「店を探そう。もちろん魚だ…身体中が、海の幸を求めている。海の幸、海の幸、海の幸…」
ドラマ『孤独のグルメ Season2』聖地巡礼の大トリは、第 7 話「千葉県旭市飯岡のサンマのなめろうと蛤の酒蒸し」に登場した、つちや食堂。放送からかれこれ 1 年引っ張ってしまいましたが、その理由は「なめろうはサンマの旬の時期しかやっていないから」。10 月末までの提供で、放送後すぐに 11 月になってしまったので、今まで来れなかったという。だってせっかくの聖地巡礼なのにサンマのなめろうがないなんて、この場合、やはり酷だ、残酷です。
というわけで、1 年越しの念願叶ってサンマのなめろうをいただきに来ました。今年はサンマが不漁ということもあって、時期の見極めにはなかなか苦労しました。
劇中の印象から、海の家的な、お店の前がすぐに砂浜くらいのイメージを勝手に抱いていましたが、店先から砂浜が見えるという感じではありませんでした。まあ、海のすぐ近くであることには違いありませんが。
「温水シャワー」と書かれていることから、やはり地元サーファーの休憩所的な存在になっている、ということでしょう。
問題の「やきはま」。これだけ明確に「やきはま」というのぼりが出ているにもかかわらず、このお店でやっているのは焼き蛤ではなく、蛤の酒蒸し。「ふらっと QUSUMI」で、「焼き蛤ありますよ」と言いながら、出てきたのが酒蒸しだったときの衝撃は今も忘れません(笑
店先には、メニューの立て看板が。「さんま 刺身、ナメロ 出きます」の文字に、ほっと胸をなで下ろします。
看板を眺めていたら、おばあちゃん(店長の土屋愛子さんその人だと思われる)が「カキだけは今、時期じゃないからできないんですよ」と声をかけてくれました。
この店舗はさらに貝類の直売所も兼ねていて、蛤がどっさり水に浸かっていました。1kg で 1,800 円というのが高いのか安いのか判らないけど、「1kg」ではなく「1K」と書かれると、仕事柄 1,000 個で 1,800 円なのかと思ってしまう(ぉ
よし、それでは突入だ。
店内にはテレビやラジオの収録に訪れたと思わしき、芸能人のサインや写真がちらほら。もちろん松重ゴローさんのもあります。
夏場なんかはけっこう取材も入るんだろうなあ。
壁面にずらりと掛けられたメニュー。こういうの、いかにもこどグルって感じだ。
カレーにカツ丼、うどん…そういうのもあるのか。サーファー定食…なんじゃそりゃ?
あさり丼にも惹かれるなぁ~。
でも、まずはやっぱり蛤の酒蒸しから。
けっこういっぱいあるなあ。
色白で、プリプリつるん。べっぴんだなあ。
しょっぱい。でも、まさしく海のしょっぱさだ。
俺は今、海そのものを食べている。
ひとつひとつが大ぶりで、しかもストレートに海の味。このボリュームで 1,000 円なら、むしろ安いとさえ思えます。
続いて、久住さんが食べていたアジフライ。アジフライって、定食の超定番メニューだけど、心の底から美味しいと思えるアジフライって、意外とないもんだよね。
でも、こういう場所で食べるアジフライには、得てして失敗ってのはないはずだ。
そして、本命の刺身定食。二品選べる刺身(選択肢は季節や日によって異なる)は、当然サンマのなめろうと、もう一品はホタテをチョイスしてみました。ちなみに、ドラマでは目玉焼きに変更されていた冷や奴は、冷や奴のまま出てきました(笑
いい眺めだ…これが正しい、海の飯だ。
これがその、サンマのなめろう。アジのなめろうは好きだけど、サンマのなめろうはお初です。しかも、活き作りというのがまたすごい。
アジのなめろうよりも甘味がある身に、ネギ・味噌・生姜が和えてあって、これは一度食べたら忘れられないうまさ。
おいおい、これ、ご飯に最強。たまげたな、サンマのなめろう。
こちらはぷりっぷりのホタテ。ホタテって鍋に入れて良し、揚げて良しの万能貝類だと思いますが、やっぱり刺身にしたときのとろけ感は熱を入れたものとは別格。新鮮でなければ味わえません。
うんうん、見た目通り、いいホタテだ。
同行のクマデジタ五郎は、刺身定食の刺身を二品ともサンマのなめろうにするという暴挙に(ぉ
でもこれはなめろう好きとしては「こっちにすれば良かった」というくらいの良い考え。これは白いご飯が捗るに違いない。こに並んだ大量のなめろうがすべておかずとして立ち上がってくる!
刺身の合間にアジフライを挟んでやる感じで、さらにご飯が進みます。ちなみに私は、アジフライにはソース派。
ここのアジフライは、アジがふっくら柔らかくて、脂の乗りも良くて、とてもうまい。社食で食べるアジフライとは素材も調理も根本から別物だと思えます(ぉ。刺身の脇役じゃなくても、このアジフライ 5 枚とご飯 3 杯で大満足のごはんにできてしまうに違いない。
そんなわけで、もともとかなりいい盛りで出されたはずのご飯がこのおかずの前では足りるはずもなく、おかわり。もうあとはなめろうをご飯の上に載っけて、豪快に掻き込みます。
アジ、ホタテ、サンマ。今、俺の胃袋には、大漁旗がはためいているぞ。
このなめろうは、今日の大当たりだなあ。
食った食った。大漁だ、大漁だ。
ごちそうさまでした。
東京からはるばる 3 時間半もかけて(当初 2 時間ほどで来れる予定が、連休のせいか道路が混んでいて時間がかかった)来た甲斐がありました。このなめろう、東京でも食べられるところがあればいいんだけど、漁港の近くだからこれだけ新鮮でうまいものが提供できるんだろうし、都内では難しいかなあ。
さておき、今回の遠征で晴れて『孤独のグルメ Season2』聖地巡礼は甘味パートも含めコンプリート。それを記念して(?)ロケ地で BD/DVD-BOX のジャケット写真を撮影してきました。
(モデル:井之頭コジ郎)
思い返せば、Season2 の聖地巡礼は遠征もあってなかなか大変でしたが、それだけに思い出に残るものも多かったですね。Season3 の聖地巡礼はとりあえず放送が終わるまではおとなしめにしていましたが、今の仕事が一段落したら、いよいよ加速させていきたいと思います。
はるばる飯岡までお付き合いいただいたお二方、ありがとうございました。
■ドラマ『孤独のグルメ Season2』聖地巡礼エントリーまとめ
第 1 話 神奈川県川崎市新丸子のネギ肉炒め / 甘味パート
第 2 話 中央区日本橋人形町の黒天丼 / 甘味パート
第 3 話 中野区沼袋のわさびカルビと卵かけご飯 / 甘味パート
第 4 話 群馬県邑楽郡大泉町のブラジル料理 / 甘味パート
第 5 話 神奈川県横浜市白楽の豚肉と玉ねぎのニンニク焼き / 甘味パート
第 6 話 江戸川区京成小岩の激辛四川料理 / 甘味パート
第 7 話 千葉県旭市飯岡のサンマのなめろうと蛤の酒蒸し / 甘味パート
第 8 話 墨田区両国の一人ちゃんこ鍋 / 再訪 / 甘味パート
第 9 話 江東区砂町銀座商店街を経て事務所飯 / 甘味パート
第 10 話 北区十条の鯖のくんせいと甘い玉子焼 / 甘味パート
第 11 話 足立区北千住のタイカレーと鶏の汁なし麺 / 甘味パート
第 12 話 東京都三鷹市 お母さんのコロッケと大皿家庭料理 / 甘味パート / 年越しそば
→その他の聖地巡礼エントリーはこちら
コメント
後ろ姿がかっちょいい。
でも、ちょっと太めかな?
当日は特に何もやらかさなかったので、たぶんご本人そっくりな赤の他人だったんだと思います(ぉ