WALKMAN A100

ウォークマンの 2019 年モデルが海外発表されました。

ソニー、Android採用の新ウォークマン「A100」。端子はWM-PORTからUSB-Cに – AV Watch

A シリーズは型番が二桁から三桁に変わり、久しぶりのフルモデルチェンジ。6 年ぶりに Android プラットフォームを採用し、先代 A50 シリーズとは全くの別物に生まれ変わっています。

Android 採用の理由は当然 Spotify や Amazon Music Unlimited などのストリーミングサービスへの対応が目的でしょう。音楽配信を取り巻く環境の変化もあってストリーミングに対応できない DAP は今後時代遅れになっていくのは火を見るより明らか。FiiO など中国勢の一部は既に Android DAP で先行しており、ウォークマンはもはや後発の部類に入ります。汎用 OS を搭載することでオーディオ的にはノイズ源になる回路が増えることは事実ですが、それよりもこれからの音楽ソースにアクセスできなくなることのほうが切実です。
またストリーミングだけでなく mora や e-onkyo music といった EST（エレクトロニックセルスルー＝買い切り型）の音楽配信にも対応し、いよいよ PC という母艦が必要なくなりました。まあソニーの PC 用音楽管理ソフトウェアの惨状を考えれば、ウォークマン単体で完結できる方が理に適っていると言えます(´д`)。

A50 シリーズからの最大の変化点は Android で、それ以外の目立ったフィーチャーはないように見えますが、個人的には外部接続端子がついに WM-PORT から USB-C に変更されたことを歓迎したい。WM-PORT はアナログ信号用の端子を含むため WM-PORT に接続したマイクや LINE ケーブル経由でウォークマン単体での録音を可能にしていましたが、私は WM-PORT が出て以来アナログ録音を一切使ったことがなかったためそれよりも汎用 USB ケーブルで充電やデータ転送ができることのほうが重要です。
あとは Bluetooth の送信コーデックに AAC が追加されていれば文句なしに買い換え決定なのですが…今のところ海外向けの商品情報サイト等には LDAC や aptX 等の記載はあるものの AAC に関する言及はなし。どうなるんでしょうね。

そして…待ちに待った 40 周年モデルがいよいよ発売されます。

“カセットテープの初代ウォークマン”を再現した、ハイレゾ対応ウォークマン – AV Watch

キタコレ。以前初代 TPS-L2 デザインのメモリ内蔵ウォークマンを 40 周年モデルとして出すべきと書きましたが、そのイメージに近いものが出てきました。TPS-L2 デザインなのはあくまでカバーだけではありますが、本体背面に WALKMAN 40th ロゴを配し、液晶にはカセットテープのビジュアルを表示してカバーの窓から覗かせるという洒落の効いたデザイン。
私自身は初代 TPS-L2 が出た当時まだ 2 歳だったのでこの機種自体にはさほど思い入れはありませんが、ウォークマンがこういう記念モデルを出せるのはもしかしたらこれが最後かもしれません。10 年後に DAP 専用機の市場がどれくらい残っているのか…もしかしたら現在のハイエンドオーディオのような市場規模になってしまい、ウォークマンもこういう遊び心のある特別モデルを出せる状況ではなくなっている可能性が高い。だから（上記 AAC への対応次第ではありますが）この NW-A100TPS は私は買うと思います。受注開始日は争奪戦になりそうですね…。