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Sony Design: Making Modern

先日行ってきた「MAKING MODERN ~原型づくりへの挑戦~」に触発されて、この写真集を購入しました。

Sony Design: Making Modern

展示会場であるソニービルでも販売されていたんですが、配送期間が多少かかっても良ければ海外から買った方が安かったので、Amazon マーケットプレイスのイギリスの出品者から購入。2 週間ほどかかったけど、まあいいです。

現物は想像していたよりもずっと分厚く、ハードカバーであることも手伝ってずっしりとした重さ。もしこれで人を殴ったら「鈍器のようなもの」と報道されるに違いない(ぉ。高価だけど、価格に見合う内容の厚さです。

基本的には写真集だけれど、前半には少しだけソニー黎明期のエピソードが解説されています。ただ、洋書なので記載はすべて英語。でもファンならばこれくらいの英語、愛を以て読みこなせるはずだ(ぉ


さらにはソニーの前身となる東京通信工業の設立にまつわるエピソード(日本橋・白木屋の一角に最初の事務所を構えた話)が漫画(台詞は英語)で収められています。しかも、どこかで見たことのある絵柄だと思ったら、『ゴルゴ 13』のさいとう・たかを先生じゃないですか(;´Д`)ヾ。
調べてみたところ、これオリジナルは日本で『劇画 MADE IN JAPAN』として出版されていたもののようですね。これはさすがに知らんかった…。

本編は歴代の、デザインが特徴的な製品の写真がどどん、と掲載されています。洋書ながら、本編は基本的に写真がメインなので、英語が分からなくても堪能できます。

大半のページを製品写真が占めていて、ソニービルのイベントで展示されていたのはあくまで氷山の一角にすぎなかったんだなあ、ということがよく分かります。個人的に「あれが展示されてないなんて寂しい…」と思っていたものも、書籍版には多くが収録されていて、満足。自分の琴線に触れて実際に買ってしまった製品も数多く載っていて、時代のマイルストーンになる製品はデザインがうまくそれを表現し、象徴の役割を果たしていたのだろうと思います。

基本的に 1 製品に対して 1~2 枚、俯瞰のカットが載っているだけ、というのが多いですが、いくつかの製品ではディテールに大きくクローズアップして撮られた写真も掲載されています。細部の積み上げだけで良い製品は作れないと思うけど、良い製品は細部に至るまで手を抜いていない、というのは真だと思います。

歴史を変え、時代に残る製品のデザインというのはシンプルな幾何学図形の組み合わせでできていることが多い、というのが私の持論です。たとえば iPod は子どもでも描ける円と四角だけで構成されています。工業デザインにおいては、そういうアイコン的な役割も非常に重要。Apple に代表されるように、近年の工業製品のデザインは、そのことを意図的にデザインに反映して成功している例が多いように思います。

私も工業デザインとか空力デザインとかをやりたくて大学に入ったはずだったんだけどなあ。こういうのを見ると、あそこで諦めずにちゃんと勉強をしていれば良かったなあ、とちょっとだけ思います。

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