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グッドモーニング,ベトナム

グッドモーニング,ベトナム

2 ヶ月前に急逝したアメリカの名優、ロビン・ウィリアムズの代表作のひとつを観てみました。

同氏出演の映画では『グッド・ウィル・ハンティング』が大好きなんですが、むしろこの『グッドモーニング,ベトナム』のほうが、ロビン・ウィリアムズ本来の持ち味が出ています。独特の節回しが印象的なマシンガントークが活きるコメディ、でありながら、観る者に深い感動を与えるヒューマンドラマ。そんな作品です。

ベトナム戦争当時、戦地に送り込まれた空軍兵の DJ、クロンナウア(ロビン・ウィリアムズ)。彼のやや下品ながらも風刺の効いたトークが兵士たちの心をとらえ、人気を博すものの、軍の規律を重視する上官たちとの折り合いは悪化。いっぽうで、現地民の少女に一目惚れしたことをきっかけに、ベトナム人たちとも分け隔てなく付き合い、少女の兄・ツアンを親友と認めるようになっていきます。そんなある日、クロンナウアがビールを飲んでいたバーで爆弾テロが発生、その事件の情報を隠蔽しようとした軍部に反抗して、自身のラジオ番組内で事件のことを伝え…。
クロンナウアのラジオでの喋りは、下ネタが苦手な私にとってはちょっとうんざりするほど下品な内容でしたが(笑、故に軍やアメリカ・ソ連に対する皮肉が効いていて、たたみかけるようで妙にリズミカルな喋りも相まって、次第にクセになっていく感覚があります。それに合わせた映像も、力任せに感動させてやろうというものではなく、一見何気なく見えるけどじわりと来るものが多く、強く印象に残りました。特に、戦線が拡大していく映像の背景に流れる音楽がルイ・アームストロングの “What a Wonderful World” だったときには、何とも言えない気持ちになりましたね。

ベトナム戦争を題材にした映画というと『地獄の黙示録』を筆頭に重苦しい作品が多く、今までは敬遠していましたが、これはそれらの映画とは違い、反戦とは少し違った切り口から平和…というより、人と人とがわかり合うことの大切さを描いた名作だと思います。戦闘を直接描かなくても、戦争をテーマにしたこんなにいい映画が作れるものなんですね。
今さらではあるけれど、ロビン・ウィリアムズの出演作、他にもいくつか観てみようかなあ。

コメント

  1. 丁稚 より:

    サッチモの曲と兵士達の憂いある姿、私もすごく印象に残ってる作品です。もっともっとたくさんの作品を残していただきたかったですよね。

  2. B より:

    素晴らしい映画でした。私は派手なアクションよりも、こういうヒューマンドラマ系の映画のほうが好きなので、ツボに入りました。
    まだまだ十分に活躍できる年齢だっただけに残念ですよね…いい機会なので、まだ観ていない過去作を順番に観ていくのも良いかな、と思っています。

  3. むっちー より:

    おれの中のロビン・ウィリアムズといえば、ディズニーのアラジンが最初で、あとはジュマンジくらいかなあ。来日の際に戸田奈津子とよくテレビに出てて、面白いおっさんという印象でしたね。アンドリューNDR114やトイズも軽く観たけど、やっぱりグッド・ウィル・ハンティングがベストかも。
    グッドモーニング,ベトナムはうるさすぎて最後まで観れていません。

  4. B より:

    私も最初は「下品だしうるせえなぁ」と思ってたけど、慣れたら逆に心地よくなってきたよ!

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