鈴鹿の前哨戦、マレーシア GP。そろそろチャンピオンシップも佳境に入り、ハミルトンとロズベルグがどのような戦いを繰り広げるのか…と思っていたら、まさかの伏兵レッドブルが 1-2 フィニッシュ!これにはちょっと驚きました。
予選は完全にハミルトンのターン。ロズベルグもレッドブル勢に脅かされながら何とか二番手につけましたが、スタート直後の混乱でヴェッテルがロズベルグに追突。ヴェッテルはそのままリタイア、ロズベルグも後方からの追い上げを余儀なくされます。
そのままハミルトンが楽勝か、と思いきや、残り 15 周で突然ハミルトン車のエンジンがブロー!目前にしていた 25 ポイントがゼロに。今季のハミルトンはとことんパワーユニットの信頼性に恵まれていませんね…。
勝ったのはその時点で 2 位につけていたリカルド。レッドブルの二台はタイヤ戦略の違いで、途中フレッシュタイヤを履いたフェルスタッペンがリカルドを抜きにかかる場面がありましたが、リカルドがそれをブロック。チーム的にはここでフェルスタッペンに先行させたほうがまだ優勝の可能性があるのでは、と思いましたが、リカルドにとっては結果的にそれが幸運を呼び込みました。チームとしても今季スペイン GP・モナコ GP でリカルドに与えられたはずの優勝をみすみす逃してしまった経緯があるだけに、最後はポジションをキープさせる選択をした側面もあったのでしょう。いずれにしてもレッドブルの二台の攻防はモータースポーツとして気持ちの良いもので、毎戦こういう優勝争いが繰り広げられてほしいものだ、と感じました。
3 位に入ったのは追い上げてきたロズベルグ。今季のメルセデスは後方からの追い上げでも必ず表彰台付近まで上がってきますね。もはや 1 チームだけ別カテゴリのレースを戦っていると言って良い状況。
チャンピオンシップは残り 5 戦で 23pt 差となりました。ハミルトンがあのまま勝っていればまたほとんどポイント差のない状況が生まれていただけに、ハミルトンとしては悔やんでも悔やみきれない結果でしょう。まだ 5 戦あれば十分再逆転できる差ではあるけれど、ハミルトンが改めて強さを見せるのか、ロズベルグがこの差を守り切るのか。いよいよ面白くなってきました。
マクラーレン・ホンダは今季三度目のダブル入賞で、鈴鹿に向けていい勢いがつきました。バトンは予選 9 位から一時は 4 位を走行していたにもかかわらず、バーチャルセーフティカー導入のアヤで順位を失いグリッド通りの 9 位というのが悔しいところではありますが、対照的にアロンソが素晴らしかった。翌週の日本 GP に向けて、いわば「鈴鹿スペシャル」とも言える最新アップデート版の PU をフリー走行に投入。しかしマイレージ節約のため予選では旧 PU に戻し、PU 交換ペナルティを受けて最後尾スタートとなります。決勝ではいつものようにジャンプスタートを決めて一気にポイント圏まで上がり、バトンとは逆にバーチャルセーフティカーのタイミングもうまくハマって 7 位入賞。あまり国際映像に映らなかったので気がついたらバトンの前にいたときには驚きましたが、最終的には二台ともフォースインディアと渡り合っての 7-9 フィニッシュは健闘したと言えます。今回のアロンソは旧 PU での結果ですが、鈴鹿ではさらに戦闘力が高まった PU で走れるのがさらに期待を持たせます(バトンは PU ローテーションの関係で鈴鹿の次、アメリカで新 PU 投入予定)。
波乱もあり、とても面白いレースでした。
そしてマクラーレン・ホンダにとってもう一つの母国 GP となる鈴鹿はもう今週末。既に今日から各チームは日本入りしているようなので、都内では明日~明後日あたりドライバーやチーム関係者に遭遇する機会があるかもしれません(笑。
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