刀削麺が食べられる店って中華料理店でもそんなに多くないと思いますが、五反田には何故かたくさんあります。何店舗か食べ比べてみましたが、この界隈でいちばん美味しいのはここじゃないでしょうか。
飲食店の並ぶ雑居ビルの一角にある中華料理店。店名の枕詞に「刀削麺」と掲げているだけあって、刀削麺が売りの店です。
ちなみに右隣(東側)には「中国料理 東海酒家」。お隣同士で中華料理店、しかもお店の名前も「西安」と「東海」って狙って並んだんじゃないかと思ってしまいます(笑。
お昼のメニューはとにかく刀削麺推し。刀削麺だけでかなりのバリエーションを誇ります。しかも冬季限定メニューまであって…迷わせるなぁ~。
面は大盛りに小盛り、セットからサイドメニューまであって、いろんな人の腹具合に応じて満たせる感じ。
まずはメニューの冒頭に掲載されている「麻辣麺」からいってみましょう。
注文時に、中国人の店員さんから「パクチー、ダイジョブ?」とカタコトの日本語で尋ねられるので、パクチーが苦手な人は抜いてもらうことも、好きな人は増してもらうことも可能。
私はパクチーは並にしましたが…それにしても、スープがまるで地獄の釜のように真っ赤じゃないか。
刀削麺だけあって、もっちりとした太麺。この麺のもちもち度合いが近隣の他店よりも秀でています。
スープはガツンとくる唐辛子の辛さに山椒の刺激も相まって、強烈なパンチ力。そろそろ寒くなってきましたが、それでもこれを食べると汗だくになれます。しかしこの存在感のある麺がその辛さをしっかりと受け止めて、辛さが癖になりそうなうまさにまとまっています。
ちなみにここの刀削麺、作っているのは人ではなくロボットです。生地を練っているのは人間なんでしょうが、切っているのは厨房に設置された刀削麺ロボ。最初、中で店員さんが刀削麺を切ってるな、どれどれ…と覗き込んだらロボットで、ついのけぞってしまったという(;´Д`)ヾ。この店に行ったら、このロボットは必見です。
続いて担担麺。こちらは麻辣麺に比べると幾分マイルドで、胡麻の香りが効いていることもあって食べやすい。私の好み的にはもうチョイ辛くてもいいくらいですが、これなら辛いの苦手な人でも十分イケル味だと思います。
麻婆麺。その名の通り麻婆豆腐が載った刀削麺です。
つい炒飯セットで頼んでしまいましたが、これはとんだ炭水化物祭りになってしまった。
担担麺よりは辛いけど、麻辣麺ほど辛くない。辛さ的にはこれくらいが美味しく食べられるバランス点でしょう。
味としてはこれが好みなんだけど、ひたすら豆腐と刀削麺というのはちょっと抑揚に欠ける感じ。もう一ひねりあっても良かったかも。
炒飯はとてもオーソドックスなタイプで、黄金色に光っているのがとても美味しそう。
なんですが…ちょっとオイリーすぎる気がします。もう少しパラッと仕上げてほしかったなあ。
辛くない方面も試してみよう、ということでスペアリブ麺。
柔らかく煮込まれたスペアリブと、うまみが煮出された優しい味のスープがホッとします。これおいしい。刀削麺食べたいけど今日は辛いのの気分じゃないんだよなー、というときに迷わず選びたい。
でもこの店に来るとつい辛いの食べたくなっちゃうんですよね(笑
そういえば餃子はどうだろう、と思って鉄板餃子も頼んでみました。
出てきたのはいわゆる「鉄鍋棒餃子」系の、薄皮パリパリで肉々しいタイプの餃子。
まあ美味しいんだけど…この店の刀削麺のレベルに比べると、普通かなあ。皮はポロポロ剥がれてくるし。
この店で普通の茄子炒めっぽい定食も食べてみたことはありますが、刀削麺以外はまあ普通なんですよね。刀削麺以外の中華なら近辺に他に美味しい店はいくらでもあるので、積極的に頼まなくてもいいかなあ、と思います。
冬季限定の酸辣麺。刀削麺のスープに酸っぱ辛い「酸辣湯」を使ったものです。
私は酸辣湯も酸辣麺もけっこう好きでよく食べるんですが、ここの酸辣麺はあんまり辛くなくて酸味の方が前面に立っている感じ。このスープにこの太麺というのも、ちょっと間延びするなあ。スープがもっと辣味寄りか、麺が縮れ系の中華細麺なら(それじゃ刀削麺屋じゃなくなっちゃいますが)良かったのに。個人的には他のレギュラーメニューのほうが好きかな。
店員さんは基本的に中国人で接客は雑だけど(笑)、刀削麺の味には間違いがない店だと思います。中華系の辛いのが好きなら、迷わずオススメ。
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