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JINS PC

最近、私の周囲でけっこう買っている人が多く、興味があったので私も一本買ってみました。

JINS / JINS PC (ダークブラウン)

液晶ディスプレイから発せられる「ブルーライト」を抑える効果があるメガネ(度なし)として発売され、けっこう話題になっている製品です。

液晶ディスプレイ、特にモバイル機器を中心に最近の製品で主流になっている LED バックライト搭載機種は、ブルーライトが強い傾向にあります。LED バックライトは基本的には白色光ですが、原理的には「白色 LED」というものは存在せず、多くは青色 LED に黄色蛍光体を含むフィルタを加えることで白色を出しています。PC 用の広色域ディスプレイ(NTSC 比●%、とか Adobe RGB カバー率●%、と謳っているタイプ)等では黄色フィルタではなく赤色+緑色フィルタ(つまり青色 LED と合わせて、光の三原色)を使用することでそれぞれの色の表現領域を深めていますが、それもある程度以上のコストやサイズをかけた製品に限られています。
つまり、ほとんどの LED 液晶ディスプレイは青色 LED+黄色フィルタを使っているため、青色光が強い特性を持っています。余談ですが、iPhone 4 の液晶で黄ばんでいる個体があったり、使っているうちに黄みが抜けてきたりするのは、おそらくこの仕組みが関係しているものと思われます。黄色というのは赤や青に比べて褪色しやすいので(黄色い紙が長期間日に当たって白くなったり、緑色の紙が日焼けして青くなったりするのを見たことがある人も多いのでは)、長期間使っていると黄色蛍光体が褪色して青くなっていく、ということだと推測します。

話が脱線したので元に戻すと、この青色 LED に由来するブルーライトが網膜に到達することで、眼精疲労の原因になっているということのようです。私は医学方面には明るくないので、その辺の詳細は割愛(^^;; でも、逆に言えば CCFL(蛍光管)バックライトのディスプレイや、LED でも赤緑フィルタを採用したディスプレイなら原理的にはブルーライトはさほど強くないはずなので、このメガネの効果はあまりないように思います。

ということで買ってきた JINS PC。デザインに選択肢はなく、スクエアなセルフレームのもののみです。が、カラーバリエーションは 16 種類もあるので、自分に似合うものが選べます。私は、顔につけるものに寒色系のものは選びたくないほうで、かつオレンジや黄色のフレームだとどうもお笑い芸人みたいになってしまうということで(笑)最も無難と思われるダークブラウンを選択しました。


ブルーライト軽減の秘密はこのレンズ。白バックに透過させるとアンバーがかっているのがハッキリと判ります。つまり、ディスプレイ内の黄色フィルタでは中和しきれない青色を、文字通り目の前にもう一枚黄色系のフィルタを加えることで軽減してやろう、ということのようです。
「全体的にアンバーがかった傾向」と言われるちょっと前までのシグマレンズで撮った写真をこのメガネでは見ない方がいいかもしれません(笑。

私の手持ちの機器の中で、今最も青みが強いと感じている iPod touch の液晶を JINS PC を通して覗いてみました。こうやって写真に撮ってみると、青みが消えたというよりは青白い液晶に薄茶色のフィルタをかけただけに見えますが、メガネをかけた状態で iPod touch を覗き込むと、青みが取れていくぶん白が正しい白に近づいたような印象を受けます。
ただ、これはごく薄い色のサングラスをかけているのと同じような状態で、視界が茶色みがかって少し暗く見えるようになるので、このメガネをかけたまま日常生活を送るのはちょっと無理。あくまでディスプレイを覗くときだけかけて、PC やスマートフォンを使うのをやめるときにはメガネも外すような使い方になると思います。そういう意味では、度付きレンズの設定がないのは、視力矯正が必要ならコンタクトを使って、あくまで一時的なブルーライトフィルタとして使ってね、というコンセプトだからなのでしょう。

メガネそのものの話をすると、私は JINS のメガネを買ったのは初めて(実は店舗に行ったのも初めて)なのですが、「軽い」「安い」がアイデンティティなブランドだけあって、本当に軽いし安い。今使ってる 999.9 のメガネを買った値段で JINS のメガネが 10 本買えてしまう値段ですから(笑。
この軽いフレームは柔軟性も高いプラスチックを使っているようで、写真のとおりちょっとやそっと捻ったくらいでは折れたりしなさそうです。最近、次女(2 歳)が活発になってきてメガネを壊されそうになることも少なくないので、自宅用に度付きのメガネを 1 本買っても良いかな、と思います。

ただ高級感や設計上の工夫はゼロに等しく、鼻パッドの可動域さえありません。メカ設計と製造技術の結晶のような 999.9 のメガネとは比べようもありませんが、10 倍の価格差の前にはそんな話をしてもねえ、といったところ(笑。

JINS PC には一応メガネケースも付属しています。でもメガネ自体が安いので、このケースに入れて持ち歩くというよりは、自宅用とオフィス用に 2 本買って使い分けてもいいくらいじゃないでしょうか。

去年 999.9 のメガネを買ったり、半年ほど前にコンタクトレンズの度数を下げたりしてできるだけ目を酷使しない環境を作ってきましたが、それでも忙しくなると眼精疲労だったり肩こり腰痛がひどくて眠れなくなることさえあります。このメガネで少しでもそれがラクになってくれれば良いんですが。
私は仕事的にはほぼ終日オフィスにいて、会議がなければ 10 時間くらいは職場で PC のディスプレイとにらめっこしている日も少なくありません。それに加えて最近は通勤中もスマートフォンやタブレットの画面を見ていたりするし、目を大事にしている自覚はないんですよね(^^;; とりあえずこの JINS PC は、1 本オフィスに置いておいて、PC 作業時にはかけているようにしようと思います。本当はもう少しデザインバリエーションを増やしてほしいところなんですけどね・・・。

コメント

  1. 新の字 より:

    フラッシュライトで黄色く焼けたディフューザーに、青セロハン貼って色温度調節していた、私のブツ撮り師匠を思い出させる記事でした(ぉ

  2. B より:

    まあやってることはそれそのものですからね(´д`)。

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