「あれは…焼肉!こんな住宅街のど真ん中に、まるで砂漠の中のオアシスじゃないか。それに、『飢る噛む!スタミナ一番』。これだ、まさに俺が食いたかったのは」
ドラマ『孤独のグルメ Season2』第 3 話に登場した、沼袋の焼肉屋「平和苑」にやってきました。実は Season2 でここまで放送された中で一番来たかったのがここかもしれません。やっぱり焼肉回は燃えるじゃないですか、焼肉だけに(ぉ
もうね、「飢る噛む」の看板が肉眼で確認できただけで感無量です(笑。
店内。私は一番奥の座敷に通されました。奥から店内を見渡すと、劇中でゴローが座った席が…見えにくい(笑。なんか店内中煙でもくもくしていて、かなり視認性が悪いです(^^;;。換気扇がずっと全力で回り続けているのにずっとこんな感じ。
で、荷物と上着は渡された東京都指定ごみ袋 45L 用に詰め込みます(笑。そこら中にごみ袋が転がっていて見栄えはよろしくないですが、これが一番確実に上着や荷物をにおいから護れますね…。
壁に貼られたお品書きが、ぐっとくるじゃないか。
ちなみに本当は「いい肉(11/29)の日」に来たかったんですが、さすがにこの佳き日は予約で一杯だったので(ぉ、前日に予約を取りました。ドラマで取り上げられたこともあるのかもしれませんが、常連さんとおぼしきお客さんでいっぱいだったので、元からかなりの人気店なのでしょう。
ということでまずはビールでお疲れさま。最近、ビールは控えて焼酎やハイボールを飲むように意識してるんですが、ここに来てそれはないでしょう。焼肉といったら白い泡だろうが(ぉ
このキャベツ、実家の台所みたいだ。
辛味噌キャベツは大好きなんですが、さすがにプラスチックのボウルで出てきたのは初めてじゃないでしょうか(笑。
でもこのキャベツ、甘い。味噌もしっかり濃い味で、うまい。肉が来る前に腹がいっぱいになってしまいそうだ。
きましたよ、「三角」。これうまいんだよなあ。しかも希少部位だからどんな店でも食べられるというわけでもない。
両面に軽く焼き目がつく程度だけ焼いて、あとはレモンを搾っていただきます。焼肉というよりはたたきを食べている気分。またはお湯の代わりに直火を使うしゃぶしゃぶみたいな。
脂が乗っているのに、ぜんぜんしつこくなくて、脂が舌の上でさっと溶ける。とろけるようなうまさじゃないか。
オススメカルビ。こっちはむしろしっかり焼いてくださいとのこと。
味がちゃんとついているので、焼いたらもう何もつけずに食べられます。ビール党の私が白いご飯を欲してしまうくらいのしっかり味付け。
こっれは…うまい。今までに食ってきた数多のカルビとは、別物だ。
東京 X ブタ。豚肉ってうまいですよね。この東京 X ブタは、肉そのものの味がしっかりしているところに、塩が効いていて、焼いたらあとはレモンを搾るだけでびっくりするほど美味しい。焼肉屋に来て豚なんて邪道と思っていましたが、これは考えを改めなくてはならないかも。
このお店の大将。名物マスターといった雰囲気で、あちこちのテーブルに顔を出してはちょいちょい話しかけていきます。常連さんだけでなく一見さんにも気さくに声をかけてくるところが嬉しい。
そして、この T シャツ。ドラマでは前面の「I Love(はぁと) 2Q」のインパクトにばかり気を取られていましたが(笑、バックもこんなことに!認めたくないものだな…、肉自体の…旨さゆえの過ちというものを…。
ちなみにこの T シャツ、お土産として販売しています(笑。
キターーー!今日の本命、わさびカルビ。
肉へのサシの入り具合が見るからにうまそうじゃないですか。そして、生わさびを自分でおろすというのがまたいい。本当に新鮮なわさびじゃないとできませんからね。
「両面を 5 秒くらいずつ焼いて表面の脂を落としたら、すぐにわさびを乗せて食べるべし」という指示を店員さんからもらって、そのように。
もうね、ほとんど生肉状態ですよ。でも軽く火を通すだけで香りがつき、肉のうまみが中に凝縮されるようで、うまい!そしてわさびが効いてる!
このわさび、モノがいいのか全然辛くありません。それどころか「甘い」と感じるくらい。カルビの脂分を中和する爽やかな風味と、後味に残るぴりっとした刺激が絶妙で、癖になりそう。
名前からして妙にうまそうな響きの「だるまいか」も頼んでみました。
お皿に載ってきたときには単なるのしいかだったのが、炭火にかけるとみるみる丸まっていって、海の香りがあたりに立ちこめます。
焼き上がったら、あとは裂いてさきいかのできあがり。
子どもの頃、実家の台所で焼きたてのスルメを食べさせてもらったことを思い出しました。焼きたてのいかは、コンビニで買ってくるスルメとは全然別物のうまさですね。下味がしっかりつけてあるので、これまたビールが進む味です。
限定超四角カルビ。予約しないと食べられないこともあるというからダメモトで聞いてみたらありました!うおォン!!
これはよく焼いてくださいとのことですが、焼き目の間から覗く赤身とか、側面からじわじわとにじみ出てくる肉汁とか、見てるだけで「もう食わせろ」という気分ですよ!!
「超四角」というだけあってカルビにしては驚くほどの分厚さですが、やわらかくて、ボリュームはありながらも見た目ほどこってりしているわけでもなく。食べれば食べるほど、どんどん腹が減ってくるようだ(ぉ
ちなみに…「丸」も頼んだので、まるさんかくしかくを全てコンプリートしたはずなんですが、食べるのに夢中になって丸の写真を撮るのを忘れていました(ぉ。丸も噛み応えがあって、いかにも肉って味がして、美味しかった。
で、〆はもちろん「TKG」ですよ。ごはんは中サイズで頼んだのに、男物の茶碗に大盛りで出てきました。これ大サイズだったらどれだけ盛られてたんだろうか(笑
箸でごはんの真ん中を空けて、醤油を垂らして、卵と納豆を載せたらあとはひたすら混ぜるだけ。
おおお、卵の黄色が濃いい黄色で、これは見るからにうまい。
そしてこの納豆。初めて見ました。見た瞬間に、納豆ではなくレーズンか固く煮込んだ黒豆かと思ったくらい、黒い納豆です。大将の実家の茨城から送ってもらっている(?)塩納豆らしく、筑波山から空っ風が吹いてくる時季にしかできないもので、俺はこの納豆を食べて育った、とかなんとか。香りも味も、今まで食べたことのある納豆とは別次元で、濃いい。塩納豆、いい働きをしてる。
最後は卵かけご飯に残りの肉を載っけて掻き込む。それくらい乱暴に食べたほうがうまい。わさびカルビの余ったわさびも載っけちゃいましたが、これもまた合う。焼き肉にわさび、やみつきになりそうです。
スタミナ一番。にんにくの匂いと、肉の煙にまかれて食ってこそ焼き肉。
明日のことなんて気にしてる場合じゃない。
焼き肉の締めに卵かけご飯って、まったく発想がなかった。
鳥につないで逃げ切って勝利、という方程式。
ああ、うまかった。
いい汗かかせてもらいました。
Season1 に登場した「つるや」とはまた違ったタイプの焼肉屋でしたが、肉の質が良くて、本当に美味しかった。お腹いっぱい食べたのに、それほど胃にもたれる感じがしなかったのが、単に脂が乗っているだけではない良い肉の証左でしょう。
自宅からだと正直アクセスしにくい場所にあるのが難点ですが、また機会を作って食べに来たいお店でした。ごちそうさまでした。
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