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ラッシュ/プライドと友情 @新宿ピカデリー

ラッシュ/プライドと友情

封切りのだいぶ前から楽しみにしていた映画を観てきました。F1 ってもう日本じゃすっかりマイナースポーツだし…と思っていたら、けっこうな量の TVCM も投下されていて、配給元的にはかなり力を入れているのか、それともバーニー・エクレストンあたりがプロモーションのバックアップをしているのか。

舞台は 1970 年代の F1。F1 がレース好きの集まりだった牧歌的な時代から、エクレストンが運営の実権を握って巨大な興行に変遷していこうとする時代です。私が生まれる前の話なので、私も文献で流れを知っているだけで、細かい部分はこの映画を通じて初めて知りました。


物語はこの時代の最高のライバル関係と言われた、ニキ・ラウダとジェームス・ハントのライバル関係を軸に描かれます。ラウダは現在でもメルセデス F1 の重役としてパドックに顔を見せていますし、ハントはキミ・ライコネンが一昨年の復帰以来モナコ GP でヘルメットのデザインにオマージュを入れており、ともにここ数年、再び名前が出てくるようになりました。ラウダのメディアへの発言などを見ると、晩節を汚しているような気がしなくもないですが(笑)、それだけ現代でも F1 での存在感、影響力を保っている証拠でしょう。

映画ということで多少の演出や脚色は入っているようですが、映像はまるでドキュメンタリーのようにリアリティがあり、ラウダとハントのライバル関係、と同時に結ばれた強い友情が明確に描かれています。レースシーンはあまり多くはないものの、レプリカを使ったリアルな、かつエキサイティングな実写で、しびれます。安全性が低かった時代の F1 だけに、現代の F1 レースよりも手に汗を握る緊迫感があります。エンジン音の再現にもこだわりが感じられ、これは BD ではなく劇場のサラウンドで堪能すべきだと思いました。

F1 に限らず、スポーツというものは刺激し合えるライバルの存在によって、互いに高め合っていけるもの。思えばラウダ・ハント以後の F1 も、そういったライバル関係がレースを面白くしてきたと思います。現在の F1 は、ヴェッテルが勝ちすぎで退屈に思える瞬間もありますが、それでもチャンピオン経験者 5 人がしのぎを削るという状況は、これまでの F1 でもほとんどなかった(セナ・プロスト・マンセル・ピケ時代以来?)群雄割拠。特に今年は車体レギュレーション改定で戦況がリセットされていますし、フェラーリのアロンソ・ライコネン体制がどういった結末を迎えるのか、など注目に事欠きません。この映画を観て、現代の F1 をリアルタイムに観られる世代で良かったな、と再確認しました。

コメント

  1. 丁稚 より:

    ハントのことはすっかり忘れてしまってますが、ニキ・ラウダのことは鮮明に憶えてるなぁ。一番F1を見てた頃です。日曜の夕方だったか、よくF1放映を見てたなぁ。

    6輪のタイレルフォードとか黒×金のJPSロータスとかカッコいいマシンがいっぱいあったんですよね〜。って古すぎますね(^▽^;)

  2. B より:

    おお、こういうところで年の差を実感します(笑
    まあ、富山では当時民放は 2 局しかなかったので、同世代だったとしても私は観られなかったと思いますが…。

    ちなみに映画の中には 6 輪タイレルも JPS ロータスもちらちら写ってましたよ。機会があればぜひ!

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