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F1 日本 GP 2013 決勝

日本GP決勝 ヴェッテルが逆転優勝、2位はウェーバー – GPUpdate.net

日本 GP 決勝。最速の 2 台、ウェバーとヴェッテルのフロントロウ対決になるかと思われましたが、思わぬ伏兵・R. グロジャンがレースを面白くしてくれました。蹴り出しの悪かったレッドブルの 2 台を抑えて第 1 コーナーに飛び込み、終盤までレースを支配。グロジャンはピレリタイヤの構造が昨年型に戻されたシーズン中盤からマシンとの相性が合ってきたようで、尻上がりに成績を出してきていますね。

対するレッドブルはヴェッテルとウェバーでピット戦略を分け、グロジャン攻略に乗り出すわけです。ヴェッテルを 2 ストップ、ウェバーを 3 ストップにしたのはチーム側のヴェッテル重視の姿勢がよく現れていると思いますが(今年のピレリタイヤならば鈴鹿では 2 ストップのほうが速い)、最終的に両作戦ともを成功させ、予定通りの 1-2 フィニッシュに持っていったチーム力とドライバーの力量は、さすがの一言。特にヴェッテルは久しぶりの追い上げる展開からの優勝で、先行逃げ切りだけじゃないというところを見せつけました。タレてきたタイヤを持たせながらも攻める走りは見事でしたし、ウェバーもグロジャンを仕留めた一周の攻め方は素晴らしかった。


でも私は、今回のレースの主役にはグロジャンを挙げたいと思います。終盤、タイヤも燃料も限界を迎えたところでレッドブルの 2 台にオーバーテイクを許しはしたものの、マシン性能に勝るレッドブルの 2 台を 40 周にわたって抑え続けた走りは、昨年の「危険なドライバー」という印象を覆すに足るものだったと思います。これは、ライコネン離脱後のロータスを引っ張っていけるだけの力はあると言っても過言ではないのでは(チームメイトとしてヒュルケンベルグやマッサといった実力派の名前が取り沙汰されているので、実際にチームリーダーの役割を得るかは判りませんが)。
今回のリザルトには、担当レースエンジニアである小松礼雄さんとのコンビネーションも抜きには語れないでしょう。個人的には、日本 GP で日本人エンジニアがサポートするドライバーがポディウムの中央に立ってほしい、という思いから、むしろグロジャンにそのまま優勝してほしいと願ったほど。悔しくもそれは叶いませんでしたが、相手がレッドブルだったことを考えると、今回のグロジャンの走りは優勝に値するものだったと思います。

それ以外にも、アロンソ・ライコネン・ヒュルケンベルグ・リカルドあたりのポイント争いも、複数台のマシンが絡み合いながら差しつ差されつの展開で、本当に見応えがありました。これぞドライバーズサーキット、これぞ鈴鹿。このトラック上に小林可夢偉の姿がないことだけが、唯一の心残りだったと言っていいでしょう。今年の鈴鹿は、昨年に勝るとも劣らない素晴らしいレースでした。

日本に鈴鹿サーキットがあって、良かった。

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