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ラ・ラ・ランド @109 シネマズ川崎

今最も話題の映画を観てきました。

ラ・ラ・ランド

アカデミー賞以前に、ミュージカル映画でなおかつ私が大好きなジョン・レジェンドが出演している時点でなんという俺特映画!公開を楽しみにしていました。そしてチケットだけ予約していたら、観に行く前にアカデミー賞が発表されてしまい、しかも「間違えて作品賞受賞と発表されてしまう」という前代未聞のアクシデントによってさらに話題になってしまったという(笑。
劇場はどこにするか迷いましたが、これは音の良いハコで観るしかないと思って川崎の IMAX まで行ってきました。平日夜にも関わらずほぼ満席、注目度の高さがうかがえます。

ヒロインのミアを演じるのは『アメイジング・スパイダーマン』シリーズでグウェン役だったエマ・ストーン。出演作を観たのは久しぶりですが、こんなに歌える女優さんだったとは。中盤くらいまでの曲はウマすぎない程度に上手いという感じだったのが、クライマックスの “Audition (Fools Who Dream)” を歌い上げたときのスケールの大きさといったら!これには圧倒されました。
そして主人公セバスチャンがピアニストとして働くレストランの主人ビル役がサム・ライミ版『スパイダーマン』で新聞社の編集長を演じていた J・K・シモンズ、という組み合わせに妙な縁を感じます。しかもこの役どころが J・K・シモンズらしすぎて、つい声を出して笑ってしまいました(笑
個人的にはやっぱりセバスチャンの音楽仲間・キース役のジョン・レジェンドのライヴを大スクリーンで堪能できたのが何よりの感激。欲を言えばもうちょっとアコースティックな曲が聴きたかったですが、そうするとストーリーが成立しなくなってしまうから仕方ない。


映画のテーマは一言で言えば「ショービジネス界で夢を追う男と女のラブストーリー/サクセスストーリー」。ハリウッドのミュージカル映画では王道中の王道という話で、大筋で言えば他のミュージカル映画と大差ない展開ではあるんですが、こういうショービジネス愛に溢れた作品をアカデミー賞に全力でノミネートしてしまうのがアメリカ映画界らしいところでもあります。ミュージカル的にはオープニングの群像ダンスシーンが最大の見せ場の一つで、最初からいきなりこの映画の世界観にグイッと引っ張り込まれるエネルギーを持っています。
しかし物語そのものはショービジネス界の話ではあるんですが、「夢を実現するとはどういうことか」という、人生における普遍的な問いをテーマにした作品でもあります。「本当にやりたいことをやりたかったら、まずは稼げるようになってから」というのはショービジネスに限らず言える話。古くさい価値観かもしれないことを恐れずに言えば、若い頃は青臭いことを言っていたけど夢を叶えるために自分を抑え、それでも最後には自分の夢を叶えて愛する人を待ち続けた男の純粋さと、段階的な成功よりも夢を叶えるという自分の気持ちに正直であり続けた女の純粋さを対比した話でもあると思います。自分自身も大人になり始めていた頃にこんな思いをしたよなあ…と少しほろ苦く感じたりもして、だからこそあのラストシーンは切ない。

音楽も素晴らしかったし、マジックアワーを印象的な場面で使ってくる映像もずるい。そして何より、ミュージカル「映画」であることにこだわり、映画ならではの構図やカット割りを駆使した音楽シーンが、自分自身が映画の一員になったかのようで引き込まれます。
良い映画でした。映画というよりもむしろミュージカルを一本観に行ったような気分でした。これは上映期間中にもう一度観に行きたいなあ。

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