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Manfrotto フォト・ムービー雲台 MH055M8-Q5

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先日の Manfrotto 701HDV の話にはまだ続きがあります。この箱根ツアーを引率してくださったしょういちさんが、Manfrotto のこんな雲台をお使いだったので、私も少し試させてもらいました。

Manfrotto / 055 Magnesium Photo-Movie Head with Q5 Quick Release MH055M8-Q5

これ、まだアメリカでしか発売されておらず、日本にはこの 1 台しかない(かもしれない)Manfrotto の新型。しょういちさんがめざとく見つけて Manfrotto さんから借用した品です。
パン棒がついていてパン/チルトしやすい雲台を探していた私は、これを見逃すわけにはいきません。

とても雲台とは思えない異様な形状、あるいは何かの美術品のような形状をしていますが、これにはちゃんと意味があります。


雲台の前面に「▼MODE」という刻印があり、その脇には「▲MOVIE」「▲PHOTO」と印刷された赤いレバーがあります。このレバーが「▲MOVIE」の位置にあるときには雲台は水平を保っていますが、

「▲PHOTO」に切り替えると、雲台が倒れて縦位置撮影が必要になるというわけ。701HDV のようなビデオ雲台だと、パン/チルトしやすいのは便利だけどスチルだと縦位置撮影ができなくて・・・というデメリットを解消してくれるギミックです。縦位置撮影の多い私には、けっこう魅力的な仕掛け。

反対側には「CBS」と刻印されたレバーもあります。これはおそらく「Counter Balance System」の略で、雲台に内蔵されたカウンターバランス(チルト角をつけて手を離しても、カメラが重力に引かれて倒れていかずにその状態でホールドする機構)のオンオフを操作することができます。なお、この雲台のカウンターバランスは、軽量化のためにスプリングではない仕組み(油圧系だと思われる)を採用しているとのこと。

パン棒は 701HDV と同じような感じ(互換性はないかもしれませんが)。操作感も 701HDV 譲りなスムーズさです。
が、取り付け位置が 701HDV と同様なので、これも光学ファインダを覗き込みながらパン棒を操作する使い方にはあまり向いていません・・・。でも、スチルとムービーの雲台を兼用できるので、結果的にはいくつも雲台を買うよりはリーズナブルかもしれません(それでも $350 ほどするようですが)。スチルとムービーの境界線が曖昧になってきた今の時代だからこそ出てきた雲台と言えるでしょう。

他にもパン/チルトロックとかフリクションコントロールとか、この雲台には非常にレバーやツマミが多い。マニュアルなどの資料が揃っていないこともあって、全ての機能を試せたわけではありませんでしたが、こんな多機能な雲台は他に見たことがありません。

クイックシューには 701HDV と共通のスライディングプレートを採用。こういう形状だとどちらかというとスチルよりもビデオ雲台寄りの製品なのかな、と思いますが、長型のプレートのほうが前後の重量バランスを考えながらセットできるので、望遠レンズ使用時には良いかもしれません。

ということで、MH055M8-Q5 はムービーも重視した一眼レフ用雲台としては非常に面白い企画の製品だと思います。本体もマグネシウム製で非常に剛性感も高級感もあるし、良い製品。ただ、雲台としてはかなりデカくて重い部類に入ると思うので(重量が 1,280g もある!)、用途やユーザーを選んでしまうのがもったいないですね。

私はファインダを覗きながらでもパンしやすい雲台をもう少し探してみようと思います。野鳥撮りなら、やっぱりジンバル雲台が最後に残った道しるべですかね・・・。

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