昨年聴いて激ハマリした BRADIO のニューアルバムが夏にリリースされていたことに今頃気づいたので、聴いてみました。
今回知ったんですが前二作はインディーズレーベルからのリリースだったのが、本作はワーナーに移籍してのメジャーデビュー作という位置づけのようですね。CD ではなく配信で買っているとあまりレーベルを意識することがないので…。
メジャーリリースということでインディーズ時代のゴリゴリとした荒削りなテイストがややマイルドになりました。過去のノリを知っていると「もっとガツガツ来いよ!」と言いたくなりますが(笑)、その分楽曲のバリエーションが広がってサウンドも洗練された印象。
全 12 曲の中でも最も強烈なのが #4『Boom! Boom! ヘブン』。サザンオールスターズが歌いそうな暑苦しめの楽曲でソウル/ファンク感は薄めながら、ライヴやフェスで最も盛り上がりそうな一曲。かと思えばその直後の #5『きっと遠く キミともっと遠く』はアカペラ・コーラスから始まるシックなダンスナンバーだったりして、その振り幅にやられます。コーラスという意味ではドゥワップ的なコーラスワークが旧作よりも多用されている印象ですが、このコーラスはメイン Vo. である真行寺貴秋の一人多重録音で作られている模様。コーラスに限らず歌い上げる楽曲から力強いシャウト、痺れるファルセットまで、ヴォーカルの歌唱力の幅広さには本当に聞き惚れるものがあります。
個人的に特に気に入っているのはシングルリリースもされている #8『きらめき Dancin’』。
Earth, Wind & Fire の “Boogie Wonderland” へのオマージュが強く感じられる一曲。BRADIO の楽曲には EW&F からの影響がみられるものが多いですが、この曲は特にグルーヴが出ていて素晴らしい。
本アルバムのトリを飾る、メジャーとしての 1st シングルでもあった #12『LA PA PARADISE』の歌詞に「Go to the 宇宙のファンタジー」「Like a virgin LA・LA・LA LOVE SONG お前をずっと愛してる」「お前と Dance all through the night」とあるあたりに彼らがどんな音楽に影響を受けてきたかが垣間見えます。またこの聞き覚えのあるトラックにキーワードを鏤める手法はインディーズ時代の 1st シングル『オトナ HIT PARADE』でも使われていたやり方であり、デビューにあたって「自分たちが何者か」を端的に提示するための楽曲であることが分かります。
ここしばらくこのアルバムばかり聴いています。でもやっぱりライヴで聴きたいなー。ライヴ BD も出ているようなので、買ってみようかな…。
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