回作も『時かけ』『SW』の主力メンバーをそのまま引き継いで準備中とか。公開時期は分かりませんが、今から楽しみです。
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